米国は2026年1月3日にベネズエラの首都カラカスを攻撃し、マドゥロ(Nicolas Maduro)氏を拘束した。
映像記事:アメリカによる南米ベネズエラへの大規模な軍事作戦で拘束されたベネズエラのマドゥロ大統領は3日、アメリカのニューヨーク市郊外の空軍基地に移送された後、ブルックリンの拘置所に収容された。:中国は4日、米国に対してベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を即時解放するよう求め、中国外務省は声明で、今回の攻撃を「国際法の明確な違反」と非難。「中国は米国に対し、ニコラス・マドゥロ大統領とその妻の身の安全を確保し、直ちに開放し、ベネズエラ政府を転覆させるのをやめるよう要求する」と述べた。
中国がこれまでにベネズエラに投じた620億ドル超(現行レートで約9兆7000億円)の融資が、米国による政権転覆で重大な岐路に立っていると言われるが、この多額な融資は石油や石油収入で払われる流れ(石油担保融資)だった。今回の事件前から、急な原油価格の下落で、長らく中国への返済はスムーズに行なわれていなかったのが実情だ。中国としては、全て米国のせいで、と言いたいのだろうが無理がある。融資の内容や流れについては、映像記事:中国のベネズエラ融資620億ドルの末路と政変の衝撃:が詳しく述べている。参照記事 過去ブログ:2026年1月南米の軍事独裁政権支えるロシア、中国、イラン:中国からベネズエラへの融資総額(一帯一路関連投資など)は、約620億ドルで、中国のラテンアメリカ・カリブ海地域への総融資額(約1200億ドルから1500億ドル)の約40%から50%を占めており、全体的に見れば、中国の未回収は約200億ドル(約3兆円)との指摘もある。参照記事
ベネズエラ産の重質油は、米国メキシコ湾岸や中国の製油所でディーゼル燃料などの原料として利用されてきた。日本の製油所は主に中東産の中質・軽質原油を処理しており、ベネズエラ産重質油への依存度は低い。また、ベネズエラの原油生産量は世界全体の1%未満で、世界的な供給過剰基調が続く中、ベネズエラ産原油が原油価格に与える影響は限定的と見られる。
マドゥロ氏拘束は、独裁への鉄槌という「正義」と、主権の不可侵という「秩序」を天秤にかけた米国の選択である。米国が国内法を武器に主権国家の指導者を軍事力で拘束するという先例
precedent
を作った2026年、この論理を中国が逆用すれば、台湾有事は「犯罪者の拘束」と正当化される。すでに国連での質疑が始まった。映像記事
トランプ大統領は「アメリカの石油会社がベネズエラを動かし、世界を安価なエネルギーで満たす」と豪語したが、私たちは、ベネズエラの石油がもたらす経済的恩恵を享受する前に、大国が「勢力圏」で実力行使を常態化させる極めて不安定な時代に突入した。参照記事
長年の同盟国であるキューバCubaは経済的・政治的な不確実性に直面している。キューバ共産党は5日、ベネズエラにおける米軍の軍事攻撃で治安当局の将校32人が死亡したことを受け、半旗を掲げ、哀悼の意を表した。これらの将校はベネズエラ政権を支えるために派遣されていたキューバ軍・治安部隊の一員とされる。ベネズエラとキューバは長年にわたり緊密な関係を維持し、近年は減少傾向にあるものの、マドゥロ政権下で約3万5000バレルが毎日キューバに送られ、エネルギー不足に悩む島国の燃料確保に大きく寄与していた。キューバを支援するベネズエラの崩壊は、共産党にとって深刻な打撃となる可能性があり、トランプ氏はマドゥロ失脚後、キューバ経済がさらに打撃を受けるとの見通しを示し、「キューバは倒れる準備ができている」と述べた。マドゥロ失脚後、ベネズエラでは暫定政権が発足するなど情勢が大きく動いており、中南米全体の地政学的な構図にも影響を与えつつある。英文記事:米国がベネズエラ指導者マドゥロ大統領を打倒した後、キューバは不確実な将来に直面する Cuba faces uncertain future after US topples Venezuelan leader Maduro:地図は、ベネズエラ上陸前に米軍が行った海空での攻撃地点とキューバ(黄色)の位置
米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は5日、中央情報局(CIA)がベネズエラ情勢を巡り、マドゥロ大統領に代わる暫定統治は体制派が担うべきだと分析していたと報じた。国内の秩序維持を図るには反体制派では困難と結論づけ、トランプ大統領にも報告した。暫定統治に適した人物として、ロドリゲス暫定大統領:右のほか、マドゥロ政権の高官2人の名前を挙げたという。参照記事
、、、“法的正当性を欠いた不当な武力攻撃:an illegitimate armed attack lacking any legal justification”という米国への非難も分かるが、世界にはその様な「法的正当性を欠いた不当な武力攻撃」を他国や他者へ行う、或は、それをほのめかす指導者が居るのも事実で、プーチンやその取り巻きである金 正恩(キム・ジョンウン)や習近平がそれにあたる。彼らを法的に取り締まれない国連に依存しても解決にもならないのは歴史が示している。この世界、きれいごとでは解決できない事で溢れている。
コメント
双方の犠牲を極力抑え目的を達成する。犠牲が少なければ歴史に汚点を残さない。


同じ論法で、ウはロシアの物なんだろう。
老人は昔が懐かしい・・・