
イギリス政府が2025年6月1日に公表したデータによると、5月31日にフランスからドーバー海峡 Strait of Dover(English Channel)を渡ってイギリスに到着した移民migrantsの数が1200人近くに達し、今年の1日あたりの最高記録を更新した。5月31日に到着した移民船は18隻。1194人が拘束された。これにより、今年到着した移民の総数は1万4811人となった。これは昨年の同時期に比べ42%の増加。
この状況は、反移民を公約に掲げる新興右派政党「リフォームUK:Reform UK,直訳:イギリス改革党、旧称ブレグジット党 :The Brexit party)」を後押しし、少数与党中道左派労働党: Labour Partyのスターマー首相Prime Minister Keir Starmerに圧力をかけている。英国のインターネット調査会社ユーガブ(YouGov)が2025年5月19日発表した最新の世論調査で、右派ポピュリズム政党リフォームUK(旧ブレグジット党)は支持率で再び与党・労働党を抑え、最大野党として首位に立ち、最近の選挙でも各地で議席を増やしている。参照記事
不法入国した移民をルワンダに送還するという前政権の計画を破棄したスターマー氏は(移民を違法ビジネスにする)人身売買組織を摘発し、そのビジネスモデルを破壊することで、移民問題をコントロールすると述べている。
スターマー氏は政権奪取以来、国際的な情報共有の強化、フランス北部での取締りの強化、移民法の厳格化に取り組んできた。フランス北部パ・ド・カレー県では5月31日、警察官たちが移民とみられる集団を監視。大勢がボートに乗り込み、イギリスに向かった。フランス沿岸警備隊は沖合で184人を救助したとしている。イギリス内務省の統計によると、2024年に小型船でイギリスに到着した移民は3万6816人で、前年から25%増加。最も多かったのは22年の4万5774人である。参照記事 英文記事
同じく不法移民問題を抱えるアメリカのトランプ大統領は2025年6月4日、国家安全保障上の理由から、複数の国の外国人のアメリカへの渡航を禁止する大統領布告に署名した。対象となるのは、以下の12カ国だ。
(対象国)アフガニスタン、ミャンマー、チャド、コンゴ共和国、赤道ギニア、エリトリア、ハイチ、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメン
この渡航禁止措置は6月9日に施行される。この12カ国加え、ブルンジ、キューバ、ラオス、シエラレオネ、トーゴ、トルクメニスタン、ベネズエラにも部分的な入国制限が課される。この入国禁止措置は、トランプ氏が1月20日に署名した「外国のテロリストおよびその他の国家安全保障・公共安全上の脅威からアメリカ合衆国を守る」大統領令に基づく措置だ。
トランプ氏は布告の中で、「アメリカ合衆国とその国民の国家安全保障と国益を守るために行動しなければならない」と述べている。但し、スポーツ選手など例外もある。参照記事 過去ブログ:2025年4月亀裂深まる米、イラン関係と裏の中国 危なっかしい日本の政治家、外交:

