b545569020241214at03S_pロイター通信は2024年12月13日、10人以上の関係者の証言から、24年に渡り大統領としてシリアに君臨したアサドBashar al-Assad氏が、12月7日の脱出数時間前も国防省で軍関係者ら30人と会合を開き、政権軍の地上部隊に抵抗を促し、「ロシアの軍事支援が来る」とうそをつき、家に戻ると言いながら側近や親族にも告げないまま飛行場へ向かい逃亡したと報じた。
putin-assad_widelgアサド氏は旧反体制派Syrian rebel forces がアレッポAleppoに攻勢を始めた翌日11月28日にはロシアを訪問。攻勢を阻むためロシアに軍事介入を要請したが、聞き入れられなかったとされる。 しかし、ロシアは2024年12月1日、アレッポAleppoなどに「一連の空爆」を実施した。同氏はロシアと同じく後ろ盾となっていたイランには支援を求めなかった。イランが介入すれば、イスラエルがシリアやイラン国内へ攻撃を強める口実になると懸念したとされる。過去ブログ:2024年12月シリアでロシア軍がイスラム系反政府組織や病院を空爆

d1ff29f5-s 戦況は不利と判断し、出国を決断したアサド氏はアラブ首長国連邦(UAE)に受け入れを求めたが、UAE側は国際的な反発を恐れて拒否。米ブルームバーグ通信によれば、アサド氏はロシアから身の安全を保証され、シリア北西部ラタキアLatakiaに近いロシア空軍が使うフメイミン空軍基地Russian Khmeimim air base を経由しモスクワへ向かった。

-640-0-702b4290-ba09-11ef-8457-7d313c322675-1734195073ロシアではアスマ Asma夫人と子供たち3人が待機していたという。ロイターによると、アサド氏は軍高官を務めていた弟マーヘルyounger brother Maher氏や母方のいとこにも出国意思を伏せた。弟マーヘル氏は政権の共和国防衛隊を指揮し、2018年8月の内戦の際、数百人のシリア民間人を殺害した化学兵器攻撃を許可した疑いがもたれている。マーヘル氏はヘリでイラクへ逃れた後にロシア入りし、 母方のいとこ2人Assad's maternal cousins, Ehab and Eyad Makhlouf,は陸路レバノンへ脱出を試みたものの、旧反体制派戦闘員に襲われ、Ehabは殺害され Eyadは負傷したとの情報がある。参照記事 英文記事 英文記事 英文記事 

、、、13年続いた続いた市民戦争は一応終焉したが、その間に、拷問、処刑、餓死させられた市民は数万から10万人にも及ぶと言われており、膨大な数の行方不明者の捜索が始まった。9f83f607-s2013年に起きたシリア軍の毒ガス(神経ガス)使用は、その後も幾度か確認され、多数の市民が犠牲になった。膨大な数の市民を殺しまくったアサド、当然だが、プーチンと同じく戦争犯罪人として認定済みだ。 過去ブログ:2018年4月化学兵器攻撃は捏造だと主張のアサド支持者と政権の残虐 シリア:2013年8月シリアがやっと国連の化学兵器被害調査にOKを出す:8月毒ガス兵器で1300人以上殺害か? ダマスカス近郊シリア:2013年3月シリア軍はVXガス兵器を使用? シリア 2012年12月パンを買う1000人に空爆 化学兵器も使用か シリア 

kkjhgアサド政権を崩壊させた反政府勢力は2024年12月10日、来年3月1日までシリアを統治する暫定政府を樹立すると明らかにした。新首相に任命されたのは、反体制派が拠点とした北西部イドリブ県で統治を担う「シリア救国政府:Syrian Salvation Government」のトップだったムハンマド・バシル Mohammad al-Bashir氏(41):左。

index hgfمحمد_البشير暫定政府は旧アサド政権の高官らと円滑な政権移譲に向けた協議に入るとしている。反体制派を主導しているタハリール・アルシャーム機構(HTS)の指導者、アブ・ムハンマド・ジャウラニ Abu Mohammed al-Jawlani(、、ジョラーニ:Abu Mohammad al-Jolani)氏(42):右 はテレグラムに、「シリア人の拷問に関与した殺人者や治安関係者、軍の将校の責任は躊躇することなく追及する」と投稿。 参照記事 過去ブログ:2024年12月余りにも多くの勢力が激突するシリアの行方は、、:12月シリアでロシア軍がイスラム系反政府組織や病院を空爆 :参考:シリアは深刻な外貨不足に直面、再建厳しい=暫定首相

4014416-498269065-659x1024、、、、すでに政権運営で行き詰っていたと思われる2023年9月、シリアで2011年に内戦が始まって以降初めて、アサド大統領は中国側の招待を受けた形で、21日から夫人を伴って中国を訪れ、習近平国家主席と会談した。中国が何を狙っていたのかは不明だが、ならず者同士で、何を画策していたのやら、、。シリアは2022年1月、中国の壮大な貿易・インフラ構想「一帯一路」に参加した。当時、ロンドンのシンクタンク「王立国際問題研究所(チャタムハウス)」のハイド・ハイド氏は、アサド大統領と習主席の会談は「シリアの経済復興を援助するよう中国を説得することが中心となると予想される」と指摘し、中国は2017年にシリアへの20億ドルの投資を約束したが、ハイド氏によると「まだ実現していない」と述べていた。参照記事 、、、恐らくアサドは、ウクライナ戦争の流れから、ロシアが当てにならないとすり寄ったのだろう。現在シリアの国庫は空っぽ状態だと言う。カタールに、金塊を運び込んだとの説もある。参考:アサド一家、海外に持ち出した資産は約2兆円? 米誌報道

2024年12月17日:ロシアに逃亡したシリアのアサド(Bashar Assad)前大統領が16日、体制崩壊以来初の公式声明を出し、ロシア政府の要請を受け自国を離れたと明らかにした。アサド氏は大統領府の公式テレグラムアカウントに声明を投稿。「私のシリア出国は計画されたものではない」「テロ勢力がダマスカスに侵入したため、私は同盟国ロシアと連携してラタキア県に移動し、作戦を指揮した」ラタキア県にはロシアの空軍基地がある。アサド氏は「ラタキアに移動した日、我が軍がすべての戦線から完全に撤退し、最後の軍の陣地が陥落したことが明らかになった」と述べた。

アサド氏は10年以上に渡る致命的な内戦やそれに伴う数多くの人権侵害には言及せず、謝罪もしなかった。シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。 参照記事 



nappi11 at 00:03│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2024年12月16日 07:01
当初は、中東によくある並の(?)独裁者だったが、途中から飛んでしまった。
ゼロか百の世界は何が原因なのだろう。いろんな格差か。イスラム教が敵味方を区別し過ぎか。コーランにすら、そんな奴は殺せ、という文言が5カ所ほどある。そこだけ読むポンが一杯。SNSが大好きそう。格差が低減すれば緩和されるかも。千数百年の歴史。
アサド本人以外の家族は、数年もすればイギリスでしょうか。

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