
ウクライナ第3軍団Ukraine’s 3rd Assault Brigadeは2026年9月24日(現地時間)、「ヴィヴァルディ(ビヴァルディ)作戦Operation Vivaldi」で大型爆撃ドローンから爆薬を積んだ攻撃用地上ロボットUGV(ソ連時代のBTR-60装甲兵員輸送車を改造したもの)をロシア軍後方10キロ超へ投下したと発表した。地上ロボット部隊「NC13」が戦術を考案したとしており、作戦全体の戦果はその後も更新されている。ウクライナはこの無人機を使用して敵の指揮所、無人機操縦員、補給拠点、後方深くの攻撃グループを捜索している。「グリフィン“Griffin,” 」として知られるこの戦術はヴィヴァルディ作戦中に採用されたと、NC-13攻撃UGV部隊の指揮官ミコラ・ジンケビッチ氏が9月29日にサスピリンに語った。Xによる記録映像 過去ブログ:2026年9月ウクライナの戦況 地上戦で勢いを失ったロシア軍だが市民殺害は止めない:
作戦中、ウクライナ軍はロボットシステムを直接攻撃だけでなく欺瞞、脆弱な部門の強化、指揮所や倉庫の攻撃、兵站ルートに沿って移動するロシア襲撃部隊の迎撃にも使用した。ロボットは、作戦のあまり目立たない、しかし同時に重要な作業の多くを任(まか)された。「ヴィヴァルディ作戦の全段階における兵站の80%は、第3突撃旅団と第3軍団の他の部隊の無人地上システムによって行われた。死傷者の救出の90%も、第3軍団の部隊の無人地上システムによって行われた」とジンケビッチ氏は述べた。
ロボットを空から投下することで、ウクライナは困難な地形や最前線の防衛を回避できる一方で、ロシア軍はロボットがどこに突然現れるか分からないままになる。ジンケビッチ氏によると、空中配備されたUGVは、ロシアのルビコン無人機部隊のオペレーター、中隊レベル以上の指揮所、後方兵站ルートに沿って移動するロシア人員に対して使用されたという。左図の赤いラインは、ウクライナの東部戦線でのウクライナの主な攻撃方面あるケースでは、直接戦闘が始まる前から彼らの存在が影響を及ぼした。 伝えられるところによると、ウクライナのロボットがロシアの前線後方に投下された後、ロシア軍は、ウクライナの破壊工作チームが後方に侵入し、装甲縦隊を待ち伏せしようとしていると誤認したため、計画されていた機械化攻撃を中止したという。

第 3 突撃旅団はまた、ヴィヴァルディの開始段階でロシアの UAV オペレーターとその発射場を標的にし、ロシアの無人機インフラストラクチャーへの攻撃と前線のより奥深くでのロボットによるミッションを組み合わせた。また第 3 軍団は、無人地上システムで困難な地雷除去作業を完全に単独で完了したと述べた。UGVは、シャンドリホラヴ地区 Shandryholove sectorの補給路 30 キロで大量に埋設された地雷をわずか 2 晩で撤去し、工兵の死傷者はゼロだった。通常なら人間工兵中隊2人が激しい砲撃の下で完了するには丸1週間を要する任務だった 英文参照記事 参照記事、、、同じ戦術は過去にロシア軍も行ったが、通信網の不備なのか、無人装甲車では成果をあげれなかったようだ。操作を誤れば味方を攻撃しかねないので、そんな事例が起きたのではと筆者は想像している。
ウクライナのUGVメーカーTencoreは、フィンランド企業InstaとフィンランドでTerMIT UGVを共同生産し、より安全な生産ラインを構築する覚書を締結したと2026年3月の記事がある。左の写真がそれで(試作車?)、ウクライナはさまざまな役割にUGVを活用しており、テンコアが開発したTerMIT中型1クラスUGVのために、フィンランドの防衛企業インスタと共同で新しい生産ラインを設置している。このTerMIT は最大 20 km の範囲まで物資を輸送したり、負傷者をより安全な場所に輸送したりできる。 Tencore によると、1 つの TerMIT は 1 か月間に 30 トンを超える貨物の輸送に使用された。射撃支援オプションには、12.7 mm 機関銃と、フレキシブル(flexible)な RCWS(Remote Weapon System、Remote Weapon Station:軍用装甲車などの装甲戦闘車両や軍艦に装備されている遠隔操作式の無人銃架・砲塔) として40 mm 自動手榴弾発射装置が含まれる。また、機雷敷設機能では対戦車地雷や対人地雷を敷設(ふせつ)できる。
2026年9月30日:ウクライナのゼレンスキー大統領は2026年9月28日(現地時間)、ロシア領内に北朝鮮兵が8000人超おり、さらに1万人をロシアへ送る準備が進んでいると述べた。追加の兵員は、訓練とその後のロシアへの移送に向けて選抜されているという。また、ロシアの技術支援によって北朝鮮で「シャヘド」型攻撃ドローンの生産が始まっているとしているが、演説では具体的な生産施設や規模を裏付ける資料は示されていない。写真はシャヘド型無人機 参照記事
日本とウクライナ、無人機分野の協力を模索:自民党の小野寺五典元防衛相が、ウクライナの迎撃ドローンや電子戦を巡る技術・運用の知見を得るため、2026年10月1日までの滞在中、迎撃用無人機の生産企業と電子戦関連企業を訪れ、ロシア軍の攻撃を受けた現場も視察する予定だ。日本政府は国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の安全保障関連3文書を年内に改定する方針で、無人機の大量運用を含む「新しい戦い方」への対応を検討している。今回の訪問は、ウクライナのステファンチュク最高会議議長の招待を受けて決まったとされる。小野寺氏はキーウ入りに先立ち、ポーランドで同議長と会談したという。参照記事 共同通信は、ロシアと北朝鮮の連携についてもウクライナ側から説明を受け、対応策を協議するとみられると報じている。写真は、ウクライナのステファンチュク最高会議議長(右)と握手する小野寺五典元防衛相=9月29日、ポーランド東部(共同) 参照記事 過去ブログ:2026年9月暖房時期目前でウクライナは暖房用ガス不足:
