China_officially_recognizes_Russia_s_economic_記事は重複するが、2025年5月22日ボグダン映像解説:中国側がロシアの経済危機に言及:によれば、ロシアの経済危機が言われる都度、プーチンは打ち消しているが、経済関係者からは、ロシアが財政破たんを乗り切るのに、現状1ドル80ルーブルを110ルーブルへの切り下げを検討していると聞こえて来る。50%も切り下げれば、とんでもないインフレが発生するだろう。もっとも、ロシア経済のデフォルトが近いとも言われている。また何らかのウクライナとの停戦が実行されれば、現在100万人が動員されていると言うロシア兵が社会に復帰し、失業対策が大きな問題となってくる。これを放置すれば、プリゴジンの乱(傭兵の反乱)のような、待遇に不満を持った実戦経験者によるクーデターにもなりかねない。こんな想定から、プーチンが政権維持をするのには、紛争継続が都合がいいとの論説も登場する。よしんばロシアがデフォルト(default:財政破たん)になれば、プーチンは国民に向け、全て西側の責任だと言うのは明らかで、それで戦う自分を美化するだろう。
51be0bbbこれがまだ先の事としても、現実として、西側国際制裁の結果、より内政危機が高まったプーチン‣ロシアは、外交危機を表面化させて国民の不満を鎮静化させる行動に出るかもしれないと言われている。具体的には、フィンランド、バルト3国など国境を接するNATO加盟国が、ロシアへ対する軍事的プレゼンス(Presence存在感)を高め、ロシアを孤立させ、困窮させているから、ロシアには、これに立ち向かう正義があると言う問題のすり替えだ。

45db70a9 hhhg目の前でロシアのウクライナ侵略を目にした各国はすでに行動を起こしている。約1300キロと長い国境を接するフィンランドは、中立政策を捨てNATOに加盟すると同時に国境にフェンスを設け、国内の防衛装備の近代化をし始め、バルト海の監視もスウェーデンと共にレベルを上げている。また、フィンランドがNATOに加盟した事で、ロシアとNATOの地上国境が大幅に伸び、この事でロシアに国境警備の負担増を強いる結果になっている。
Bodø,_Norway_(2020-2024)_–_Øyste同じくNATO加盟国ノルウェーのボドー航空基地(ボードー Bodø Air Base)には、北極圏第3統合航空作戦センターの設立が決定され、ロシアの北極圏内の航空基地への強力な対抗措置となると見られている。参照記事 

小国リトアニアLithuaniaはすでに数日前、対人地雷の使用、貯蔵、移転を禁止するオタワ条約からの離脱を正式決定し、国境を接するベラルーシと、背後に居るロシアからの軍事的脅威に対抗する意向を明確にした。リトアニアは今後10年間で11億ユーロ(約1800億円)と言う巨額な投資を行い、国境沿いに巨大な要塞や地雷原、対戦車バリアを構築する。エストニア、ラトビア、ポーランド、フィンランドも同様の意向を表明している。つまり、バルト海沿岸が、巨大な軍事要塞化される異常事態が進んでいるのだ。
注目すべきは、ベラルーシからロシアの飛び地カリーニングラードKaliningradに通じる約100キロのスワウキ回廊としても知られるスワウキ ギャップ(Suwałki Gap:スヴァウキ・ギャップ)で、もしロシアがこの回廊を封鎖すれば、バルト3国はポーランド等NATO加盟国から分断されて孤立し、ロシアに簡単に制圧されてしまう可能性がある。そうなればNATO軍は陸路での増援が不可能になるため、この回廊は「NATOのアキレス腱」と呼ばれている。以下に、この回廊についての過去の記事を添付する。過去ブログ:2024年3月孤立する独裁国家ベラルーシ リトアニアは検問所閉鎖
7b9138f3Suwałki Gap:スヴァウキ・ギャップ:スワウキ回廊としても知られるスワウキ ギャップは、リトアニアとポーランドの国境周辺の人口過疎地域で、ベラルーシと、その西部にあるロシアの飛び地カリーニングラード州(時時刻刻)NATO拡大、ロシア誤算_「中立」Kaliningradの間の最短経路を指す。有事が発生した場合、バルト三国は軍事力が脆弱であり、回廊でNATO加盟国を分断できるため、有事にはロシアは真っ先に回廊部分を占領するであろうと予測され;「NATOのアキレス腱NATO's fragile hot spot」とも呼ばれている。英文記事 過去ブログ:2024年2月スウェーデンのNATO加盟が決定と周辺国、カリーニングラード
、、、、欧州はすでに、少なくてもバルト海沿岸諸国は、ロシアが新たな紛争を引き起こす可能性に向けて始動し始めているのだ。参照映像記事 過去ブログ:2025年5月
台湾・頼清徳総統「戦争に備えることで戦争を回避する」、、現代に於ける反戦

ドイツ軍_リトアニアに駐留開 (2)ドイツ軍_リトアニアに駐留開2023年5月23日
ロシアへの警戒感が欧州で高まる中、ロシアと国境を接するバルト三国のリトアニアではドイツ軍による駐留が始まった。ドイツ軍が単独で外国に部隊を常駐させるのは、第2次世界大戦後初めて。NATO=北大西洋条約機構は、ウクライナ侵攻を続けるロシアに備えて加盟国の防衛強化を進め、ロシアの飛び地カリーニングラードやその同盟国ベラルーシと接するリトアニアに、ドイツ軍が主力戦車「レオパルト2」などの部隊を配備し、5000人規模が駐留する計画。部隊の発足式が22日に首都ビリニュスVilniusで開かれ、ドイツのメルツ首相がおよそ800人の兵士を前に「われわれは責任を自覚している。NATOはドイツを頼ることができる」と述べた。参照記事 ドイツは、2027年末までにバルト3国のリトアニアに文民を含めて5千人規模の軍部隊を常駐させることで、2023年12月18日にリトアニアと合意していた。参照記事 2016年頃からNATOは、カナダ軍を中心とした多国籍部隊がラトビアに、ドイツ軍中心の多国籍部隊がリトアニアに、英国軍主体の多国籍部隊がエストニアに、ポーランドには米軍中心の多国籍部隊をそれぞれ展開させていたが;上左図、今回は計画を前倒しし、ドイツ軍単独での部隊増強となった。参照記事 

nappi11 at 00:02│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2025年05月23日 06:04
18世紀初頭、ピョートル大帝は黒海進出を一時棚上げし、スウェーデンを潰してバルト海進出を目指した。それが繰り返されるのかな。バルト3国はそう感じているかも・・・な、アホな。
2. Posted by 甲東   2025年05月23日 11:00
ドイツ軍による駐留が始まった・・・まるで、大昔のドイツ騎士団ですね。それがプロイセン王国に繋がっていく。

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