イエメンの親イラン武装組織フーシ派の攻撃を受けたとみられるギリシャ船籍の石油タンカー「スニオン」The Greek-flagged oil tanker Sounionが爆発、炎上し、15万トンの原油が流出する恐れがある。英国海運貿易オペレーション(UKMTO)が2024年8月23日、明らかにした。現場はイエメン沖の紅海Red Sea。この石油タンカーは22日に攻撃を受け、乗組員は全員退避済みだというフーシ派は犯行声明を出していない。
UKMTOは声明で、「23日未明に爆発と火災が確認された」と述べ、タンカーは制御不能状態でこの海域を漂流しているという。AP通信は米中央軍(CENTCOM)当局者の話しとして、「この火災を認識しており、状況を注意深く監視している」と伝えている。
UKMTOによると、タンカーには25人のフィリピン人とロシア人乗組員、4人の民間警備員が乗船し、このタンカーは15万トンの原油を搭載している。原油が流出したという情報は今のところない。
フーシ派はイスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区から撤退するまで紅海やアデン湾Gulf of Adenの船舶を攻撃すると宣言。イスラエルと関係のない船舶も被害を受けている。フーシ派は昨年10月以降、この海域の船舶に80~100回近く攻撃を仕掛け、計4人の船員を殺害。1隻を拿捕し、2隻を沈没させた。参照記事 英文記事 現在の
イラン‣イスラエル情勢の不安定化も在り、オマーン湾 Gulf of Omanを中心に、潜水艦、攻撃機を含む米軍打撃艦隊 the USS Abraham Lincoln aircraft carrier strike groupが厳重な警戒態勢に入っている。英文記事 過去ブログ:2024年3月貨物船へのフーシ派ミサイル攻撃で初めて死者 3人死亡: