2025年10月12日のメディアの報道によると、ドネツク州で発生した火災の映像が、正体不明のドローンによる攻撃を受けてオンラインで拡散されている。現地のテレグラムチャンネルは、スロビャンスク・ドネツク・マリウポリバイパス道路付近のシグマランド大型スーパーマーケット(旧オーシャン)周辺Sigma Land hypermarket (formerly Auchan) near the Sloviansk-Donetsk-Mariupol bypass road.で大規模な火災が発生したと伝えている:記録映像 Ukraine strikes Russian forces hiding in shopping centre in occupied territory。スロビャンスク近くの大型スーパーにロシア軍部隊が隠れていたようだ。ドネツク州のSloviansk-Donetsk-Mariupolの3か所を赤いラインで繋いだのが左下図 映像は、最近数日間のウクライナの猛反撃を記録しており、ポクロフスクPokrovskを奪還し、ロシア軍は、少なくても数千人の死者、20台の戦車を失うなど大損失を出して敗退したと、複数の映像記事が報じている。Pokrovskへのウクライナの攻撃映像 ロシア兵2120人が全滅、HIMARSとUAVがポクロフスクを戦車の墓場 :プーチンの軍事帝国を倒したのは学生が発明した【手作り兵器】だった:
ソーシャルメディア上の目撃者によると、上記の火災はドローン攻撃の結果発生したとされる。この情報は公式には確認されていない。住民からは数キロ離れた場所からも濃い黒煙が見えると報告されている。ドネツク州のほぼ全域は2014年春以来占領下にある。当時、ロシアの支援を受けた親ロシア派武装勢力が同州都を占拠し、いわゆる「ドネツク人民共和国(DPR)」を宣言した。
ドネツクでの爆発は以前にも多く報告されているが、今回の攻撃規模の大きさや、攻撃範囲の広さなどから、ウクライナがロシア軍の後方部隊や施設、
兵站路に対し、重点的な攻撃を開始したと取れる報告だ。別な報道では、占領下のドネツクでは慢性的に停電や飲料水不足が広範囲に起きており、住民が集団で占領軍に反発する事態も起きているようだ。冬を目前に、ウクライナ、ロシア双方が、互いに居住地のインフラを狙って空爆を繰り返している。
欧州連合(EU)のイトコネン欧州委員会報道官は10月10日、ロシアがウクライナのエネルギー部門への攻撃を強める中、EUには冬季到来を前にウクライナ支援を継続するだけの余力があると発言している。参照記事 一方ロシアは、すでに、ロシアの石油施設の38%が操業困難で、経済的にロシア経済が2026年まで持たないとも言われ、同時に、ロシアの兵器備蓄も深刻な状況と言われている。映像:ウクライナによるドネツク方面への米国製HIMARSロケット攻撃:ウクライナ無人機、クルスク州を走るロシアの燃料運搬鉄道を破壊資
国際制裁で資材不足のロシアは、中国から陸路で中央アジアのカザフスタン経由での輸入に頼っているが、映像記事:カザフスタンがロシアの陸の回廊を遮断!国境閉鎖で数千台のトラックが立ち往生:が事実だとすると、これも困難になってきたようだ。映像の解説が不明確だが、最初にロシアに入るトラックの積み荷を検閲しだしたのはロシア側検問所で、それによる渋滞が、カザフスタン側の検閲の開始に繋がったと在る。
筆者の想像では、ロシアの物資不足で、例えば酒類や危険物など禁制品の密輸などが相次ぎ、それへの防止でロシア側が検閲強化を始めたのでは?カザフスタンは、国際的経済制裁に合流すべく、色んな国の貨物輸送トラックが在る中、特に中国からの貨物を重点的に検閲しているようだ。兵器などへ転用可能な物資や電子部品は没収される。中央アジアの中でも、カザフスタンは最近、西側、米国などとの関係を深めつつあり、プーチンのウクライナ侵略には、反対の意向を表明していた。過去ブログ:2025年6月最新の戦況映像と、なぜカザフスタンは戦闘準備態勢強化に?:、、、情報統制しているロシアからの正確なデータ、情報が無い中、ロシアの市民生活の状況等は結局は想像するしかないが、ロシアの現状を知るうえで、ロシアの小説家が発進した映像記事「ウクライナ戦争はロシア人の人生を永遠に変えた」などが参考になるかもしれない。
今後起こり得るシナリオとしては、ロシアが経済的に行き詰り、戦争継続が不可能として突然停戦を言い出す事だ。しかし、ロシアの不幸は其れから始まる。精神を病んだ大量の兵士が失業者として帰還し、結果、さらに犯罪が急増し、貨幣価値は暴落し、ロシアは一機に貧乏大国に転落するだろう。何ら得る物の無い、残酷な侵略の代償は余りに大きい。あの残虐だったスターリンでさえ、生きていれば激怒するだろう。過去ブログ:2025年9月悪党どもの殺戮同盟 NATO加盟国ポーランドへも挑発:
