米政府が2024年11月30日、台湾に対する3億8500万ドルの新たな武器売却を承認した。国防安全保障協力局(DSCA)は声明で、「政府は2025年に戦闘機やレーダーシステムのスペアパーツを含む、3億8500万ドル:F-16 jets and radars to Taiwan for an estimated $385 million 相当の軍事装備の引き渡しを開始する予定だ」と述べた。またDSCAは「これは台湾がF16戦闘機の運用準備態勢を維持し、現在および将来の脅威に対応できることを保証するものである」と強調した。バイデン政権による台湾への武器売却は今回で18回目で、米政府は先月、台湾に対し、地対空ミサイルシステムやレーダーなど、20億ドルの武器売却を承認した。中国は長い間、米国による台湾への武器売却に反対してきた。
頼清徳(らい せいとく:Lai Ching-te)総統は同日、就任後初となる米国訪問を含む南太平洋歴訪を開始した。頼氏はハワイとグアムに立ち寄る予定。台湾を自国領土と主張し、台湾の最大の支援国であり軍事支援国である米国との公式な交流に反対する中国はこの計画に猛反発している。頼氏は1週間の外遊でマーシャル諸島、ツバル、パラオの首脳らと会談する予定だ。頼氏がハワイとグアムで誰と会談するかは明らかになっていない。一部の米メディアはトランプ次期政権の関係者が頼氏と面会する可能性があると報じている。台湾は米国や日本を含む数十カ国と強固な関係を保っているが、正式に外交関係を結ぶ国は12カ国しかない。参照記事
右下図は、2024年5月(赤)と2022年2月(青)に行った中国軍の軍事演習の様子。
中国軍は2024年5月23日から24日にかけて、台湾周辺の海・空域で「聯合利剣-2024A」と称する軍事演習を実施した。中国軍は2022年8月に、米国のナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問したのち、台湾周辺で大規模な演習を行った。また、2023年4月にも、蔡英文総統が米国でケビン・マッカーシー下院議長と会談したのち、「聯合利剣」と称する演習を行った。頼清徳総統の就任式の後に実施された2024年5月の「聯合利剣-2024A(連合利剣-2024A)」演習は、それらに続く台湾を囲んだ3回目の中国による軍事演習と位置付けられている。「聯合利剣-2024A」演習の特徴の一つは、前2回の演習と比べて規模が小さいことである。2022年の演習は1週間にわたって実施され、2023年の演習は4月8日から10日の3日間で行われた。「聯合利剣-2024A」演習は5月23日と24日の2日間のみであり、実施期間は最も短かかった。其の後の2024年10月に中国は、軍事演習「連合利剣-2024B 」を行った。中国は頼清徳政権が「一つの中国原則」を受け入れる可能性がないと見て、対話を拒否し、軍事的圧力をかけ続ける方針を決めたのだろうと言われている。 参照記事 参照記事 、、、、中国は独立国家台湾の主張に対し「分裂の謬論(びょうろん:間違った推論)」であると批判するが、これこそが時代錯誤な権威主義であり、自由経済の恩恵を多大に受けている認識が欠けている。ロシアを見れば分かりそうなものだが、、。