ウクライナ当局は2024年10月22日、東部ドネツク州Dontskと南部ザポリージャ州Zaporizhzhiaに対する前日のロシア軍の攻撃により、合わせて6人が死亡したと明らかにした。ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は78日目に突入。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられるが、戦況はほとんど明らかになっていない。一部の専門家は北朝鮮の兵士がこの地域に派遣される可能性があると指摘している。映像:ウクライナの攻撃映像:残酷シーン多く閲覧注意:
米国のウッド(Robert Wood)国連代理大使も同日、北朝鮮がウクライナ戦争に加勢するためロシアに兵士を派遣しているとの情報について、「危険かつ極めて憂慮すべき事態であり、事実であれば北とロシアの軍事関係が深化しているのは明白だ」と警戒感を示した。ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は22日、西側同盟国に対し、北朝鮮がロシアのウクライナ侵攻に加担している証拠に背を向けることなく対応するよう強く求めた。
韓国政府は22日、北とロシアの軍事協力への対抗措置として、ウクライナへの直接的な武器供与を検討する可能性があると表明。北をけん制した。過去ブログ:2024年10月韓国、ロシア大使呼び出し 北朝鮮の援軍派兵に抗議:
一方、ウクライナの国内問題では、コスチン(Andriy Kostin)検事総長:左 が22日、辞意を表明した。兵役逃れのため地位を悪用して彼の部門のスタッフが障害者認定を得たという疑惑が浮上していた。医療機関の組織的不正や汚職の多さに、ゼレンスキー氏が激怒したと報道された。
ウクライナ国防次官と最高司令部幕僚を兼任するガブリリュク中将は23日「火力と訓練された兵士の増強が急務だ」と述べ、情報空間に蔓延する動員プロセスへの否定的な態度について「国民の権利は大声で主張されるが、憲法や法律によって定められた義務は黙殺される」と嘆いた。参照記事 参照記事
エストニアEST政府は22日、NATO執行部に対し、2025年までにNATO加盟国の防衛費目標を現在のGDP比2%から少なくとも2.5%に引き上げるよう要請した。過去ブログ:2024年9月有事の際は、一線を越え立ち向かうというエストニアの覚悟:
欧州議会は22日、凍結したロシア資産を活用しウクライナに350億ユーロ(約5兆7500億円)以上を融資する決議案を賛成多数で可決した。イエレン(Janet Yellen)米財務長官も同日、G7とEUがロシア凍結資産を活用したウクライナへの500億ドル(約7兆6000億円)の融資の最終合意に「非常に近づいている」という見方を示した。米国は約200億ドルを担当する見込み。
両陣営によるドローン攻撃が続く中、ロシア中部カザンでは10月22日、BRICS首脳会議が開幕。中国やインドの首脳らがプーチン(Vladimir Putin)大統領と個別に会談した。2006年創設のこの経済同盟は Brazil, Russia, India, China, and South Africaがメジャーで、2024年今回の議長国ロシアに、図の6か国の首脳が招待された。
イランなどが招待に積極的なのに反し、サウジは首脳会議にサウジアラビアの政治的実権を握るムハンマド皇太子:右 は首脳として不参加と伝えられた。その理由ははっきりとしないが、米国の期待通りサウジが原油を増産すれば更に原油価格が下がり、国家収入の多くを原油や天然ガスに依存するロシア経済に大きな打撃を与える結果になり、また、ロシアとの関係を深めることに慎重であるサウジは、BRICS内での将来の役割をためらっている可能性があると言われている。英文記事 端的に言えば、米露の間で板挟みになるのを避けたのではないだろうか?
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20、30年後にはもっと加速度を付けて減っていくのだろう。