
韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は2025年4月30日の国会情報委員会で、ロシアに派兵され、西部クルスク州Russia’s Kursk Oblastでウクライナ軍との戦闘に投入された北朝鮮兵のうち、死者600人を含む4700人の死傷者が出たと報告した。同委員会に出席した議員が記者団に明らかにした。
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情院によると、北朝鮮 North Korean (DPRK) は2回にわたり計1万5000人をロシアに派兵した。クルスク州の都市スジャSudzhaを含むウクライナ軍占領地域(左図青い地域)をロシア軍が奪還したことで、3月以降は交戦が減少したという。過去ブログ:2025年4月ロシア、ウクライナ、大きく違うクルスクの戦況報告と72時間停戦:
国情院は北朝鮮兵について、参戦初期には未熟さが目立ったものの、ドローンなど新型の装備に慣れ、戦闘力が大幅に向上したと評価した。一方、ウクライナ特殊作戦軍(SSO:Ukraine’s Special Operations Forces)は、第6特殊突撃レンジャー部隊の兵士らが、作戦兵力が3倍に上る北朝鮮軍部隊を全滅させたとする映像を公開(別映像)している。
この映像を報じた韓国メディア・ニュース1の解説によれば、戦闘があったのは2025年3月。クルスク州の前線で夜間、偵察ドローンの熱探知センサーにより北朝鮮軍と推定される25人の兵力
を補足したウクライナ軍第6レンジャー部隊The 6th Separate Special Purpose Regiment "Ranger" は、8人の兵士による奇襲を実施。熾烈(しれつ)だが短時間の戦闘で、北朝鮮兵を全滅させたという。ウクライナ側は兵士1名が腹部に破片を受けて負傷したが、応急措置を受けて離脱に成功した。(参考記事:「捕虜になった北朝鮮兵」家族はこうして殺される)
ウクライナ軍は、ロシア・北朝鮮連合軍の数的優位に、こうした質的優位で対抗し、戦果を重ねたという。しかしそれでも、クルスク州の占領地を維持することには失敗したようだ。参照記事 英文記事 英文記事と映像
、、、一方でウクライナ側は、人的に優勢なロシア軍に包囲されるのを避けて戦術的に撤退したと言われている。実際この国境地域への攻撃は、ウクライナ領内から砲撃や無人機で何時でも攻撃が可能な地域だ。ロシア側は現在、一方的に国境からスーミSumy方面、或は国境沿いに安全地帯a safe zone(緩衝地帯a buffer zone )を構築中だとされ、この事にプーチンは2025年3月に言及していた。ロシア軍は右図の矢印の方面に越境侵攻を目指しているといわれるので、安全地帯の構築もこの地域一帯で計画していると思われる。参照記事 映像記事:2025年5月4日時点でのロシア内部の問題と、ロシアの相次ぐ攻撃失敗の原因:

