
メキシコ 中南米
米国内で拘束されたグアテマラ 国籍の不法移民Guatemalan migrantsを乗せた米軍の輸送機がグアテマラに到着した。現地メディアが2025年1月27日に報じた。それによると、ビザ(査証)を持たない者や犯罪歴のある者など、計64人がグアテマラに強制送還されたという。ロイター通信は関係者の話しとして、「Cー17輸送機はテキサス州を出発し、2025年1月27日午後にグアテマラに到着した」と報じ、グアテマラ政府関係者も輸送機が到着したことを認めた。
コロンビア政府は26日、米国内で拘束されたコロンビア出身の不法移民を乗せた米軍機の着陸要請を拒否。トランプ氏はこれに激怒し、関税、制裁、渡航禁止などの報復措置を取ると表明し,トランプ氏はコロンビアの全輸入品に25%の緊急関税を課すこと、それを1週間後に50%に引き上げること、コロンビア政府高官らへの渡航禁止とビザ(査証)発給取り消し、金融制裁発動、コロンビア国民の国境検査強化などを命じていたが、両国は26日深夜に不法移民の送還で合意した。コロンビアに対するトランプ氏の警告は他の中南米諸国を震え上がらせ、「移民の受け入れを拒否すれば制裁を科される」という懸念が高まった。
トランプ(Donald Trump)米大統領は2025年1月20日就任初日に不法移民の強制送還を開始する大統領令に署名。
それ以来、複数の中南米諸国に不法移民を送還している。26日には地図の地域で、約1000人の移民が拘束された。映像記事
トランプ氏は27日、自身が所有するゴルフクラブで共和党議員を前に演説。「軍用機による前例のない強制送還の波は今後も続く」と強調した。また同氏は正規の書類を持たない移民を犯罪者と呼び、「居場所を突き止め、軍用機に乗せ、本国に送り返すのだ!」と吠えた。ブラジル政府は週末に米国から専用機で移送されてきた移民が機内で手錠をかけられていたとして、米当局に抗議している。参照記事 英文記事
メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は27日、米国から強制送還されたメキシコ人以外の移民も受け入れていると明らかにした。それによると、過去1週間で受け入れた移民は4000人を超え、その大半がメキシコ人だという。シェインバウム氏は定例会見でこの取り組みに言及。「それから1週間経つが、メキシコが受け入れた強制送還者の大幅な増加はまだ見られない」と語った。シェインバウム氏によると、強制送還者の一部は民間航空機を使ってメキシコ入りしたという。米国と国境を接するメキシコには、中南米などから徒歩により米国を目指す大量の移民希望者が集まり、それを犯罪組織が越境ビジネスにするなど、大きな問題となっている。
また、中南米諸国からメキシコを経由して米国を目指す中国人は2023年以降、増加の一途をたどっている。米政府の推計によると、2023年南部の国境に到着した移民約250万人のうち、中国人の割合は5%未満となっている。 参照記事 過去ブログ:2025年1月トランプ関税は米自動車産業に打撃、中国の利益にしかならない。:2024年12月米国の「ホームレス」18%増加、77万人超えと中国:12月再び約1500人の移民キャラバンが出発 メキシコ:11月11月7日のプーチン、トランプ電話会談は無かった?と米経済予測:10月メキシコ南西部ゲレロ州の市長、就任6日で暗殺。:6月南米経由で米国への移民、亡命申請目指す中国人が止まらない現実: 参照記事:<トランプ第2次政権>親中イーロン・マスク氏登用で対中政策緩和も=過激な保護主義・移民排斥は米国と世界にマイナス:参照記事 参照記事:参考:メキシコからの輸入車に高関税:
2025年1月30日;米国のドナルド・トランプ大統領は29日、2001年9月11日の米同時多発攻撃以来、テロ事件の容疑者を収容してきた悪名高いグアンタナモ米海軍基地 Guantanamo Bay Naval Baseに、「犯罪歴のある不法移民」3万人を収容する計画を発表した。トランプ氏は、ベネズエラ人不法移民に殺害された米学生にちなんで名付けられた、窃盗や暴力犯罪で起訴された不法移民の起訴後勾留を認める「レイケン・ライリー法」に署名した際、この衝撃的な計画を発表。「グアンタナモ湾に移民3万人を収容する施設」の準備を開始するよう国防総省と国土安全保障省に指示する大統領令に署名すると述べた。参照記事
南米パラグアイParaguayは2024年12月5日、内政干渉の疑いで中国特使のビザを剥奪し、ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物を指す外交用語:ラテン語: Persona non grata、英語: person not welcome)に指定、24時間以内に出国するよう命じた。パラグアイ外務省は声明で、「ユネスコの年次総会に出席するためパラグアイに滞在していた中南米担当の中国特使、徐偉(Xu Wei)氏のビザを剥奪し、内政干渉を理由にペルソナ・ノン・グラータに指定した」と述べた。特使は前日、ユネスコ会議を欠席。代わりに首都アスンシオンの議会に姿を現し、政府に対し、台湾との国交を断絶するよう呼びかけていた。
パラグアイは台湾と公式の外交関係を結ぶ数少ない国のひとつである。南米で台湾を承認している国はパラグアイのみだ。世界で台湾を承認している国は12カ国まで減少している。パラグアイ政府は中国が台湾を承認しないよう諸外国に働きかける中にあっても、確固とした姿勢を貫いている。
近年、中南米ではホンジュラス、パナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドルの4カ国が台湾との国交を断絶した。中国は南米との連携を強化し、この地域の多くの国にとって最大の貿易相手国となっている。参照記事 参照記事 英文記事:Paraguay expels visiting Chinese envoy who urged lawmakers to reject Taiwan パラグアイは、同国議員に台湾を拒否するよう促した中国の特使を追放:参考映像:【中南米からも嫌われる中国】アルゼンチンだけじゃない!続々と反中の大統領が誕生。:
、、、中国は、ロシアと同じく、国際的に制裁と言ういじめと差別を受けている大国だが、数々の国際法を無視する以上当然である。しかし、身勝手な理由で小国に向け内政干渉をする態度は実に陰湿で放漫だ。筆者はそれを、中国の歴史的劣等感の成せることと見ている。中国のしている国際経済での強引さは、路上のポン引きと同じで、甘言(かんげん)にうっかりついて行けば、そこは暴力バーである。彼らには商道徳のかけらも無い。過去ブログ:2024年12月ロシアから制裁回避を学ぶ中国の台湾への軍事侵攻以外の別作戦 :
約1500人の移民キャラバンA migrant caravanが2024年12月1日、メキシコ南部から米国国境に向けて出発した。AP通信によると、移民はベネズエラ、キューバ、ハイチ、コロンビア、ホンジュラスVenezuela, Cuba, Haiti, Colombia, Guatemala and Hondurasなどの出身者で構成され、中国人の姿も確認でき
たという。このキャラバンはグアテマラ国境沿いのチアパス州タパチュラTapachulaを出発。日差しを避けるため、1日未明に徒歩で移動を開始し、最初の町を目指している。中米からの移民は、まづはメキシコに入国の際に規制を受け、通行許可を求めて国境に人が集まっている。
APによると、1日に出発したキャラバンの中にはメキシコ北部の都市で仕事を見つけたいと言う人もいたという。タパチュラで仕事を見つけることは難しく、移民たちは北上しつつ働き、食費を稼ぎながら米国国境を目指す。ホンジュラスから来たという男性はAPに、「このキャラバンに参加するほとんどの人が、家族のために米国への移住を目指している」と語った。参照記事
これまでのキャラバンの経緯:移民が単独または少人数のグループでメキシコを横断しようとすると、当局に拘束されてメキシコ南部に送り返されるか、さらに悪いことに母国に強制送還されることが多い。警察や入国管理官は、小規模なグループを狙い撃ちし、キャラバンの主要部隊が疲れるのを待つことが多く、通常、キャラバンは 150 マイル (250 キロメートル) 以内に停止するか解散する。
今後の対策:キャラバンの形成を防ぐ対策もされていて、今年、難民申請を求めて人々が国境に集まるのを阻止するため、米国政府は移民がオンラインで米国入国の予約を申請できる地域をメキシコ南部の広範囲に拡大した。英文記事
政府間で見解の相違も:11月27日の電話会談後、トランプ氏はシェインバウム氏が「メキシコ経由でアメリカに入る移民を止めると合意した。実質的に南部国境を閉鎖することになる」と述べた。これを受けてシェインバウム大統領は、自分はメキシコの立場をあらためて伝えただけだと反応。メキシコの方針は「国境閉鎖ではなく、政府と人々の間に橋を架けることだ」と記者団に説明した。参照記事
メキシコ当局は先週、米国国境を目指していた2つの移民キャラバンを解散させた。1つ目のキャラバンはトランプ(Donald Trump)次期米大統領が当選を決めた11月5日にグアテマラ国境に近い南部タパチュラを出発。最盛期には約2500人が参加していた。解散された2つのキャラバンの移民は南部にバスで送られたり、そこにとどまるよう命じられた。
トランプ氏はメキシコ政府に対し、移民と麻薬の流入を阻止するよう求めている。米当局が昨年南部のメキシコ国境沿いで拘束した移民は約250万人。その7割がベネズエラ人であった。参照記事 英文記事






メキシコ南部ゲレロ州チルパンシンゴ市内 Chilpancingo Guerrero state Mexico で11人の遺体が見つかった事件について、捜査当局は2024年11月8日、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。
この事件は11月6日に発生。幹線道路沿いに不審なトラックが放置されているという通報が警察に入り、車内を調べたところ、4人の未成年者を含む11人の遺体が見つかった。
11人のうち1人は14歳の少年で、ゲレロ州に拠点を置くローカル麻薬カルテル「ロス・アルディジョス:Los Ardillos,The Ardillos」に誘拐されたとみられる。警察は少なくとも13人が事件に巻き込まれ、うち11人が殺害されたとみて捜査している。地元テレビ局は関係者の話しとして、「6日に見つかった11人の遺体の中に、消息不明になった少年の親族4人は含まれていない」と報じた。11人の遺体は首都メキシコシティとリゾート地アカプルコを結ぶ幹線道路に放置されたトラックの中に遺棄されていた。死因は明らかになっていない。
少年の家族は10月21日、日用品を売るためにチルパンシンゴの青空市場を訪れていた。家族によると、少年はこの時、ロス・アルディジョスに誘拐されたという。少年の親族は10月27日、この少年を探しに行ったきり、連絡が取れなくなっている。警察はこの4人も誘拐されたとみて捜査している。検察当局は8日、「警察官と陸軍兵士がドローンなどを投入して行方不明者の捜索を続けている」と声明を出した。軍はヘリ部隊も投入。行方不明者の情報に5万ドルの報奨金をかけている。映像記事
チルパンシンゴの人口は約30万人。長い間、ロス・アルディジョスと対立するカルテル・ギャングによる血生臭い縄張り争いの舞台となってきた。この抗争の結果、何百件もの凄惨な殺人事件が発生した。
先月初めには9月末に就任したばかりのアルコス(Alejandro Arcos)前市長:右の斬首遺体が見つかった。カルテルは暴力の根絶を訴える首長や首長候補、対立する組織の構成員を見せしめに殺害する。参照記事 昨年、ゲレーロ州では1,890件の殺人事件が記録されており、ゲレーロ州には太平洋の港を含む麻薬生産と密売ルートが存在する。10月24日、南部州で犯罪者容疑者と治安部隊との武力衝突があり、警察官2名を含む19名が死亡した。英文記事 過去ブログ:2024年10月メキシコ南西部ゲレロ州の市長、就任6日で暗殺。:


Guerrero,Mexico)で、市長が就任から1週間もたたないうちに殺害された。同国では政治家を狙った暴力犯罪が後を絶たない。
アレハンドロ・アルコスAlejandro Arcos氏は2024年10月1日にチルパンシンゴ市長に就任し、6日に殺害された。遺体は切断され、頭部が放置されたピックアップトラックのルーフ上に置いてあった。その数日前には、チルパンシンゴ市議会の書記だったフランシスコ・タピア Francisco Tapia氏が射殺されている。ニュース映像:就任したばかりの市長、頭部切断状態の遺体で見つかる:
10月1日に就任したメキシコのクラウディア・シェインバウムClaudia Sheinbaum新大統領:右は7日、アルコス市長の殺害を「不幸な」出来事と位置付け、メキシコの治安問題への対応については8日の治安閣議で詳しく説明するとした。
チルパンシンゴ市は長い間、ゲレロ州の地域犯罪組織「ロス・アルディジョス:Los Ardillos」と対立するカルテル・ギャング「ロス ロハス: Los Rojos 以前は隣のミチョアカン州Michoacánで活動していたが現在の拠点は不明」による血生臭い縄張り争いの舞台となってきた。この抗争の結果、何百件もの凄惨な殺人事件が発生した。前任の市長はカルテルのリーダーとされる男とレストランで会合を開いているところをビデオに撮られ、除名処分となった。
観光名所のアカプルコがあるゲレロ州は凶悪犯罪が多発する地域としても知られる。ただ、メキシコの治安の悪さは同州にとどまらず、6月2日に実施された大統領選挙と総選挙では、選挙期間中に少なくとも34人の候補者が犯罪組織によって暗殺された。過去ブログ:2020年2月5歳の子もライフルを手に地域自警団に参加 メキシコ:
女性初の大統領となるシェインバウム氏が選出された数時間後の2024年6月3日には、西部ミチョアカン州コティハ Cotija, Michoacan stateの女性町長だったヨランダ・サンチェス・フィゲロアYolanda Sanchez Figueroa氏が射殺された。英文記事 参照記事
同地のコンサルタント会社によると、警察や地元経済界とつながりを持つ市長は犯罪を見逃すこともできるため、犯罪組織に狙われやすい。選挙では犯罪組織が政治家を自分たちに協力させる目的で、陣営に資金を提供したり候補者を脅したりして暴力的に介入することもある。参照記事 過去ブログ:2024年6月「歴史上最も暴力的な選挙」の末、メキシコに女性大統領誕生:2022年10月メキシコの町役場が麻薬組織の襲撃を受け、町長ら18人死亡:2021年4月メキシコ・ミチョアカン州でCJNGが対立組織23人を殺害、斬首:2020年6月メキシコ市の公安庁長官が麻薬組織の襲撃で重症:2016年7月メキシコで最も危険なゲレロ州:1月新市長 着任1日で暗殺 メキシコ:2012年6月メキシコ人の最大関心事、麻薬組織犯罪と死刑制度:2011年1月銃社会米国と豊臣秀吉:
*「ロス・アルディジョス:Los Ardillos」は、ゲレロ州の地域犯罪組織で、Guerreros Unidosと同盟。敵対する「ロス ロハス: Los Rojos」は、Gulf Cartel、Sinaloa Carteと同盟し、Los Metros、Los Zetas、Jalisco New Generation Cartel(CJNG)、Beltrán-Leyva Cartel、La Familia Michoacana、Los Ardillos、Guerreros Unidos(Carteles Unidos?)、と対立している。参照記事 参照記事 過去ブログ:2024年2月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2024 年2月~:


スキはチリ初の漏水探知犬で、水道会社「アグアス・アンディーナス(Aguas Andinas)」の社員たちを手助けしている。その強力な嗅覚で干ばつにあえぐチリの水漏れ対策に貢献してきた。同社の担当者によると、スキは今年に入ってから既に550キロ以上移動し、1万8000人分の年間水使用量にあたる、1000件以上の水漏れを発見したという。訓練士は「スキのマークは特別です。きちんと漏水している場所の上にしゃがんで、ごほうびのボールを待つのです」と話した。参照記事
メキシコ国内における違法合成オピノイド系麻薬Illicit synthetic opioidの医薬品フェンタニルfentanylの押収量が激減している。原因は不明だ。メキシコの陸軍、州兵、国境警備隊はフェンタニルより国内で広く消費されているメタンフェタミン methamphetaminesの押収に力を入れているのかもしれない。写真:押収されたフェンタニル45キロ。フェンタニルを含む、一般総称オピオイド(opioid)は、ケシを材料にする麻薬性鎮痛薬やその関連合成鎮痛薬など化合物。鎮痛剤、医療用麻薬として医薬品名フェンタニル:Fentanylがある)
メタンフェタミン(俗称メスmeth、スピード、チョークなど)はアンフェタミンより依存性が強く、簡単に作ることができるため、アヘンやヘロインに取って代わり、東南アジア・中東・西欧の主要な違法薬物となってきた。メキシコ国防省によると、昨年同国内で押収されたメスは400トンを超え、過去最高を更新。22年の12倍超に激増した。24年上半期の押収量は168トンとなっている。メキシコ産メスは米国に広く輸出され、社会問題になっている。メキシコ国内でもメスが全国に拡散。数十万人が麻薬中毒になり、病院や専門のクリニックで治療を受けている。
メキシコ国防省は、上記の合成麻薬2つの麻薬の押収量がこれほど劇的に変化した理由を説明していない。メスの押収量が激増しているのは世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルSinaloa Cartelの「メイトス」派と、投獄された麻薬王ホアキン・“エル・チャポ”・グスマンの息子たち the sons of imprisoned drug lord Joaquín “El Chapo” Guzmánによる「チャピトス(小さなチャポ)」派“Mayitos(Los Mayitos)” and “Chapitos(Los Chapitos)” factionsによる内部抗争が原因という見方もある。英文記事
メキシコ国防省が2024年7月9日に公開した報告書によると、今年1~6月の間に全国で押収されたフェンタニルはわずか130キログラムで、23年同期間の2329キロから94%も減少したという。フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍といわれている。メキシコの薬局で販売されているオピオイド系鎮痛剤オキシコンチン、パニック障害治療薬ザナックス、アデラルなどにはしばしばフェンタニルが混入している。
これまで、麻薬カルテルは中国やインドから合成オピオイドの前駆体化学物質を輸入。国内で加工し、米国などに密輸してきた。専門家によると、メキシコで流通する医薬品フェンタニルの量は米国に流れる量の3割程度と推定されている。米国内では年間約7万人がフェンタニル等のメキシコ産合成オピノイド系偽錠剤の過剰摂取で死亡している。米当局はメキシコ国境の警備を強化し、麻薬の流入を防ごうとしているが、効果は道半ばだ。参照記事 過去ブログ:2024年4月カルテルの犯罪を過小評価する大統領に警察長官が反論 メキシコ:2月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2024 年2月~:2018年12月中国の第二の「アヘン戦争」カナダへ侵攻とファイブ・アイズ:
メキシコの選挙管理委員会は現地2024年6月3日、与党・国家再生運動(MORENA)のシェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏が次期大統領に選出されたと発表した。それによると、開票率99.9%時点でシェインバウム氏の得票率は58%。野党・国民行動党(PAN)のガルベス(Xóchitl Gálvez)上院議員らに大差をつけた。メキシコで女性が大統領に選出されたのは初めて。
選挙戦を競ったガルベス候補も女性である。写真左の左。ニュース映像
シェインバウム氏は勝利演説で「この国に変革をもたらす」と述べ、喝采を浴び、同氏は総選挙の期間中、麻薬カルテルやギャングによる暴力が相次いだことに言及。「国民は暴力ではなく、民主的な選挙に参加することで、この国は民主国家であることを証明した」と述べた。
シェインバウム氏は61歳。初の女性大統領であると同時に、カトリック教徒が多いこの国を率いる初のユダヤ系出身者で、工学分野で博士号を持ち、メキシコ市の市長だった。オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領の意志を受け継ぐシェインバウム氏は世界最悪と呼ばれる麻薬戦争を含む複数の課題への対応を求められることになる。与党MORENA党の中では、前大統領オブラドール氏とは師弟関係にあった事で、前政権の方針を覆せるか、懐疑的な見方も多い。シェインバウム氏は、外資系企業誘致の観点においては、製造業の投資が重要であること、公共投資で民間投資を後押しして観光業も活性化させると述べ、最低賃金の引き上げや治安の改善を公言していた。参照記事
6年の任期満了で大統領を退任したオブラドール氏は、カルテルやギャングによる暴力を抑え込んだと長年主張してきたが、この総選挙期間中、14人もの候補者が殺害される異常事態となった。いずれの事件も容疑者は捕まって無く、地元メディアは今回の総選挙を「歴史上最も暴力的な選挙」「血塗られた選挙」などと呼んでいる。
メキシコ紙「ユニベルサル」によると、候補者への襲撃が321件も発生し、うち37人が殺害されたという。別のメディアは選挙絡みで38人死亡と報じている。また、2日に投票所で2人殺害されたという情報もある。最終的な死者数は増えるかもしれない。参照記事
メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は10万人以上と推定されている。参照記事 過去ブログ:2024年4月カルテルの犯罪を過小評価する大統領に警察長官が反論 メキシコ:4月メキシコ、中国EV現地生産に優遇策適用せず 米国が圧力:4月メキシコ地獄の総選挙、市長選候補ら15人暗殺か:3月メキシコの麻薬カルテル抗争と観光産業への打撃:2月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2024 年2月~: 、、、日本の政治も変わらなければならない。自民の裏金疑惑のごたごたで見えたのは、長期政権与党の政治家の多くが自分を選民だとでも自惚(うぬぼ)れているのか、日本の社会通念conventional wisdom、Social wisdom より、自分達の都合を優先する非常識さだ。それが自惚れが原因だとするなら、彼らに与えている特権も高額な俸給なども全て見直すべきだ。そもそも、こんなに大量の国会議員は要らない。量より質であり、65歳定年で十分で、天下りは社会を複雑にする弊害と汚職しか生まない。天下ってまですることが在れば、現職が合法的、公平に公務で行えばいいのだ。ごそごそ陰でうごめいて生きるのは、人として下品で自尊心のかけらも無い。餌を得る為、糸で巣を貼ったクモでさえ、堂々と巣の真ん中に居る。人目を気にしながら片隅でごそごそ生き、儲けに走る政治家、官僚はゴキブリか、ダニか、。中には、森や二階で生きるのも居るようだが、、。中国、韓国のレベルまで政治を下げるとは、日本人のプライドは無いのか?悪事がばれても、いさぎ良さすら持っていないようだ。ゴキブリだから仕方ないか、、。
メキシコ連邦警察のガロ(Felipe de Jesus Gallo)長官は2024年4月23日、首都メキシコシティで開催された合成麻薬に関する会議 U.S.-Mexico conference on synthetic drugs in Mexico City.に出席。「同国はフェンタニル製造 fentanyl productionのチャンピオンである」と認め、オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領に反論した。
オブラドール氏は23日の定例会見で複数の麻薬カルテルがフェンタニルfentanylを製造しているという米捜査当局の指摘を否定。「カルテルは国外から持ち込まれたフェンタニルを錠剤に圧縮するか仕上げを加え偽造して偽薬を作り、米国などに輸出しているだけだ」と主張した。
しかし、ガロ氏はこの主張に真っ向から反発。「メキシコは1990年代からメタンフェタミン製造methamphetamine production(合成麻薬:synthetic drug)のチャンピオンであり、現在は(合成麻薬:synthetic drug)フェンタニルを製造している」と述べた。
フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍といわれている。メキシコの薬局で販売されているオピオイド系鎮痛剤オキシコンチン、パニック障害治療薬ザナックス、アデラルなどにはしばしばフェンタニルが調合されている。
カルテルは中国やインドから合成オピオイドの前駆体化学物質precursor chemicalsを輸入。国内で加工し、米国などに密輸している。米疾病対策センター(CDC)によると、2020年にフェンタニルの過剰摂取で死亡した人は約5万8000人。21年は7万1000人と推定されている。メキシコで流通するフェンタニルの量は米国に流れる量の3割程度と推定され、メキシコではフェンタニルは広く乱用されていないが、メタンフェタミン中毒は一般的である。
長官は「カルテルは国内の多くの州にフェンタニルの製造工場を持ち、米国だけでなく世界中に輸出している」と指摘した。また「カルテルのメタンフェタミン製造は工業化されている」「シナロア・カルテルCDSやソノラ州の山間部だけでなく、他州の市街地などにも工場を持っています。他のカルテルも同様です。ハリスコ新世代CJNGは研究所を運営しているという情報もあります...」と強調した。 参照記事 英文記事 英文記事
、、、どうやら大統領は、メキシコの麻薬組織カルテルはフェンタニル入りの偽鎮痛剤を偽造、密輸しているだけで、国内でフェンタニル自体の製造はしていないと言いたいようだが、なぜそんな詭弁を弄(ろう)するのか理解できない。
そもそもこの大統領は、麻薬組織に対し変な認識を持っており、4月25日、訪問先の西部シナロア州で記者団の取材に応じ、「麻薬カルテルを含む暴力的な犯罪組織の戦闘員は、基本的に市民を尊重する尊敬すべき人々であり、組織内で殺し合っているだけだ」と主張している。参照記事 麻薬組織の資金源は麻薬だけでなく、人身売買や米国への違法越境、銃器密輸、みかじめ料protection moneyやショバ代の搾取、、、など数限りなく、その過程で多くの市民やメディア関係者、政治家、公務員、南米からの違法移民らが殺害されている。大統領が知らなわけが無く、脅迫でもされているのか、借りでもあるのか?
過去ブログ:2024年4月メキシコ地獄の総選挙、市長選候補ら15人暗殺か:2024年3月メキシコの麻薬カルテル抗争と観光産業への打撃:2024年2月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2024 年2月~:2023年4月米司法省の合成麻薬取締強化で浮上した中国、グアテマラ: 2023年4月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2023 年3月~:2022年10月麻薬フェンタニル過剰摂取が18~45歳の米国人死因の第1位::2月メキシコ麻薬カルテル勢力分布図2021年8月~2022年~:2018年12月統計でも明らかになった麻薬鎮痛剤フェンタニルの危険性と中国:
2024年4月26日;メキシコ連邦警察のガロ(Felipe de Jesus Gallo)長官は25日、「同国はフェンタニル製造のチャンピオンである」と発言したことを謝罪した。ガロ氏は今週の記者会見で、「メキシコは1990年代からメタンフェタミン製造のチャンピオンであり、現在もそれを製造し続けている」と述べていた。また同事務所は「ガロ氏は不適切な言葉を使ったことを認め、謝罪するが、メキシコにおけるフェンタニルの製造、輸出、取り引きに対する戦いを強調するためだった」と述べた。参照記事




『Royal Society Open Science』(2024年4月10日付)に掲載されたこの研究は、アルゼンチン西部のメンドーサ市から南へ210kmのところにある、「カニャーダ・セカ遺跡」を調査したものだ。参考写真

DNA分析により、この動物は当時の狩猟採集民と一緒に食事をし、ともに暮らしていたことが明らかになったのだ。
オックスフォード大学の動物考古学者オフェリー・ルブラスール氏は、「おそらく狩猟採集社会やその個人と深い関係があったのでしょう」と語る。キツネが遺跡の人々から可愛がられていただろうことは、食べ物によっても裏付けられている。骨に含まれる炭素と窒素の同位体を調べたところ、このキツネが墓の中の人物と同じ植物をよく食べていたことが明らかになったのだ。野生のキツネならば、もっと肉を主体としたエサを食べていたはずだ。 カニャーダ・セカのキツネのDNA分析からは、キツネとイヌの間に生まれた子供のほとんどは子供を作る力がなかっただろうことが明らかになったからだ。遺跡のキツネたちの子孫は、その後、ヨーロッパからの移住者たちに生息地を奪われ、環境が変化したことで絶滅したのではないかと考えられている。

骨折したキツネに人間が治療をした跡も残されており、昔の人はキツネをペットとしてかわいがっていたのかもしれない。参照記事 英文記事 参考;青銅器時代、キツネは家畜化されていた(スペイン)紀元前3千年から2千年;、、、日本では、戦争時、恐らく数百万のキツネ、野兎、犬が捕獲され防寒着に利用された。写真は、我が家の中庭で日向ぼっこのキタキツネ。

メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領;右は2024年4月2日、市長選の選挙活動を開始した直後に暗殺assassinationされた女性候補に哀悼の意を表した。中部グアナフアト州セラヤで市長選に立候補していた女性:Bertha Gisela Gaytán, a mayoral candidate for Celaya、Guanajuato state は1日、郊外の路上で何者かに射殺された。映像記事
さらに、同じ市長選に立候補していた男性候補が2日朝に襲撃を受け、行方不明になっている。州警察はこの男性 Adrián Guerreroが死亡したと発表していたが、その後、行方不明になったと訂正した。オブラドール氏は定例会見でこの襲撃事件に言及。「自党の候補が暗殺されたことに憤りを覚える」と表明したが、総選挙の対策強化などには言及しなかった。
グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」や№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。過去ブログ:2024年3月メキシコの麻薬カルテル抗争と観光産業への打撃:写真は、メキシコ警察の対テロ特殊部隊。理由はどうあれ、ギャングに勝てない特殊部隊(国軍所属)など、笑われ者でしかない。
同国では現在、6月2日の総選挙Mexico’s general electionに向け、各地で選挙戦が繰り広げられている。オブラドール氏の後任を決める大統領選も同じ日に行われる。地元メディアによると、今年殺害された選挙候補candidateはこれで15人に達したという。別の広報コンサルタント会社インテグラリアによると、2023年9月から3月にかけて少なくとも12人の候補者が殺害され、数百人が候補者に対する暴力行為を報告した。ソーシャルメディアで共有された動画には2日に誘拐されたとみられる男性候補 Adrián Guerrero;右 が(盟友の暗殺に)泣き叫ぶ姿が映っていた。3日の報道では、負傷したとも行方不明とも報道されたAdrián Guerrero氏は、病院で死亡したと報道された。映像記事 強力な麻薬カルテルは地元警察や自治体を支配すべく、非協力的な候補を次々に暗殺している。参照記事 英文記事


4つの主要なカルテルは、エル・チャポの古いカルテル、シナロア・カルテルEl Chapo’s old cartel, the Sinaloa Cartel;、ガルフ・カルテル Gulf Cartel; 、ハリスコ新世代カルテル

この抗争のとばっちりを受ける形で、アメリカ人や世界中からやってくる観光客が被害にあったり、凄惨な暴力を目の当たりにしたり、行方不明になったりし、もはや観光地は戦場と化している。


人気のトゥルムビーチ Tulum Beach近くでは、銃撃戦でカリ

こうしたことは毎日のように全国ニュースで取り上げられる。観光客は、カルテルにとって潜在的なお客(麻薬購入)、あるいは犠牲者(過剰摂取)にもなりえます。たとえそれがリゾート地の観光客の1%か5%でも、それは何百万ドルのお客で、大きなビジネスの対象になる。麻薬戦争や麻薬密売の不幸な副産物のひとつは、カルテル同士の銃撃戦に必ずといっていいほど無実の人たちが巻き込まれることだ。
近隣の人気観光スポットは、グアテマラ国境に近いチアパス州にあるマヤ遺跡だ。だがこれらマヤ遺跡へのルートは、カルテルの暴力によって実質的に遮断されてしまっているのだという。メキシコ政府が観光客に解放していると主張しているほかのふたつの遺跡は、麻薬ギャングの検問所を通過しないと入ることができないらしい。




カルテルは通常、ストリートギャングよりもはるかに大きく、市長、警察、州全体に対して権力を行使します。自分たちが責任者であることを知らせるために、恐怖する住民の壁にスプレーをかける必要はない。

以下に、私の分析において、誰が重要なカルテルであり、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領の最後の年である2024年に向けて、彼らがどのような縄張りを持っているか、あるいは争っているのかを示す地図を描いた(そしてメキシコの大統領の交代はカルテルの変化につながる傾向がある)。
私は、このカルテル マップCartel Mapがオリジナルであるとは言いません。 Strafor などの戦略的情報企業は、長い間それらを公開してきました。しかし、これは部門が何であるかについての私の見解であり、カルテルを 3 つのレベルに分類することで、あるレベルのニュアンスを加えています。強力な地域カルテル (私には 4 つあります)。そして地元のカルテル(十数)。また、さまざまなカルテルがどのように運営されているか、カルテルの強さ、そして誰がカルテルを運営しているかについての分析にも取り組んでいます。
カルテル マップの問題について皆さんの頭脳が叫んでいるのが聞こえますが、ここで大きな警告を加えておきます。カルテルはトップダウンの企業や緊密な軍隊とは異なり、複雑な犯罪ネットワークです。 (ここではそれらの性質についての議論に入ります)。
彼らは半連合的な派閥で構成されており、内紛に悩まされている。しかし、彼らは現実の力を行使し、痛ましいほど現実的な暴力を解き放ち、私たちはそれを理解せざるを得ないのです。
もう 1 つのニュアンスは、カルテル管理の強さが異なることです。チアパス州コマラパのような極端な例では、カルテルは生活のさまざまな側面に対して残忍かつ目に見える支配を及ぼしています。しかし、メキシコシティなど他の場所では、カルテルが連邦当局との取引や資金洗浄を目的に密かに活動している可能性がある。私は、今後起こる暴力の対照的なレベルについて、より詳細な図を計画しており、ここではその一部を「弱小カルテル活動」の白い領域として検討しています。
これらは正確な科学敵分析ではありません。長年にわたり、私はメキシコのすべての州を取材し、何千人もの人々にインタビューし、可能な限りのあらゆる情報源を調べてきましたが、しかし、領土の境界線は変化しており、議論の余地はあります。そしてそれは警備会社やDEAやメキシコ軍によるカルテルマップにも当てはまり、(分析には)複雑な要因があります。地元のカルテルは、より大きなカルテルと提携する可能性があり、カルテルが(単独で)支配的な場合もありますが、別の勢力が小規模に(分散)存在していることもあります。
それを念頭に置いて、2024 年の CrashOut の「公式」カルテル マップと重要なカルテルのリストを右に示します。
、、、、ブログ筆者から見て大きな変化は、一時、全土的に拡大した新ハリスコNew Generation Jalisco Cartel(CJNG)が縮小し、シナロアSinaloa Cartel:Cártel del Noreste Sinaloa (CDS)、更に、消滅かと思われたフアレスカルテルJuárez Cartelが拡大している。残酷で有名だったセタスLos Zetas Groupの名が消え、ノレエステ・カルテルCártel del Noreste(CDN)になっている。数年前から、内紛、分裂を繰り返していたセタスは、2023年現在、ノレエステ・カルテルとしてメキシコ国内の10の州とメキシコと国境を接しているアメリカ合衆国、中米のグアテマラ共和国、エルサルバドル共和国、ホンジュラスそれに南米のコロンビア、ボリビア、ペルーに活動範囲を拡大させているとの記事もある。参照記事 図で、斜線の無い紫は、抗争地域だが、はっきりしないと判断された地域のようだ。押収した武器の映像 CJNG武装車両記録映像
ある程度のネットワークを持った広域麻薬組織をカルテルと言うなら、南部では、麻薬を扱うギャング組織が多数活動しているようだ。カルテルを目指して、、。メキシコの犯罪件数、犯罪での死亡者は今も増加傾向にあり、凶悪化、組織化は止む気配が無い。記録映像では、地域住民が、シカリオSicariosと呼ばれるギャングの殺し屋11人を集団リンチで殺害する事件も起きている。