screenshot(34)ハワイ大学の人類学者によって、30万年前に東アジアで生きていた古代人類の新種が発見された。その名は『ホモ・ユルエンシス(Homo juluensis)』だ。更新世の中期から後期にかけて、東アジアで生きた旧人類で、謎の多い「デニソワ人」もこの仲間だと考えられている。この時代の発見された個人類には、ホモ・フロレシエンシスHomo floresiensis; ホモ・ルゾネンシスH. luzonensis;ホモ・ロンギ H. longi;などが在る。参照図 
「ホモ・ユルエンシス」は、30万~5万年前 Late Quaternary (第四紀後期:~300,000–~50,000 years BP) ほどに東アジアで暮らしていた小規模なグループだ。野生の馬を狩り、おそらくは石器で動物の皮を加工しながら生きていたという。アジア全域の人類の祖先について30年にわたり研究してきたハワイ大学マノア校の人類学者クリストファー・J・ベイ教授によると、謎の多い「デニソワ人」もこのホモ・ユルエンシスの仲間だと考えられるという。

FireShot Webpage Screenshot #1792 - 'Making sense o デニソワ人は前期・中期旧石器時代にアジア全域に存在した旧人類だ。シベリアで発掘された遺骨のDNAや、チベットやラオスの化石からかつて存在したことが知られているが、まだまだ不明な点が多い。各地で発掘されたデニソワ人とホモ・ユルエンシスのアゴや歯の化石には似ているところが多く、ここから両者の関係を推測することができる。ただし、これは確定的な話ではなく、今後さらなる研究が必要なテーマであるという。

これまでホモ・エレクトス、ホモ・ネアンデルターレンシス、ホモ・サピエンスに分類できない化石は、どれも”その他のヒト科”とひとまとめにされてきた。だが今回の新手法のおかげで、日本・中国・韓国・東南アジア各地で発見された古代人類化石を上手に整理し、その関係を理解できるようになったという。この研究は、私たちの祖先の親戚関係にまつわる空白を埋める重要なものだ。この研『Nature Communications』(2024年11月2日付)に掲載された。References: Possible new ancient human species uncovered by UH scientist | University of Hawaiʻi System News 参照記事 過去ブログ:2024年3月アジアのヒト族の先祖は110万年前からシステム的に石器製造:2023年10月人類誕生から古代日本 保存映像記事:8月最新のDNA研究で「稲作が大陸から伝わった」は間違い?⁉:5月人類のアジアから北米への移動がDNAから立証:2月120万年前の人類の先祖は黒曜石を加工 エチオピア:2022年10月ノーベル生理学・医学賞のスバンテ・ペーボ博士と日本人の起源:6月東アジアの原人ホモエレクトゥス出現は163万年前:5月ラオスでデニソワ人の大臼歯発見か?:2015年10月現生人類は欧州より早く中国大陸で出現したのか?:2012年3月「赤鹿人」は新たな人類の祖先か?デニソワ人との関係は?中国



nappi11 at 00:01│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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