トランプ大統領が2025年7月10日、ＮＢＣニュースとのインタビュー時に発言し、「私たちがＮＡＴＯに兵器を送っており、ＮＡＴＯがその兵器の代金を１００％支払っている。つまり、私たちが行っているのは、送られる兵器はＮＡＴＯへ向かい、ＮＡＴＯがそれらの兵器を（編集注：ウクライナに）供与し、ＮＡＴＯがそれらの兵器の代金を支払っているということだ」と発言した。また同氏は、その合意は先月ハーグＮＡＴＯ首脳会議で達成されたものだと補足し、「私たちは『パトリオット』をＮＡＴＯに送るし、その後ＮＡＴＯがそれを分配するだろう」と述べた。

2025年6月から7月にかけて、ロシアのウクライナに対するミサイル、無人機の攻撃は記録的に増大している。右図はウクライナへの日々の無人機、ミサイル攻撃回数を示している。国連のウクライナ人権監視団は、２０２５年６月のウクライナにおける民間人犠牲者数は、過去３年間で最大数となったとし、死者は２３２人、負傷者数は１３４３人だったと報告した。参照記事　

　トランプ氏はその他、ロシアの対ウクライナ戦争の情勢にもコメントする中で、「私はロシアに失望している。しかし、今後数週間に何が生じるか見てみようではないか。（中略）私は、月曜日(7月14日？)には、ロシアに関して重要な発言を行うと思う」と述べつつ、詳細は明らかにしなかった。参照記事　英文記事　

、、、、米国内で流れる、ウクライナ支援による米国でのインフレ加速への懸念に答えた内容で、米国はしっかり、ビジネスをしているとでも言いたげな内容だ。元々、海外での米軍駐留は米国の雇用、失業対策で、ＮＡＴＯは米国の武器の売り先だと見た方が分り易い。今更、米国が戦争をビジネスにしていると言っても仕方ない事で、これが米国の生きる道で、ＮＡＴＯはそのために在るとも言える。但し、ウクライナ戦争に関しては、初期の米国、ＮＡＴＯ，西側のためらいが、ロシア、中国を調子づかせたと筆者は見ている。

プーチンの口癖はＮＡＴＯの拡大だが、軍事経済同盟、上海協力機構（ＳＣＯ）は、インド、パキスタン、イラン、最近ではベラルーシ（2024年7月4日加盟）が加盟し、すでに1０カ国に拡大している。これに対しトランプ氏は、米国へ輸出されるロシア支援国からの製品に、500％の懲罰関税を掛けると言っているが、ＳＣＯから離脱する国が出るだろうか、、。中央アジアに限って言えば、ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構（CSTO）」が存在する。参照記事：親露か親欧米か　　揺れる旧ソ連圏諸国の動向：参照記事　ロシアの衰退は、この地域のロシア離れが加速するだろうと言われ、良く言えば、それを期待しているのが中国だが、筆者の目には火事場泥棒にしか見えない。

アルメニアのパシニャン首相は2024年6月12日、旧ソ連圏６カ国でつくるロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構（ＣＳＴＯ）」から脱退する方針を正式に表明した。同国は米国と共同演習をするなど西側寄りだ。一方、トルコが支援するアゼルバイジャンは、国内で1万人の兵士を集め、ウクライナ支援でウクライナへ派遣する訓練に入ったと映像記事は述べている。最近までアルメニアとアゼルバイジャンは領土紛争で争ったが、現在両国は平和協定を締結する協議を行っている。トルコはウクライナ戦争でロシアには批判的で、ロシアとの経済関係を停止する可能性が高い。　参照記事　　

7月10日、英仏の首脳はロンドンで「有志連合」会議を開き、ウクライナ戦後復興のための「安全保障軍Security Forces(英文記事では、多国籍ウクライナ軍：‘Multinational Force Ukraine’,）」創設計画を発表、英政府は仏パリに３つ星級（中将）司令官を置いた多国籍作戦本部を、ウクライナの首都キーウKyivに２つ星級（少将）がいる調整支部を設置する予定だ。ただ１年後には本部をロンドンに再び移す方針という。この連合軍はウクライナ地上軍の再建、防空、黒海海上接近支援を担当することになるが、兵力をウクライナに派兵するかは明らかにしなかった。参照記事　英文記事

両首脳はまた、ロシアの脅威の高まりに対応するため核兵器の使用で連携し、たとえ「非常に深刻な脅威」が発生しても欧州を守るために共同で対応すると初めて表明した。参照記事　参考：2025年3月ウクライナ安保巡り有志国軍会合　日本も参加、支援検討：過去ブログ：2025年7月中国人親子、ウクライナでスパイ容疑で逮捕：7月中国が、紅海でドイツ偵察機へレーザー照射　ドイツは厳重抗議：、、、世界情勢は今、リニア新幹線並みのスピードで動いている。日本の国会での質疑を聞いていると、特に国際情勢に関して時間的にずれた発言が多々ある。NATOと準軍事同盟関係にある日本にとって決して他人事では無いのだが、、。　映像： 2025年7月12日！【ウクライナ戦況】露軍6大基地同時炎上！モスクワのミグ工場が爆発！露軍の大量が即降伏！ロストフ倉庫9100㎡大炎上！ …: