イスラム組織ハマスHamasは2024年7月31日、政治部最高幹部イスマイル・ハニヤpolitical leader Ismail Haniyeh政治局長(62)がイランの首都テヘランTehranで、イスラエルによる攻撃で殺害されたと発表した。
イランのメディアによると、ハニヤ氏はイランのマスード・ペゼシュキアン新大統領new Iranian President Masoud Pezeshkianの就任式に出席するため、テヘラン市内の退役軍人関連の建物に滞在していた。同大統領は30日に就任した。午前2時ごろに攻撃があり、滞在中の住宅がミサイルで攻撃され、ハニヤ氏と護衛が死亡したとの情報もある。ハニヤ氏は、ハマス全体の指導者と広く考えられている。同氏は2017年にはハマスの政治局長に選出され、2018年には米国務省にテロリストに指定された。ここ数年間はカタールに住んでいた。
イスラエルはコメントを出していないが、イランの最高指導者、アリ・ハメネイ師Ali Khamenei (Ayatollah Khamenei):左は、ハニヤ氏暗殺に対する報復は「イラン政府の義務」だと述べ、イスラエルは「厳しい罰 "harsh punishment"」を受けるだけのことをしたと非難した。
ロシアとトルコの外務省は、今回の攻撃を非難、イラク、カタール、ヨルダン、レバノン、中国の外務省もそれぞれ、ハニヤ氏暗殺を非難している。
イスラエルは30日に、レバノンLebanonの首都ベイルートBeirutの南郊を空爆し、ゴラン高原に対するヒズボラのロケット弾攻撃の責任者で、イラン支援シーア派組織ヒズボラの最高幹部フアド・シュクル氏 top military commander of Hezbollah Fuad Shukrを殺害したと発表したばかり。レバノンを本拠とするヒズボラは、イランの支援を受けている。イスラエル当局は、同国が占領するゴラン高原で27日にあったロケット砲攻撃への報復として、シュクル氏を殺したとしている。ヒズボラは、シュクル氏が殺害されたとは認めていない。だが、攻撃された建物の中に同氏がいたとしている。
シュクル氏Fuad Shukrについて米当局は、ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララ師Hezbollah leader Hassan Nasrallahの上級顧問だとみている。1983年にレバノンの首都ベイルートの米海兵隊兵舎が爆破され米兵241人が殺害された事件で「中心的な役割」を果たしたとし、米国はシュクル氏の情報に500万ドル(約7億6200万円)の報奨金をかけている。 参照記事 英文記事 英文記事、、、報復の応酬が頂点に達した。過去ブログ:2024年7月レバノンのシーア派組織ヒズボラがゴラン高原へロケット攻撃: