
BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長はこの場でプーチン大統領に、25年前に前任のボリス・エリツィン元大統領が退任した際に「ロシアを頼む」と託されたが、自分はロシアの面倒をしっかり見たと思うかと大統領に質問した。編集長はプーチン氏を前に、ウクライナでのロシア軍の被害や国際社会からの制裁などに言及した。これに対してプーチン氏は、ロシアが「主権」を取り戻したと回答。「それ以前にロシアに起きたあらゆることのせいで、この国は完全な主権喪失へと向かっていた」と述べた。イベントが終わると、ロシアの記者たちがローゼンバーグ編集長を取り囲んで質問攻めにした。参照記事 過去ブログ:2024年2月ロシアの近代史と今 まとめ:
、、、、BBC編集長のストレートな質問に、ロシアの大国化を成し遂げたと胸を張ったプーチンだが、たまたま時代が資源獲得競争へ向かっている中で漁夫の利を得たのがロシアだったと筆者は見ている。プーチンがしたのは、ソ連時代の秘密警察(KGB)を利用し、ユダヤ系新興財閥のトップに収賄や脱税などの容疑をかけて逮捕し、彼らの財産を没収し、外国資本に握られていた会社を次々と国営化しては側近らに分配
し、彼らは超富豪オリガルヒにのし上がり、政権の中枢ポストを得てプーチン政権は黄金時代を築いた。出来上がったのは盤石に見える独裁国家だった。次にプーチンが求めたのは、更に偉大な国家と自身の英雄化だった。そこから歯車が狂いだした。今下降しだしたプーチンの支持率は、ロシアが次の救世主を求めていると暗示している。ソ連崩壊が無理な軍拡だった事を忘れたようだ。筆者にはそう見える。結果的に西側、北欧、NATOの結束を強化したのは、誰あろう、プーチン自身だった。彼の背後には肥沃な大地では無く、焼け跡しか見えない。参考:【日本外交の現在】安倍・岸田・石破政権の外交評価/日本外交劣化の原因/内にこもる日本の外交/戦後: