
中央軍事委のトップは金正恩Kim Jong-un 党総書記で、目前で起きた事故に怒りが収まらない様子だ。駆逐艦の損傷を確認した事故調査グループは、船底に穴は開いておらず、一部で浸水しているが深刻な状況ではないと報告した。だが中央軍事委は「今回の事故が許されない犯罪行為だという事実は変わらない。責任者の罪は絶対にうやむやにできない」と一蹴。責任者の摘発を指示した。英国の研究団体「オープン・ソース・センター」がX(旧ツイッター)に投稿した22日の衛星画像によると、海面に向かって横倒しになる駆逐艦の周囲では、進水式で散布されたとみられる色とりどりの装飾が大量に浮遊していた。参照記事 英文記事 英文記事
その一部始終を目撃した金正恩総書記は、「単に不注意と無責任、非科学的な経験主義によって生じたあり得ないこと」と主張し、「到底容認できない深刻な重大事故で、犯罪的行為」と断罪。そしてこの件を、「来月に招集される党中央委員会総会で取り扱わざるを得ない」と宣言した。北朝鮮において、最高指導者から「犯罪的行為」と指摘されることは、死刑宣告を受けるに等しい。参照記事
朝鮮中央通信は、「進水の過程に未熟な指揮と操作上の不注意によって台車移動の平行性を保つことができなかった結果、艦尾部分の進水送り台が先に離脱して座り、一部の区間の船底の破孔によって艦の均衡が破壊され、艦首部分が船台から離脱しない重大な事故が発生した」と報じた。
、、、、右下写真の台車上の駆逐艦は、海上に対し横向きのまま全体が進水するはずだったが、艦尾の台が先に外れ、不安定になって横倒しになったようだ。韓国のニュース映像「N. Korea's failed destroyer launching / KBS 2025.05.22.」では、アニメーションで状況を再現している:写真右。別映像記事