
外務省の安藤俊英・中東アフリカ局長は2025年2月18日、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権の高官と東京都内で面会し、人権の尊重を求めた。2021年のタリバン復権以降、代表団が日本を訪問するのは初めて。外務省によれば、安藤氏はタリバンの高官に対し、「人権の尊重や包摂的な政治プロセスの推進」を求めたという。安藤氏はアフガニスタン担当特別代表を兼ねている。
外務省は面会相手の具体的な氏名を公表していないが、アフガニスタンのメディアは、代表団に高等教育および外交政策の担当者が含まれていると報じている。タリバン暫定政権は、イスラム法を厳格に解釈し、公開でのむち打ち刑や処刑を復活させたほか、教育や就労、公共の場から女性を締め出しており、国連から「ジェンダー・アパルトヘイト」と非難されている。
公益財団法人「日本財団」はAFPの取材に対し、タリバンの高官数人を1週間日本に招いたと説明。招待の目的について、「アフガニスタンで女性や子どもが厳しい環境下で生活を強いられている」現状を踏まえ、「弱者に対する国際社会からの人道支援を幅広く受け入れる必要性を認識してもらうため」だとしている。参照記事 過去ブログ:2025年1月国際刑事裁判所、アフガニスタン・タリバン幹部2人の逮捕状請求:1月原理主義に向かうアフガニスタン: タリバンは2021年に政権を奪取して以来、シャリア(イスラム法)の解釈に基づき、小学6年生以上の女子教育を禁じ、女性の就労機会を奪い、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)の着用を義務付け、屋外での活動を厳しく制限している。
公益財団法人「日本財団」は、1989年より、パキスタンからアフガニスタン国内へ活動を拡げ、医療過疎地でハンセン病や結核など貧困層に多い疾患の診療を始め、1991年には辺境地のナンガルハル州の村に診療所を開設し、農村復興のため大がかりな水利事業にも携わってい
た非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表、中村哲医師(Tetsu Nakamura、ピースジャパンメディカルサービス:平和医療団日本総院長、73)を支援していたと記憶している。中村医師は、2019年12月4日、アフガン東部ナンガルハル州ジャララバード Jalalabadで銃撃を受け負傷し、その後死亡した。当時、アフガンの反政府勢力だったタリバンは、ツイッターで関与を否定した。過去ブログ:2019年12月アフガンの中村医師 銃撃されて死亡:ナンガルハル州には当時、過激派ISの拠点が在った。
