ガザの保健当局によると、イスラエルの攻撃で死亡した市民は10日午前の時点で3万9600人、負傷者は7万2524人に達したという。ガザの住民推定230万人のうち60万人近くが飢餓に直面。当局はこれまでに少なくとも23人が餓死したと報告している。
中東中近東アフガンパキスタン
CNN通信員が撮影した映像には、海岸に面した道路を埋め尽くす人々の姿が映っている。所持品を持って歩く一家や、自転車、ロバに引かせた荷車、ピックアップトラックに乗った住民もいて、笑顔で写真を撮るなどしていた。イスラエル国防軍は、(北へ戻れる)情報は誤りだとCNNに説明し、「ガザ地区北部は今も戦争地帯であり、この地域に戻ることは現時点で許可していない」とした。映像:Thousands of displaced Palestinians try to return to homes in north Gaza
「ガザ市へ行く。それだけで十分。私たちは自分たちの家と土地に戻る必要がある。避難生活には疲れ切った。もう戻れると人づてに聞いたけれど、正式に告げられたわけではない。それは神に委ねる」。住民の女性マジド・エルアッカドさんはそう語った。ガザ保健省は14日、昨年10月7日以来のガザ地区での死者が3万3729人に増え、負傷者は7万6371人に増えたと発表した。写真;避難先からパレスチナ自治区ガザ地区北部に戻ろうと移動するパレスチナの人々=14日/Ramadan Abed/Reuters
CNNに提供された映像の中で、ウム・モハマドさんという高齢女性は大きな袋を頭にのせ、さらに二つの荷物を両手に下げて、自宅を目指して道路を歩いていた。「自分の家のことは何も分からない。あれは私たちの家、私たちの土地。イスラエルが私たちを追い出して侮辱した」とモハマドさんは訴える。
ガザ北部ジャバリヤ出身の女性マラク・アブ・ナダさんは「ここ(南部)にいるのは疲れた。もう191日も避難している」とCNNに語った。オマル・アルダフドゥ君という少年は、小麦粉の袋を肩にかつぎ、幼いきょうだいの手を引いて泣きながら歩いていた。「家に帰るんだ。もう6カ月も避難している。僕たちは家が攻撃されたからテントで暮らしている」とアルダフドゥ君は言い、「僕は怖くない。もし死ななければならないのなら、死ぬ。でももうこんな生活はしたくない。僕は疲れた。僕のきょうだいたちは生きなければならない」と続けた。
ウム・アウィニ・アルジャロウシャさんは「ガザ市への道路が開通したと聞いたので、行こうと思った。彼らは男性の姿を見ると、私たちを銃撃し始めた」と訴える。引き返して南へと向かう人々を映した映像では、上空を飛行するドローンや航空機の音が聞こえる。遠方にミサイルが見え、パニックに陥った人々が逃げ惑っていた。参照記事 英文記事 LIVE映像
2024年4月16日:イスラエルがハマス最後の拠点と見なすラファRafahには戦火を逃れた避難民ら約150万人が身を寄せているとされる。米CNNテレビ(電子版)は15日、イスラム組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエルが、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上侵攻を延期したと報じた。イスラエルへの大規模攻撃を実施したイランへの対応を優先したとみられ、イスラエル軍は、15日にも侵攻の地ならしとしてラファ住民に向けたチラシを空中散布する予定だったという。イスラエルのガラント国防相は15日、同省高官らとラファでの作戦準備に関し協議した。声明によると、住民退避とガザへの支援物資の搬入拡大に重点が置かれたという。 参照記事 英文記事
2024年4月17日: パレスチナ自治区ガザ中部のマガジMaghazi難民キャンプ:Al-Maghazi refugee campが16日、攻撃の標的にされ、子ども7人を含む少なくとも13人が死亡、25人以上が負傷した。同地のアクサ殉教者病院が明らかにした。CNNが目撃者のニハド・オウデタッラーさんから入手した映像には、子どもたちを含む複数の死傷者が床に倒れ、周辺に血が流れる様子が映っていた。
遺体を受け取った男性は、遺体を地面に置くと、ジャケットで覆った。「この子は私の長女で、名前はルジャイン、年は9歳。通りで遊んでいたところを攻撃に遭った。みんな、ただの子どもなんだ」。遺体を受け取った男性は訴えた。参照記事 英文記事 映像
更に、イスラエルの戦闘機がガザ地区南部のハーンユニス Khan Yunis に激しい空爆を開始した。一方、救急車と救助チームは市西側のアル・アマル地区から6人の殉教者の遺体を回収することに成功した。これに先立ち、ガザ市中心部のトゥファ地区Tuffah neighborhood in central Gaza City.で車両を狙ったイスラエルの空爆で、少なくとも8人のパレスチナ国民が死亡、他の人が負傷した。さらに、ヌセイラト難民キャンプ Nusseirat refugee camp.北のイスラエルによる空爆でパレスチナ人3人が死亡、数十人が負傷した。進駐軍はまた、キャンプ北側の多数の住宅を爆発物で破壊した。英文記事
イスラエル広報:イスラエル国防軍(IDF)はその99%を撃墜したと報告し、米軍、IDF、周辺の同盟国がイランから1000キロ以上離れたイスラエルに向けて発射された兵器のほぼ全てを撃墜したとみられる。また、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」などが撃墜したドローン・ミサイルの破片で死傷者や被害が出たという情報はない。
米国の対応:ホワイトハウス高官は14日の記者会見で、バイデン(Joe Biden)大統領はネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と電話で話し、ネタニヤフ首相に対し、「イランによる同国への初の直接攻撃という前代未聞の行為に対する自軍の対応について、非常に注意深く、戦略的に考えるよう促した」と述べ、米国はイランへの報復攻撃には関与しないと警告したが、イスラエル支援として、約70機のドローンと数発の弾道ミサイルが米軍機や艦艇、あるいはイラク上空の防空部隊によって撃ち落とされたとみられている。
今後の懸念:今後、ガザ紛争をめぐるイラン、イスラエル両国の対立は湾岸諸国を巻き込む戦争に発展する恐れがある。ホワイトハウスは、バイデン氏とネタニヤフ氏が事態を沈静化させる方法について議論したと述べているが、「ネタニヤフ氏に全面戦争を避けるよう警告したか」いうメディアの質問に答えず、「イスラエルが必要な措置を取る」とだけ述べた。カービー(John Kirby)戦略広報調整官は米国内メディアに対し「米国はイスラエルに対し、より広範な紛争を回避するよう強く求めていることを明確にした」と繰り返し、同じメッセージを外交ルートを通じてイランに送ったと述べた。参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事
、、ウクライナ戦争が継続する中、各国は地域紛争で収めたいのが本音で、全面戦争への火種には、早いうちに火消しをする意向で同意しているようだ。今回を機に、各武装組織への攻撃は更に激化するかもしれない。左のサヘディ氏は、イラクとシリアで活動する、イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊(Quds Force)」の司令官とも言われ、コッズ部隊は、多くの反米、反イスラエル民兵組織(シーア派武装組織:右下)の訓練を行う軍事支援組織ともされる。 過去ブログ:2024年4月イスラエルに各国から同時に400~500発のミサイルやドローン飛来:4月中国が親露政策への米の批判や圧力に反発 泥船に乗った?:4月イラン南東部州でスンニ過激派が警官6~10人殺害:4月イスラエル軍のガザ南部撤収は休養と再編成の為:2月シリア,ヨルダン国境の米軍へ親イラン派が攻撃>米軍が報復開始;2021年7月イラクのイラン支援民兵組織の米軍への報復始まる イランは?:2月イラク米軍へロケット攻撃のシーア派乱立に米報復とNATO増強:
米政府高官がイラン、イラク、シリア、レバノン南部、イエメンからイスラエルに向けて、400~500発ものミサイルやドローンが発射されたとみられると明らかにしたと現地メディアが2024年4月13日に報じた。それによると、その大半がイランから発射され、ドローンはウクライナ侵攻でロシア軍が使用しているものと同じとみられる。イスラエルの航空当局は13日の現地時間午前12時30分(14日未明)、同国の領空を閉鎖し、全ての航空各社にフライト禁止令を出した。
国営イラン通信(IRNA)は革命防衛隊(IRGC; Islamic Revolutionary Guard Corps)がイスラエルへの報復攻撃retaliatory attackを開始し「これはイスラエルのミサイルが在シリア・イラン領事館に着弾し、IRGCの幹部らが殺害されたことへの正当な報復である...」と報じている。別記事でイランは、米国へ「近づくな'STAY AWAY',」と警告し、この攻撃は「正当な防衛'legitimate defense'」と述べた。ニュース映像
イランが発射した物体は14日未明にイスラエルに到達し、米CNNテレビはエルサレムに空襲警報が鳴り響く様子をライブで放映。防空システムにより物体を迎撃しているもようだと伝えた;写真右。イスラエル軍は14日にもイランが攻撃に踏み切るとみて、最高度の警戒レベルを取っていた。政府は13日、翌14日以降の数日間にわたり、国内の全学校を閉鎖するなど、民間の活動を制限することを決めた。イラクの国営通信は政府高官の話しとして、同国の領空が閉鎖されたと伝えている。
イランによる報復攻撃が発表される前、UAEドバイ発イスラエル・テルアビブ行きの便がサウジアラビア上空で目的地を変更した。米ユナイテッド航空もニューヨーク発テルアビブ行きの便と復路便をキャンセルした。
IRGCは報復攻撃に関する声明を出していないが、イラン外相はX(旧ツイッター)への投稿で、「必要な警告は米国に伝えている」と書き込んだ。バイデン(Joe Biden)米大統領は13日、訪問先の東部デラウェア州で予定を急遽変更。ホワイトハウスに戻り、安全保障顧問らと中東情勢について協議するとしている。参照記事 参照記事 英文記事
バイデン米大統領は13日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談した。バイデン氏が発表した声明によるイランの攻撃について、「最も強い言葉で非難する」と表明した。米軍がイスラエル軍を支援し、「飛来するドローン(無人機)やミサイルをイスラエルがほぼ全て撃墜するのを助けた」と強調した。参照記事
中東、中近東への覇権、最近ではロシアやイスラエルと対立するハマス、ヒズボラへの武器支援も危険視されているイランの動向が気になっている。また同国では、厳しい軍政の弾圧の中でも、反政府活動、民主化を求めるデモが活発だ。
そんな中、イラン南東部シスタン・バルチスタン州 Iran's south-eastern Sistan-Baluchestan provinceでイスラム過激派とみられる武装集団が警察の車列に待ち伏せ攻撃を仕掛け、警察官6人を殺害した。国営イラン通信(IRNA)が2024年4月9日に報じた。別記事で、死者は10人ともある。
それによると、事件はシスタンバルチスタン州郊外の舗装されていない道路で発生。警察官2人が重傷を負い、病院で手当てを受けている。
IRNAは隣国のパキスタンのバルチスタン(Balochistan:バローチスタン、バルーチスターンBaluchistan))州に拠点を置くスンニ過激派「ジャイシュ・アル・アドル」(正義の軍): Jaish al-Adl, or "army of justice", an ethnic Baloch Sunni Muslim militant group ・formerly called Jundullah) が犯行声明を出したと報じている。これまでも、頻繁にテロを繰り返している。
ジャイシュ・アル・アドルはイラン南部の少数民族バルチ族の権利拡大を求めているとされ、イランを含むいくつかの国がテロ組織に指定している。シスタンバルチスタン州では先週、少なくとも3地域で陸軍と武装勢力が衝突し、陸軍兵士16人と武装勢力の戦闘員18人が死亡したと伝えられている。
シスタンバルチスタン州はパキスタンおよびアフガンと国境を接し、過激派、麻薬密売組織、治安当局の戦闘の舞台になっている。2023年12月には武装勢力が州警察 a police station in Raskを襲撃し、警察官12人が殺害された。シスタンバルチスタン州はイランで最も開発が遅れている地域のひとつである。参照記事 英文記事 過去ブログ:2024年1月パキスタン・イラン相互が越境ミサイル攻撃とイラン革命防衛隊:
イランは2024年1月16日、過激派組織ジャイシュ・アル・アドル Jaish al-Adlの拠点とされる場所を標的として、パキスタンのバロチスターン州への攻撃を開始。パキスタンは、イランのミサイルによる攻撃を受けたイラク、シリアに次いで3番目の国となった。核武装したパキスタンに対するイランによるミサイル攻撃はほぼ前例がなく、攻撃は両国の国境にあるバロチスターン州の村を襲ったと言われている。この攻撃は、イランがイラク北部とシリアでミサイルを発射した翌日に行われた。中東における最近の敵対行為の激化。イラン国営テレビネットワークは、この攻撃はイランの民兵組織である革命防衛隊 Iran’s paramilitary Revolutionary Guard.によるものだと主張した。英文記事、、、イランは全ての紛争に関与しながら、更に核兵器所有のパキスタン側へも攻撃した行動は、予想不可能な大きな危険要因を含んでいる。パキスタン側は、パキスタン住民にも死者が出たとして遺憾を表明していた。言うまでも無く、中東の不安定は日本にも影響する。
一方、イスラエル紙ハーレツはガザでの戦闘休止と人質解放を巡る交渉で、米国がイスラエルとイスラム組織ハマスの双方に妥協を迫る提案をする見通しだと伝えた。イスラエルにガザへの支援物資の搬入拡大を求め、ハマスには一時的な休戦を受け入れるよう求めるとの報道がある。ガラント氏はハマスがガザを支配せず、イスラエル国民に危険をもたらさない状況に達する必要があると訴えた。
カービー米大統領補佐官は7日、米テレビのインタビューで、イスラエル軍部隊のガザ南部撤収は「休養と再編成のためだ。彼らは疲弊し、再編成が必要だと聞いている」と述べた。参照記事 過去ブログ:2024年3月イスラエルが国連安保理の即時停戦を求める決議案を却下:2月ヨルダン川西岸への入植加速で実効支配強めるイスラエル:2月人質解放難航とガザ南部で高まる不安:
残る人質は?:ハンユニスKhan Yunisでの作戦は終了したと、以前にも公表されており、声明に目新しい部分は無く、時間稼ぎとも取れる。2023年年10月7日にハマスがイスラエル南部を奇襲し、約1200人を殺害、253人を人質に取ってから半年が過ぎた。これまでに109人が解放、別の3人は、IDFの軍事作戦で直接救出され、人質12人の遺体が収容され、うち3人はIDFが作戦中に殺害したと認めている。イスラエルは、今もガザ地区に残る計算上の人質129人のうち少なくとも34人は死亡したとしているが確認はされていない。写真は、解放された人質。
一方、ハマス運営のガザ保健省は、イスラエルの攻撃で3万3000人以上が死亡したとしている。同省が4月5日に発表した最新の人口統計によると、死者の70%以上は女性と子供だった。イスラエル軍IDFはハマスのインフラ破壊を狙っており、ガザ住民の多くは家を追われたり、住む場所を失ったりしている。国連は、170万人以上が国内避難民(IDP)となっているとしている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はガザでの戦闘開始から半年を迎えた4月7日、イスラエルは「勝利まであと一歩」だと述べた。一方で、イスラエル人人質の解放なしに停戦はありえないと主張した。
イスラエル側は、これまでに数千人のハマス戦闘員を殺害し、ガザの地下に張り巡らされた大規模なトンネル網の大半を破壊したと主張している。昨2023年10月7日の開戦以前には約3万人のハマス戦闘員がガザ地区にいたと考えられ、IDFは最近の声明で、開戦以降、約1万3000人のハマス戦闘員を殺害したと発表した。ただ、その人数をどう算出したのかは明かさなかった。
しかし、殺害されたとするハマス指導者一人ひとりの名前も公表し、開戦以降、こうした方法で計113人の名前が挙げられている(但しBBCは重複もあると指摘)。その圧倒的多数は開戦後最初の3カ月間に殺害が報告されている。複数の専門家によると、ガザ地区のハマストップ、ヤヒヤ・シンワルYahya Sinwar氏:左 など、ガザにいる著名なハマス指導者の多くはまだ生きているとみられるという。
イスラエルでは6日、多数の市民がネタニヤフ氏に対して、人質解放のための取引を実現するよう求める集会を開いた。反政府抗議には人質の家族も加わった。7日、テルアヴィヴなど複数の都市で抗議集会が開かれた。主催者はテルアヴィヴでは10万人が集まったとしたが、別の集計では4万5000人ほどだったとされる。7日夕にはエルサレムで数千人規模の抗議行動があった。参照記事 参照記事
長い間イスラエルに封鎖されていたガザ経済は、今回の紛争以前から苦戦を強いられており、世界でも有数の失業率である。世界銀行と国連の最近の報告書によると、数十年にわたるイスラエルとパレスチナの紛争において、今回の戦争が与えた経済的ショックは、歴史的にみても最大であると示唆されている。2024年1月31日現在、ガザ地区とヨルダン川西岸地区のGDPの97%に相当する185億ドル(約2兆8120億円)もの被害が、重要なインフラに及んでいるという。
ジャバリアJabaliaはガザ市北部に位置し、国際的な飢餓の監視団体によると、飢饉が差し迫っていると警告している地域である。同キャンプは、国連によれば、ガザ地区に8つある難民キャンプ(1948年のイスラエル建国戦争までさかのぼる)の中で最大のもので、難民登録者数は約11万6000人。ジャバリアの住民の多くは、イスラエルからの避難要請を拒否し、過去6ヶ月間の最も激しい砲撃作戦にもかかわらず、避難せず同地にとどまっている。パレスチナ難民のための国連機関であるUNRWA:国際連合パレスチナ難民救済事業機関 は、現在、ガザ北部とガザ市の人口を30万人と見積もっている。参照記事 参照記事 過去ブログ:2023年12月ガザ地区で確認された状況 まだ人質135人が未帰還?:
、、、不安定で、世界有数の密集地のガザで、それでも一部の人は製造業や店舗を経営し多くの人を雇用し、生活は安定していたと言う。例えは悪いが、ある日、迷える羊の中に、鞭と支援という餌をかざしてハマスが入ってきた。やがて彼らは、羊の一部をオオカミに育て上げた。今となってはイスラエルには、ガザに居る者全てがオオカミに見えるようだ。
イスラエル軍は、相手がオオカミかどうかを人工知能ソフトThe Lavender AI で識別し、素早く効率よく排除する事に懸命になっていると言う。識別は20秒で行われる。AIの判断を過信する中で、兵士は何の確認もせず、盲目的にロケット発射の命令を出す。この事が、誤爆の多発も招いているのでは、、指揮官らは、迷わなくて済むと歓迎していると言う。 参照記事 映像 参照記事 過去ブログ:2024年4月米国の慈善団体職員7人、イスラエルの誤爆で死亡:
米国の慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン (WCK)」the food aid charity World Central Kitchen は2024年4月2日、イスラエル国防軍(IDF)の攻撃により、4月1日、職員7人が死亡したと発表した。ニュース映像 WCKの代表であるアンドレス(Jose Andres)氏は声明でイスラエルを糾弾。「人道支援に当たっている職員を攻撃するなど言語道断」と厳しく非難した。亡くなったのは英国人3人、オーストラリア人1人、ポーランド人1人、パレスチナ人1人、米国人1人の計7人。WCKはこの攻撃を受け、ガザ地区での炊き出しを一時停止している。
WCKによると、同団体のチームは中部デイル・アル・バラフの倉庫で「海上ルートでガザに運ばれた人道支援の食料100トン以上を荷下ろし」した。車列は倉庫を出発する際に攻撃されたという。3発のミサイルは人道活動に従事していたWCKの車両を次々と破壊し、4分間で職員7人が死亡した。
WCKはIDFから許可を得て、沿岸部から倉庫への援助物資の移送を支援していた。しかし、IDFの一部で伝達ミスなどが続き、WCK職員はイスラム組織ハマスの工作員と間違われて標的にされた。WCKの車列の近くに「多数の武装集団」がいたが、ドローンの操縦士がWCK職員の車両を誤って追跡したのだと、IDFは主張した。
WCKは2023年10月に紛争が始まって以来、3300万食以上の食事を市民に提供してきた。それによると、約400人のパレスチナ人がWCKの炊き出しに協力し、60カ所以上で食事を提供しているという。
ホワイトハウスのジャンピエール(Karine Jean-Pierre)報道官は2日、バイデン(Joe Biden)大統領がアンドレス氏と電話で話し、哀悼の意を伝えたと明らかにし、カービー(John Kirby)戦略広報調整官は、この攻撃を厳しく非難した。
ネタニヤフ氏Mr Netanyahuは声明で、「残念なことに、先日、我が軍が意図せずガザ地区で罪のない人々を攻撃するという悲劇的な事件が起きた」と述べ、非武装の一般市民が紛争に巻き込まれたことについて、「戦場ではよくあることだ」と指摘。「我々は各国政府と連絡を取り合っており、このようなことが二度と起こらないよう、あらゆる手を尽くす」と表明した。
イスラエル国防軍(IDF)は先に、WCK職員が致命的な攻撃の標的となったのは「重大なミス」だったと説明。IDFはこの問題について調査を行い、大佐と少佐を解任し、司令官3人をけん責処分としたと5日に発表していた。ドローン(無人機)部隊のj活動も停止したという。参照記事
事件後搬入ルート2か所解放:イスラエルは現地4月4日、パレスチナ自治区ガザ地区に続くルート2カ所の開放を承認したと発表した。ガザへの支援物資の搬入を増やすためとしている。ガザでの人道危機が深刻化している中、開放されるのは、ガザ北部のエレズ検問所Erez Gateと南部のケレム・シャローム検問所Kerem Shalom Crossing。エレズ検問所 は、今回の戦争が始まってから初めて一時開放される。
この発表は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とアメリカのジョー・バイデン大統領が電話で協議した数時間後にあった。
両首脳の対話は、ガザで人道支援活動を行っていた米慈善団体WCKの職員7人が1日にイスラエル軍の空爆で殺害されて以降、初めて。バイデン氏は協議でネタニヤフ氏に対し、アメリカの支持を維持しようと思うならば民間人の被害や人道面での苦痛を防ぐための措置が必要だと強く警告したとされる。参照記事 英文記事 参照記事
パキスタン北西部、旧称北西辺境州,カイバル・パクトゥンクワ州: Khyber Pakhtunkhwaで2024年3月26日、中国人技術者を乗せ、イスラマバードに向かっていたバスに爆発物を積んだ車が突っ込み、中国人5人とパキスタン人1人が死亡した。
中央政府によると、この自爆テロはアフガン国境に近いカイバル・パクトゥンクワ州の水力発電ダム建設現場近くで発生。その現場で働く技術者が標的になったという。自爆テロ犯の車両の一部は爆発の衝撃で道路下の谷底に落下。警察が現場を封鎖し、捜査している。
犯行声明を出した組織は確認されていないものの、南西部バルチスタン州(Balochistan、バルーチスターンBaluchistan)の分離主義勢力Separatist militants「バルチスタン解放軍(BLA:Balochistan Liberation Army)」に疑惑の目が向けられている。過去ブログ:2024年1月パキスタン・イラン相互が越境ミサイル攻撃とイラン革命防衛隊:2022年4月カラチで女性による自爆テロ 中国人教師ら4人死亡 パキスタン:
治安部隊は同日、カイバル・パクトゥンクワ州の武装勢力の隠れ家を急襲し、4人を殺害したと報告。それ以上の詳細は明らかになっていない。バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いている。BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に求めていたが、後に独立を求めて反乱を起こした。中央政府は26日、この自爆テロを非難した。パキスタンの部族分布図:右 では、ピンク色がバローチ族Balochで、イラン東部や、アフガン南西部にも分布し、イラン軍とも対立している。
シャリフ(Shehbaz Sharif)首相は同日、在中国大使館を訪れ、大使と会談。シャリフ氏はこのテロを糾弾し、関与した者をひとり残らず捕らえ、罰すると約束した。首相府は声明で、「パキスタン国民の心はこの卑劣なテロで亡くなった中国国民およびその遺族と共にある」と強調した。
中国大使館もテロ攻撃を非難し、パキスタン政府に対し、犯人を厳しく罰するよう要請した。過去ブログ: 2019年5月中国が開発するパキスタンのグワダルでホテル襲撃 2019年1月2018年11月のカラチの中国領事館襲撃にインド情報部関与? 2018年11月カラチの中国領事館が襲撃される 原因は一帯一路? パキスタン:
カイバル・パクトゥンクワ州ではBLAだけでなく、TTP(パキスタンのタリバン運動:Tehrik-e Taliban Pakistan)によるテロ攻撃も相次いでいる。TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。過去ブログ:2021年2月アフガンで自爆テロとタリバンが犯行声明とパキスタンの過激派: 参照記事 英文記事
過去の犯行声明でBLAは中国について、「地元の(鉱物)資源mineral resources:右図 を強引に奪っている」とし、標的とすることを宣言し、中国~パキスタン経済回廊China-Pakistan Economic Corridor高速道路建設:右上の左 に絡む中国の軍拡路線Chinese military expansionist endeavorsの拡大を警戒する発言をしている。過去ブログ:2018年11月カラチの中国領事館が襲撃される 原因は一帯一路? パキスタン:
イスラエル軍IDFは2024年3月25日、イスラム教の断食月ラマダン期間中におけるガザ紛争の即時停戦を求める国連安保理の決議案を却下し、イスラム組織ハマスを撃滅するまで戦い続けると誓った。ガザの保健当局によると、南部ラファRafahを含む複数のエリアでイスラエル軍による空爆と攻撃が続き、死者数は3万2300人を超えたという。
国際援助団体「国際救済委員会」、ユニセフ、その他医療団体がガザの現状を「地獄」「絶滅寸前」などと評し、即時停戦を求めている。
これらの団体は25日に共同声明を発表。「南部の主要都市ハンユニスKhan Younis近郊の病院で栄養失調に苦しむ多くの患者が感染症などにより死亡している」と警告した。それによると、医師らは患者の数に圧倒され、外科手術を成功させても、その後のケアを維持できず、多くの患者が命を落としているという。患者たちは栄養状態の悪化で免疫機能が低下。感染症に罹患しやすくなっている。
イスラエル国防軍(IDF)は先週からガザ北部のシファ病院Al-Shifa hospitalで対ハマス掃討戦を展開している。攻撃映像 IDFはシファ病院がハマス戦闘員の「巣窟」になっていると主張。これまでに170人を以上を殺害し、ハンスだけでなくイスラム聖戦の戦闘員も約480人拘束したとしている。ハマスは病院内やその地下に拠点を置いているという主張を
否定しているが、IDFはこれを却下し、投降するまで攻撃を続ける姿勢を崩していない。ニュース映像 参照記事 過去ブログ:2024年3月ネタニヤフ氏、ラファのイスラム組織ハマス一掃を強調:映像:空爆でのヒズボラ殲滅 Hezbollah Targets Annihalated by Airstrikes:記録映像では、依然としてシファ病院や、その地下から、テロ組織ハマスやイスラム聖戦の資金や武器が見つかっていると説明されている。同時にイスラエルは、病院に水や食料を支給していると述べている。映像;病院の捜索とトンネルの敵を爆破
イスラエル、レバノン、互いに報復激化:IDFによる3月27日の空爆はレバノン南部の広範囲に及び、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員を含む16人が死亡、多くの負傷者が出たという。レバノン国営通信は時間差空爆で救助隊員少なくとも1人が死亡したと伝えている。ヒズボラはこの報復としてイスラエル北部に少なくとも30発のロケット弾を発射、男性1人が死亡した。映像
一方、世界保健機関(WHO)は3月27日、ガザ地区全域で壊滅的な人道危機が進行中であり、地域内にある36の病院のうち3分の2が機能していないと警告した。それによると、各市内で稼働している病院は12にとどまり、そのうち部分的に機能を維持できている病院が10、残り2つはいつ停止してもおかしくない状況だ。部分的に機能している10の病院のうち6つが南部、4つが北部にある。
カタールなどが仲介する停戦交渉は難航しており、6週間の休戦すらままならない状態である。国連安保理は先週、ラマダン期間中の即時停戦を求める決議案を採択したが、IDFはその後も攻撃を続けている。参照記事
イエメンの武装勢力「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」による攻撃でフーシ派 Houthi rebels(Huthi)とも対立する分離独立派STCの戦闘員少なくとも2人が死亡した。現地メディアが2024年3月25日に報じた。
Who Are The Houthis?:フーシ派はイスラム教シーア派の分派であるザイド派の武装組織で、イエメンで1990年代に結成された。20年近くにわたりイエメン政府と内戦を繰り広げ、2014年に掌握した首都サヌアを含め、イエメンで広範な領域を実効支配する。
左は、非常に複雑で流動的なイエメンの勢力分布で、メディアや調査機関により違いがあるので、参考程度に見てほしい。図は、2024年1月12日記事による、英米の緑のフーシ派地域への空爆地点とイエメンでの勢力分布。この図では、茶色の南部分離独立派組織「南部暫定評議会」(STC)が支配地を拡大し、白い地域は、イエメン政府軍、または暫定政府(ハディ暫定政権:Hadi)軍としている。グレー色は、地域部族に浸透したアルカイダ(「アラビア半島のアルカイダ」:AQAP)系とされている。AQAPは、イスラムスンニ派アルカイダ系とされるが、他国からの侵入では無く、アルカイダ、ISに共鳴したそこに住む部族民がシーア派フーシに抵抗し、また、分離独立を掲げて反政府活動を行っていると以前に説明されていた。
事件はアビヤン州Abyan province郊外で24日遅くに発生。UAE(アラブ首長国連邦)の支援を受ける「シャブワ防衛軍」もしくは「巨人旅団」に忠誠を誓う分離独立派STCの民兵:右 がAQAPの襲撃を受けたという。この銃撃戦で2人が死亡、4人が負傷したとされる。
分離独立派STCはイエメン南部の大部分を実効支配している。STCはイランの支援を受けるフーシ派との戦いではUAE・サウジ側に立っているが、国連の承認を受けるHadi暫定政権とは対立している。
地元メディアは関係筋の話しとして、「数時間に及ぶ銃撃戦の末、AQAPの戦闘員は撤退を余儀なくされた」と伝えている。STC分離独立派は今年、AQAPの取り締まりを強化すると表明。南部地域で対テロ作戦を続けている。AQAPは国際テロ組織アルカイダの中で最も危険な派閥のひとつとされ、内戦を利用して勢力を拡大。その存在を確固たるものにした。参照記事 英文記事 、、、フーシ派はガザのスンニ派ハマス支援で。イスラエル、欧米の船舶をミサイル攻撃し、現在米国から激しい空爆を受けている。過去ブログ:2024年1月米英連合がイエメンへ空爆続行 フーシをテロ再指定:
だがCNNが18日に取材した、避難先のシファ病院で作戦を目撃した人は「病院にいた人に向けて発砲があった」と語った。この目撃者によると、発砲による死傷者はイスラエル軍により運び出されたという。同軍はまた、病院で300人超を尋問し、別の160人を尋問のためにイスラエル領に連行したと明らかにした。参照記事 過去ブログ:2023年11月米国もシファ病院がハマスの指揮拠点だったと確認:
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は3月20日、パレスチナ・ガザ地区南部ラファRafahへの地上侵攻なくして完全勝利はないという見方を示し、国際社会の懸念を一蹴した。ネタニヤフ氏は声明で、「イスラム組織ハマスを一掃するという目標を達成できるどうかはラファへの攻撃にかかっている」と述べた。
ラファに身を寄せる市民は150万人と推定されている。そこで戦闘が激化すれば数十万人が巻き込まれ、壊滅的な人道危機に発展する恐れがある。米国を含むイスラエルの同盟国は侵攻より民間人の保護を優先するよう求めている。国連によると、ラファの避難民の大半が屋外のテントキャンプやボロボロの集合住宅などに身を寄せている。
停戦交渉を仲介するエジプトもラファへの攻撃をやめるよう要請。そこに攻め込み、パレスチナ人をエジプトに押し込むような事態になれば、和平合意の破棄もあり得ると示唆している。
ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は20日、ガザ紛争開戦以来6回目となる中東歴訪を開始。サウジを訪問し、高官らと会談した。ブリンケン氏は20日遅くにサルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)と会談。ガザ紛争などについて協議する予定だ。ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万2000人近くに達し、今も増え続けている。参照記事 英文記事 サウジアラビアは20日、パレスチナ自治区ガザ地区で人道支援を行っている主要機関の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対して4000万ドル(約60億円)を供与すると明らかにした。今回の資金供与によって25万人分余りの食料と2万世帯分のテントが提供される。
イスラム組織ハマスによる2023年10月のイスラエルへの襲撃に関してUNRWAの一部職員が関与していたとの疑惑が浮上し、UNRWAは一部の職員を解雇した。しかし、米国を含む主要な資金拠出国は依然として同機関への資金拠出を停止している。 参照記事 過去ブログ:2024年3月ラマダン停戦ならず、空から食料と爆弾が ガザ:3月国連難民救済職員450人以上がハマスだったとイスラエル、停戦交渉難航:
2024年3月25日:イスラエルは18日からシファ病院への攻撃を開始。イスラム組織ハマスがその地下などに複数の拠点を設置していると述べ、周辺住民に退避を勧告していた。
イスラエル国防軍は24日、パレスチナ・ガザ地区最大の病院であるシファ病院に対する1週間にわたる急襲作戦で素晴らしい戦果を上げたと主張し「軍当局はこの作戦について、昨年10月の開戦以来、最大の戦果を上げた作戦のひとつと称賛している」と報じた。
イスラエル軍はこの作戦で800人以上を拘束し、そのうち約480人がハマスまたはイスラム聖戦の戦闘員と報告している。それによると、過激派に所属していないことを証明できた個人のみ、釈放されているという。この作戦の過程でハマスの戦闘員140人以上が殺害された。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはイスラエル政府関係者の話しを引用し、「ハマスの戦闘員は今もシファ病院内に立てこもっている」と伝えている。それによると、イスラエル軍はハマスの戦闘員に投降を求めているという。一方、ガザの現地メディアは24日、シファ病院とその周辺を制圧したとされるイスラエル軍が食料と水を病院の避難民に届ける映像を公開した。参照記事
トルコ国防省が2024年3月19日、隣国イラクのクルド人自治区を空爆したと明らかにした。それによると、空軍の戦闘機は19日にイラク北部のクルド人自治区にあるクルド労働者党(PKK)の拠点にミサイルを撃ち込んだという。
PKKの拠点となっている洞窟、地下壕、避難所など、27の標的が対象になった。PKKはコメントを出しておらず、死傷者が出たかどうかは不明。トルコ国防省は陸軍の兵士1人が何者かに殺害された事件に言及。PKK拠点を報復空爆したと示唆した。
トルコは、PKKが拠点を置くシリア北部とイラク北部を定期的に空爆している 過去の報復攻撃映像 。トルコ軍は2023年12月22日から2日間にわたりイラク北部で攻撃を2回受け兵士計12人が死亡し、トルコ国防省は12月23日、「イラク北部とシリアのテロリスト」の拠点に空爆を行った。参照記事 過去ブログ:2023年10月トルコの首都アンカラでPKK関連組織が自爆テロ>報復空爆:右上は、イラク北部山岳地のPKK拠点(赤色) 下左は、クルド人居住分布
この事件も19日に発生。正体不明の武装集団が陸軍の小隊に向けて発砲し、兵士1人が死亡、4人が重軽傷を負ったと伝えられている。
トルコのフィダン(Hakan Fidan)外相は先週、イラクを訪問し、外相らと会談。PKKを含むクルド人武装勢力の取り締まりなどについて協議した。両国は共同声明で、「PKKは両国における安全保障の脅威であることを再確認した」と述べていた。オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。参照記事
トルコはクルディスタン労働者党(PKK)に対抗するため,イラクとの国境に沿って、奥行き30~40キロメートルの緩衝地帯 a 30-40 km deep buffer zone to counter the Kurdistan Workers' Party (PKK). の設置を目指し、イラク北部への再度の侵攻を準備していると報道されている。過去にトルコは、クルドの侵攻を防ぐため、シリア北部に強制的に緩衝地帯(Safe Zone)を設ける事を要求した:右。図のBが、トルコが提案したシリア北部のセーフゾーンSafeZone(Buffer zone) 英文記事 過去ブログ:2019年8月ロシアからシリア軍攻撃の了解を得たトルコの今後と安全地帯:
また、トルコは非合法化されたクルディスタン労働者党(PKK)と戦うためイラクと「共同作戦センター」を設立することを提案し、バグダッド Baghdad(イラク政府)は先週の会合で「前向きに」反応したとトルコ国防省当局者が3月21日木曜日に言ったと報道された。トルコが地域内での新たな軍事作戦について警告したことを受け、国防相を含むトルコとイラクの高官は先週バグダッドで会談し、PKKに対する潜在的な措置を含む安全保障問題について話し合った。英文記事
パレスチナ・ガザ地区の保健当局は2024年3月11日、イスラエル軍による過去24時間の空爆で少なくとも67人が死亡し,これにより、イスラエル軍の攻撃で死亡したパレスチナ人は確認できているだけで3万1112人に達した。ガザでは飢餓が深刻化し、イスラエルに対する圧力が高まっている。しかし、ラマダン(Ramadanイスラム教の断食月)休戦は実現しそうにない。ニュース映像
米国、カタール、エジプトは数十人のイスラエル人捕虜とパレスチナ人囚人の釈放、そして人道支援の受け入れを含む休戦を提案したものの、ハマスはこれに応じなかった。ハマスは恒久的な停戦とイスラエル軍の完全撤退を要求している。ガザ当局によると、最新の空爆で死亡した67人の大半が女性と子供だったという。ガザの住民推定230万人のうち60万人近くが飢餓に直面。当局はこれまでに少なくとも23人が餓死したと報告している。このうち3人は子供とみられ、栄養失調と脱水症状で死亡したとみられる。
米中央軍(CENTCOM)はヨルダンなどと協力してガザに食料を空中投下しているが、大飢饉を回避できるかどうかは不透明な情勢である。米国防総省は数週間かけてガザ沿岸に仮設港と桟橋を設置し、物資を海路で運び込む作戦を開始する予定だ。完成すれば1日あたり200万食以上の食料を運び込むことができるという。参照記事
2024年3月13日:パレスチナ・ガザ地区南部ラファRafahの支援物資配給所がイスラエル軍の砲撃を受け、スタッフ一人を含む少なくとも5人が死亡、22 人が負傷した;an Israeli strike hit a food distribution centre in Rafah, killing a staff member and four others, while injuring 22 more.。ガザの保健当局が13日、明らかにした。この配給所は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営し、ガザ当局はこの配給所にイスラエル軍の砲弾が直撃し、民間人とみられる5人が死亡したと発表。イスラエルは、ハマスの指揮官a Hamas commander, Mohammad Abu Hasna.を殺害したと述べた。
UNWRAのラザリニ(Philippe Lazzarini)事務局長は13日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「イスラエル軍が国連施設を標的にした」と非難し、国際社会に独立した調査を行うよう要請した。同氏は「イスラエル軍が故意に施設を攻撃した証拠がある」と主張し、「国連とその職員、施設、資産は常に守られなければならない。この戦争が始まって以来、国連の施設、輸送用車両、職員に対する国際人道法を露骨に無視した攻撃が常態化している。私はこのような違反行為に対する独立した調査を改めて要求する...」エジプトと国境を接するラファには現在、ガザの全人口の3分の2に当たる推定150万人(2月時点140万人)が避難しているとみられる。ラファ地区の紛争前の人口は27万人だった。 参照記事 参照記事
2024年3月11日:米中央軍(CENTCOM)が2024年3月9日、パレスチナ・ガザ地区北部に食料と水を空中投下した。それによると、4万1400食分の食料と2万3000本の飲料水をパラシュート投下したという。CENTCOMは声明で、「緊急の人道支援を必要とする地域に食料と水を投下した」と明らかにした。またCENTCOMは「空軍のC130航空機と人道支援物資の空輸を専門とする陸軍兵士が作戦に参加した」とと述べた。米国はエジプトやカタールなどと連携して空中投下を続けるとしている。図は、食糧不安Food Insecurityとガザ地区(危機前)の援助レベルAssistance Level – WFPインフォグラフィック::Food Insecurity and Level of Assistance Gaza Strip (Pre-crisis) – WFP Infographic:英文記事
米国防総省はガザ沿岸に仮設港と桟橋を設置し、物資を海路で運び込む作戦を開始する予定だ。それによると、桟橋を設置できれば、1日あたり200万食以上の食料を運び込むことができるという。参照記事 英文記事
米軍によると、爆発は現地時間2024年3月6日午前11時30分(日本時間同日午後8時30分)ごろに発生した。フーシ派は、自分たちの攻撃はガザ地区でのイスラエルとハマスの戦争に参加するパレスチナ人を支援するためだと主張している。ニュース映像
中東での作戦を監督する米中央軍(セントコム)は、乗組員3人が死亡、少なくとも4人が負傷し、うち重体3人が負傷したと発表した。同団体はソーシャルメディアに「フーシ派によるこうした無謀な攻撃は世界貿易を混乱させ、国際船員の命を奪った」と投稿した。
イラン支援団体は声明で、トゥルー・コンフィデンスの乗組員がフーシ派海軍からの警告を無視したと述べた。駐イエメン英国大使館は、船員らの死は「フーシ派が国際船舶に向けて無謀にミサイルを発射したことによる悲しいが避けられない結果」だとし、攻撃を中止する必要があると主張した。商船乗組員はインド海軍に海上で救助された。
米国と英国の当局はこれまでにフィリピン人2人が死亡、6人が負傷したと発表していた。この船の乗組員はインド人1人、ベトナム人4人、フィリピン人15人の計20人だった。武装警備員3名(スリランカから2名、ネパールから1名)も乗務していた。
船の所有者と管理者の広報担当者は声明で、攻撃はイエメンの都市アデンAdenの南西約50海里(93キロ)で発生したと述べた。攻撃を受けて、フーシ派が運営するアル・マシラテレビは6日水曜夜、米国主導の2度の空爆が、フーシ派が支配する紅海の港湾都市フデイダHudaydahにある国際空港を標的にしたと報じた。英文記事 参照記事 映像:インド海軍が漂流する乗組員を救助:参照記事
2024年3月9日:ラン政府の支援を受けるフーシ派はイスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区から撤退するまで紅海の貨物船を攻撃し続けると宣言。イスラエルと関係のない船舶も攻撃している。イエメン沖のアデン湾を航行していた貨物船が攻撃を受け、船首で爆発が起きた。英国海運貿易オペレーション(UKMTO)が8日、明らかにした。イエメンのシーア派武装勢力フーシは犯行声明を出していない。UKMTOによると、攻撃を受けた貨物船は航行を続けている。ケガ人はいなかったという。参照記事
イスラエル政府は2024年3月4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員450人以上がテロ組織の工作員として活動していると主張した。米国を含む一部の西側諸国はUNRWAの職員12人が昨年10月7日のイスラエル領に対するハマスの先制攻撃に関与したと疑われる件が公になって以来、同機関に対する数億ドルの資金援助を差し止めている。
紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表であるパッテン(Pramila Patten)氏:右 は4日、イスラエル領に対する先制攻撃の中でハマスが性的拷問やレイプ、女性に対する非人道的な扱いをしたという合理的な証拠があると明らかにした。またパッテン氏はこの攻撃がイスラエルによるガザ侵攻の引き金となり、3万人を超えるパレスチナ人が死亡する事態となったと非難した。左図は、2023年10月7日のハマスの襲撃、虐殺地点。
国連によると、ガザ地区で生活するパレスチナ人推定230万人のほぼ全てが避難を余儀なくされ、50万~100万人が飢餓に直面している。ガザで活動するUNRWA職員は約1万3000人。パレスチナにおける最大の援助提供者は西側の援助差し止めで危機的状況に置かれている。
、、イスラエル軍のハガリ(Daniel Hagari)報道官は4日、「UNRWAの職員450人以上がテロ組織の工作員であり、知らなかったで済まされる問題ではありません。UNRWAはハマスの工作員がいることを認識していたのです..」と述べたが、UNRWAはこの声明に反発。「イスラエルは職員数人を拘束し、拷問や虐待を用いてUNRWAとハマス、そして10月7日のイスラエル攻撃との関連について虚偽の自白を強要した」と主張した。
イスラム教の断食月ラマダンの開始まで1週間を切った5日、ガザ停戦とイスラエル人質解放をめぐる3日間の交渉が明確な突破口を見出せぬまま終了したと、現地メディアが報じた。AP通信はエジプト政府高官の話しとして、「3月10日までに停戦を実現できると信じており、双方と今後の交渉について協議を続けている」と報じた。
エジプト政府高官は、最新の交渉は5日に終了したと述べ、ハマスが今後数日以内にイスラエルの代表団と直接協議する案を提示した。高官によると、エジプトの調停者は6日にハマスの代表団と会談する予定。その代表団は首都カイロにとどまっている。参照記事
国連は▽イスラエル軍との調整が困難であること▽敵対行為が続いていること▽治安が崩壊していることなどから、ガザのほとんどの地域に物資を届けることが極めて難しくなっていると述べているが、バイデン(Joe Biden)米大統領は5日、ホワイトハウスの記者団に対し、「ガザにより多くの物資を送らなければならない。言い訳はできない」と述べた。
ハマスはイスラエルが恒久的な停戦に応じ、ガザから完全撤退し、終身刑を言い渡されたハマス幹部を含む多数のパレスチナ人囚人を釈放しない限り、イスラエルの人質推定130人を解放することはないと主張している。参照記事 、、、単なる報道機関と化した国連の無力さが顕著だ。
スラエル軍のドローンがレバノン南部を空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラHezbollah:右 のメンバー7人が死亡した。国営通信社NNAなどが2024年3月2日に報じた。それによると、2日早朝のドローン空爆で3人が死亡。それから数時間後、郊外のRamia付近のヒズボラ拠点とみられる家屋が空爆を受け、4人が死亡したという。
NNAは当局者の話しとして、「南部海岸沿いの道路を走行していた車にミサイルが着弾し、ヒズボラの戦闘員3人が即死した」と伝えている。
イスラエル国防軍は2日、「レバノン南部からイスラエル領内に向けてロケット弾を発射したテロリストの車両を攻撃した」と声明を出した。それによると、この車にはヒズボラ傘下の親イラン民兵が乗っていたという。ヒズボラの報道官は2日の声明で戦闘員7人が死亡したと認めたが、7人がいつどこで死亡したかは明らかにしなかった。民兵らは、イラン軍の支援を受け、レバノンでヒズボラと協力しているたエリート部隊であるイマーム・ホセイン師団(Imam Hossein Division):右 との記事もある。
イスラエルとヒズボラは昨2023年10月にガザ紛争が始まって以来、国境付近で銃撃戦を続けている。この戦闘により、レバノンでは200人以上のヒズボラ戦闘員と民間人少なくとも37人が死亡。イスラエル側では兵士9人と民間人9人が死亡した。ヒズボラはガザでの停戦が実現するまで攻撃を止めないとする一方、実現すれば合意を遵守するとしている。参照記事 英文記事 英文記事 英文記事
提案された停戦が実現した場合、ガザの病院やパン屋が修復され、毎日500台の援助トラックがガザ地区に入り、避難民のためのテントやキャラバンが数千台届けられると情報筋は述べた。草案はさらに、ハマスが女性、19歳以下の子供、50歳以上の高齢者、病人を含む40人のイスラエル人質を解放する一方、イスラエルは約400人のパレスチナ人囚人を解放し、再逮捕しないとしている、と同情報筋はロイターに語った。
仲介者たちはガザでの停戦を確保するための努力を強化しており、100万人以上の避難民がガザ南端の都市、ラファRafahに追いやられている中、イスラエルによる同都市への攻撃を食い止めようとしている。ジョー・バイデン米大統領は、イスラエルがガザ地区でラマダン(Ramadan 断食月)中の軍事活動を行わないことに同意したと述べた。ラマダンは2024年3月10日の夕方に始まり、4月9日の夕方に終わると予想されている。
26日に録音されたバイデン氏の発言は翌日、NBCの『レイト・ナイト・ウィズ・セス・マイヤーズ(Late Night with Seth Meyers)』で放送され、彼は、イスラエルはハマス殲滅のためにガザでの作戦を強化する前に、パレスチナ人がガザ南部の都市ラファから避難できるようにすることを約束したと述べた。
ハマスが10月7日にイスラエル国内で1200人を殺害し、253人の人質を拉致したことを受け、同国はガザへの地上攻撃を開始した。ガザ保健当局によれば、3万人近くの死者が確認されている。参照記事 参考;ガザ停戦合意は近いのか ハマス「柔軟性」示す:、、、ラマダン停戦 Ramadan Ceasefireが実現か?
2024年2月26日:イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は2月25日、ガザ地区のイスラム組織ハマスとの停戦交渉が最終段階に入っており、ラファRafahに対する攻撃がいくらか遅れる可能性があると明らかにした。同氏は米CBSのインタビューで、「数週間の停戦協定が成立すれば、ガザ南部ラファに対するイスラエル軍の攻撃はいくらか遅れる可能性がある」と述べたが、「完全勝利は目前である」と主張し、また「停戦が終了次第、ラファに潜伏するハマス大隊を攻撃する」と強調した。協定の詳細は不明だが、交渉が最終段階に入り、合意に近づきつつあることを認めた。右上のピンク色は、イスラエル軍の地上攻撃の範囲。
イスラエルのいくつかのメディアは停戦と引き換えにハマス側の人質数十人が解放される見通しと報じ、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは25日からカタールで専門家レベルの協議が再開されたと報じた。それによると、停戦と解放の実現を目指し、エジプト・カイロでさらなる協議が行われる予定だという。
イスラエル政府は国際社会の懸念を無視して、ハマスに対する攻撃をエジプト国境の町ラファまで拡大する計画を練っていて、国連はラファ検問所Rafah crossingが人道支援の主要な入り口③であることから、攻撃は大惨事を引き起こす可能性が高いと警告している。また、米国の他の同盟国も民間人を巻き込む攻撃は控えるべきと促している。
ネタニヤフ氏はインタビューの中で、「今週の閣議で民間人の避難を含むラファでの行動計画を承認する」と明らかにし、「現存するハマスの6個大隊のうち4個がラファに潜伏している」と述べた。参照記事
パレスチナ自治区ガザ地区との境界に接するエジプト側の広大な地域で、この一週間の間に整地範囲が拡大され、長さ3キロメートル超にわたり壁が建設されたことを、BBCヴェリファイ(検証チーム)が確認した。エジプト側での壁建設は、エジプトと同様にガザ地区と境界を接するイスラエルが、同地区最南部ラファへの地上攻撃の準備を進めていると警告した後になって、確認された。
ラファではこの数カ月間、北部などから避難者が押し寄せたことで人口が大幅に増加している。エジプト当局は、家を追われたパレスチナ人に対応する「用意がない」とし、境界沿いのこの地域を援助活動の「物流拠点」にするつもりだとしている。
この土地はパレスチナ難民を収容するためのものだとの複数報道を受け、エジプトはそのような準備はしていないと公式に否定した。ガザ地区で両者の戦闘が始まって以降、エジプトは一貫して、難民のために国境は解放しないと表明してきた。エジプトの北シナイ県当局は声明で、国境付近の道路の混雑緩和のため、「エジプト軍は、ガザ地区への援助を受け入れる物流エリアを設置している」と説明した。
英キングス・コレッジ・ロンドンで安全保障問題を研究する講師のアンドレアス・クリーグ博士は、「トラックを待機させるのに、あんなに広い場所を整備する必要はない。私には、エジプトが最悪のシナリオに備えているようにしか見えない」と述べた。参照記事 英文記事 映像:エジプト側へ壁を越えようとする避難民に、エジプト側から警告弾かガス弾が撃たれているようだ:
イスラエル政府は2024年2月23日、占領下のパレスチナ・ヨルダン川西岸地West Bankに新たな入植住宅を3300戸以上建設すると発表した。反パレスチナ、反イスラムを推進する極右のスモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相:左 は声明で新たな入植計画を発表。パレスチナ武装勢力による暴力を糾弾し、入植を擁護した。
パレスチナの武装勢力は22日、入植地近くの道路検問所を襲撃し、ユダヤ人1人を殺害、5人にケガを負わせた。スモトリッチ氏はこの攻撃を非難し、「入植地の安全保障を確立するために住宅を建設する必要がある」と主張した。またスモトリッチ氏は「パレスナチ側がイスラエルを攻撃すればするほど入植は加速する」と警告した。「愚かなテロリストは我々を攻撃するほど開発が進むことを理解すべきです」
スモトリッチ氏によると、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とガラント(Yoav Gallant)国防相も新たな入植計画を議論する会合に出席したという。この結果、以前承認されていた住宅約700戸の建設が前進。新たに2650戸の建設が承認された。
ネタニヤフ政権はハマスとの紛争が終結次第、パレスチナ自治政府によるガザ地区・ヨルダン川西岸の統治を目指すという西側の考えを全面否定し、入植が進めば進むほど、この実現は難しくなる。過去ブログ:2024年1月イスラエルは北部レバノン、ガザ南部への攻撃継続とエジプト仲介:
ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は23日、訪問先のアルゼンチン・ブエノスアイレスで記者団に対し、「イスラエルの発表に失望している」と述べた。ブリンケン氏はこの計画について、「恒久的な和平を達成するという国際社会の目標に逆行するものであり、国際法とも矛盾するため、断固反対する」と表明した。このコメントは「入植地は国際法に違反していない」というトランプ前政権の立場を覆すものである。
ポンペオ(Mike Pompeo)前国務長官は数十年に渡る政府の政策を覆し、「イスラエルが目指す和解を支持する」と表明していた。参照記事 過去ブログ:2024年2月イスラエルの港で1カ月110万人分の食料が待機状態と人質奪還作戦:過去ブログ:2023年11月【図説】イスラエル・パレスチナ紛争 各国の支持姿勢と戦況:11月ハマスの接近攻撃動画とガザ地区戦況とハマス:10月中東戦争の変遷 5度の戦争 百年の確執とハマス 保存記事:2021年5月イスラエルとパレスチナの歴史
:、、、イスラエルの西岸地区への入植は、第3次中東戦争(1967年)でイスラエルが西岸地区の占領を宣言した時から始まっており、イスラエル人が西岸で土地を買って農場を持ち、パレスチナ人が労働者として働き、ガザ地区からイスラエル側へのパレスチナ人の通勤も比較的自由な時期が続いていた。この時期、西岸のパレスチナ自治国家はユダヤ人の入植を自ら促進していたのが事実で、同時に莫大な資金が西岸に流れただろう。今になって、ユダヤ人が西岸に強引に入植したと言うのはおかしな話だ。
悪化したのはガザにパレスチナ自治政府と対立するハマスが台頭し、イスラム教による聖戦とテロを活発化し始めたころからだ。
ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が2023年10月7日の大規模攻撃でイスラエル人ら約1200人を殺害し、200人以上を拉致した時点で、ハマスは今の混乱した状況の発生を承知した上で、敢えて行ったと筆者は思っている。また、長年分離統治を指導した国連も、イスラム過激派が、いづれ大規模な攻撃、テロを起こすことは予測の範疇だったろう。だが、ただパレスチナ支援を叫ぶだけで無策だった。それが結果的にハマスの恐怖支配を強固にした。、、と、筆者は見ている。所詮カルトに、民主的政治など出来るはずもない。アフガンを例にするまでも無く、、、。イスラエルが、ハマスに牛耳られていた国連食糧支援機関解体を主張するのも一理あると思っている。映像:イスラエルのハマス掃討:ハマスへのミサイル攻撃:軍用犬に見つかったハマス兵士:ガザ南部Khan Yunisの市街戦:
イスラエルのガラント国防相は2月18日、イスラム組織ハマスの指導部が、ガザ地区トップのシンワルYahya Sinwar 指導者:左の交代を検討していると述べた。同国防相は、パレスチナ自治区ガザ南部の最大都市ハンユニスからハマスの有力部隊が排除されたことを受け、「ハマスは戦意を失った」「ハマスは指揮官たちを信頼していない」との見方を示した上で、イスラエル軍次第でハマスは完全崩壊するとの認識を示した。こうした中、イスラエルのネタニヤフ政権は18日、国際社会からのパレスチナ和平に関する要請を全面的に拒否し、パレスチナ国家の樹立による「2国家共存」の一方的な承認に反対すると宣言した。参照記事 過去ブログ:2024年2月ハマス指導者と家族のトンネル内移動映像公開:
現地2月24日未明、ガザ全域で夜間の空爆により100人が死亡したと報告された一方、イスラエルの情報機関トップがパリで、停戦とハマスに拘束されている人質の返還に向けた進展の「障害物を取り除く」ための協議を行った。パリでの交渉に先立ち、イスラエルのネタニヤフ首相が発表した戦後のガザに関する計画(イスラエルによる管理)が、主要な同盟国であるアメリカから批判を浴び、23日にパレスチナ自治政府とハマスによって拒否された。
また現在、ガザの民間人の状況を懸念する声が高まり、国連は飢饉の危険性が高まっていると警告している。パレスチナ人のための主要な援助機関であるUNWRAは24日早くに、ガザ住民は「世界が見守る中、極度の危険にさらされている」と述べた。 記録映像 参照記事 英文記事 英文記事