
これまでの追記になるが、
覇権国家(Hegemony state)を目指す中国が、対する覇権国家の保護貿易主義的トランプ関税に屈することなく報復関税に出たのは予想通りだが、同時に中国は今後の輸出入に新たな市場開拓が必要になる。そこで筆者の念頭に浮かぶのは、中国の太平洋進出の動機でもある中南米である。
その中でも、南米最大の経済国ブラジルが、同じBRICS(主要国:ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)経済同盟に所属する事から、中国は今後も期待できる投資先として見ているだろうと思われる。過去ブログ:2025年4月トランプ氏、相互関税の一部停止、 中国へは更に引き上げ。125%>145%:1月タイが新年からBRICSにパートナー国として加盟:
しかし、そのブラジルは、プラゼレス(Tatiana Prazeres)貿易局長が4月10日、多国間主義への支持を再確認し、貿易協定ネットワークの拡大を図りながら、米国との貿易交渉を
追求すると表明した。また、同氏はブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイが参加する「
南米南部共同市場(メルコスールMercosur)」がEU市場への販路を拡大できれば、輸出の多様化につながると強調した。メルコスールは
欧州自由貿易連合(EFTA:エフタ 加盟国は、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス
の4か国)とも協議を進めている。

、、、つまり、ブラジルは欧州へ活路を求め、2025年3月にはブラジルのルーラ大統領夫妻が国賓として訪日した事から見ても、日本との経済関係も、より緊密になるだろう。2024年11月には、日伯間で首脳会談も行われ、今後の経済交流、貿易投資が話合われた。ブラジルは現在TPPには参加していないが、今後参加の可能性はあるだろう。
参照記事 参照記事 過去ブログ:2024年12月
欧州初、英国のTPP加盟を認める議定書12月15日発効:

ブラジルのプラゼレス(Tatiana Prazeres)貿易局長:左 は、ブラジルの最大の貿易相手国であり、大豆、鉄鉱石、原油の主要な買い手である中国について、「衛生・植物検疫・規制上の障壁を撤廃できれば、ブラジルの輸出を大幅に増やすことができる」と述べると同時に「
中国はブラジル製品の主要な買い手である一方、その輸出は消費財や自動車などの国内産業を圧迫している」と指摘。二国間関係を(否定的意味で)「二重構造」と呼んだ。
、、、確かに、
2018~20年にかけての米中貿易戦争では、中国の投資家や企業が米国からブラジルにシフト。その結果、多くのブラジル国内産業が恩恵を受け、輸入が増大したが、国内企業保護の観点から、また、中国からの輸入だけを増やせば、反米的として米国の報復を受けかねない状況から、ブラジルは今、中国依存を見直す方向にあるようだ。同時に、中国の露骨な反発を予想してか、急きょ、
貿易局長が中国以外との多国間貿易促進に向かって行く方針を公表したと筆者は読み取った。恐らくだが、今後の貿易拡大にBRICS経済圏、南米に活路を求めていた中国にとっては大きな計算違いだろう。また、ウクライナ戦争で、中露の関係が深くなるほどに、警戒し、世界の安定という展望から、中国の大国主義、戦狼外交、軍拡を胡散(うさん)臭く思う国は増えて来るだろう。マクロ的見方ではあるが、将来的に中国に残された市場はアフリカだけか? 過去ブログ:2025年4月
ウクライナが東部で中国人兵士2人を捕虜に 中国人傭兵は150人以上?:
![[Overseas Reactions] The](https://livedoor.blogimg.jp/nappi11/imgs/b/6/b6e275cf.png)
世界は、中国の隠蔽(いんぺい)体質が新型コロナの対策を遅らせた事、ロシアの侵略を容認し、それを陰で支援している事、いまだに、合成麻薬の出元が中国である事、国策でスパイ活動を促進している事等々、忘れてはならない。日本は長年、平和で道徳的な国として世界のトップに居て、犯罪の低さがそれを証明しているが、残念にも今それを壊しているのが、政治家、芸能人、そして中国人である。

法律より、罰則より大事なのは、その国が持つ社会通念Social Wisdomである。ついでだが、観光客の増加はありがたいが、日本人の社会通念から見て、彼らの財布の重さまで勘ぐるのは失礼である。いつまでも、人にも動物にも、平和で静かな国で在ってもらいたい。観光客の求めるのもそれだから、、、。日本が売りこむべきはお土産では無いのだ。まして暴利の追求などで恥を売ってはならない、ここは韓国でも、中国でも無い。寺社仏閣でお参りするのに金がかかる等、聖徳太子や親鸞(しんらん)が聞けば嘆くだろう。日本の教育にも狂いが出ている。生徒に株や投資を教えると言うが、創造性を養う教育で、金が金を生み、それで儲ければ人生の成功だと言うのは
本末転倒ではないのか?
参照記事 参考映像:
The crime rankings for 38 OECD countries based on 2024 UN :かつて日本は、鎖国までして伝統や文化を守ってきた。今守ることに汗しなければ、自然も精神文化も壊れてしまう。