gettyimages-14850736642025年3月27日:3年に及ぶウクライナでの戦争で、欧州は1220億ドル(約18兆円)近い金額を直接的な支援に費やし、さらに数十億ドルが欧州大陸の軍事及び防衛産業に投じられた。欧州はこれまでのところ、欧州連合(EU)が押さえているロシア中央銀行の現金2290億ドル(約34.5兆円)に手を付けるのを拒んでいる。この現金は、ロシアのプーチン大統領が2022年にウクライナへの全面侵攻を行った後で凍結されたものだ。映像記事:EUがロシア資産2290億ドルを差し押さえか!? ウクライナ支援の決断は迫る!
米国とカナダは既に政府の権限を強化する法律を導入。ロシアの凍結資産の差し押さえを可能にしている。バイデン前政権の末期、欧州の同盟国に向けて、動かせない状態にあるロシアの資金を差し押さえるよう説得を試みてもいた。EUは既に凍結した資金からの利息を使い、数十億ドル規模のウクライナ向け融資の支えとしている。それでも欧州各国の政府は、資産そのものの差し押さえについて依然として二の足を踏む。

20250214-OYT1I50015-1jjh先週、一定の進展が在り、欧州議会が同意した決議は、ロシアの凍結資産をウクライナの「防衛と復興」のため差し押さえるという内容だった。だが、現時点で決議の文言に関して、欧州議会議員による採決はまだ行われていない。その理由を法律の面で言えば、欧州がロシアの資産に対して単なる凍結ではなく差し押さえにまで踏み込むことに消極的なのは、国際法の主要原則の一つに原因がある。
それは国家の海外資産は差し押さえから免除されるというものだが、協定締結で差し押さえは可能で、それにより、第一次世界大戦で敗北したドイツは領土も奪われ、巨額な戦争賠償金も背負い、失業者が溢れ 参考、それがヒトラーの登場を招き、さらに第二次世界大戦でも敗れたドイツは、国際条約を通じ補償の支払いを強いられた。当時、ソ連が要求した賠償金は200億㌦で、89年をかけてドイツがすべての支払いを完了させたのは2010年だった。参照記事 、、、現在に目を向ければ、条件付きでしか30日間の停戦さえ受け入れないロシア政府には、どんな戦後協定も結べる望みは薄いという。どちらにせよ、現時点で突破口が見つかるほどの議論の進展は見られていない。結局、幾ら待っても、プーチンは何の条約も締結しないし、する気も無いだろう。体裁の付かないトランプは交渉をウクライナへ向け、全てウクライナが悪いと言い出すだろう。

求められる全会一致の同意ロシアの凍結資産の大部分(ウクライナのシンクタンクによれば約1930億ドル:現在レート約29兆円)を保有するベルギーのような国々は、依然として態度を明確にしていない。もしEU全体で差し押さえ行動に踏み切るとなれば、まず、加盟国による全会一致の同意がほぼ間違いなく必要になるだろう。しかしハンガリーとスロバキアの政権がロシア支持に回る中、現実にそうした結果が得られる公算は小さい。、、どうやら今のところロシア政府は、自分たちの現金が欧州のポケットに収まる心配を、当分はしなくてよさそうだ。参照記事 参照記事 :

nappi11 at 00:02│Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2025年03月27日 06:01
カラスおばちゃん(当然、フォンもか)提案の軍備増強には、仏伊だけでなくオランダ等も反対と。借金増やすな-。何故かドイツの次期首相候補はやる気満々と。ドイツって変な国。
金が欲しいでしょうね・・・万万が一、停戦になったらどこが真っ先にプと握手するか見ておこう。
2. Posted by 甲東   2025年03月27日 07:36
加盟国による全会一致の同意・・・最近、少なくとも2回はハンガリーを欠席扱いにし、“全会一致”で議題を採択したことがあったが。フォン等がその気になれば何でもあり-。
3. Posted by 甲東   2025年03月27日 16:27
アルメニア議会が、EUへの加盟“交渉開始”の法案を採択したと。未だ未だ遠――い将来のことだが。
しがみつこうという国がわんさか。漫然と膨張してきたということなのかな。ウをきっかけの軍備増強も漫然か。利用されることを利用し、プへ漫然と圧力・・・きついしっぺ返しを食らった図か。

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