mapkkkjcf75ed872022年4月にパキスタンのカーン元首相を政権の座から降ろした後の「イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)」のシャバズ・シャリフShahbaz Sharif首相率いるシャリフ現政権はすでに2期目に入っている。現在与党は、PML-Nと「パキスタン人民党(PPP)ビラワル・ブット党首Bilawal Bhutto」との連立政権である。
イムラン・カーンImran Khan元首相(パキスタン正義運動党:PTI)は現在、汚職の罪などで服役しているが、自身に対する訴追はすべて政治的動機に基づくものだとして犯罪行為を否定している。服役中のカーン元首相が率いる「パキスタン正義運動(PTI)」は2024年2月の総選挙では、カーン元首相とPTIからの立候補を禁止されていたため、PTIの候補者は無所属で出馬。それらの無所属候補らが最も多くの議席を獲得した結果、現在パキスタン議会では、シャリフ氏の兄のナワズ・シャリフ氏が党首を務めるPML-Nは第2党、PPPが第3党で、PML-NとPPPが連立で与党第1党を維持しているが、どの政党も過半数議席を獲得できなかったため、現シャリフ政権の行方は不安定視されている。
2024年7月28日_uFF0Fパパキスタン・イスラマバード(首都)近郊のラワルピンディで電気料金の値上げに抗議する座り込みデモが続いている。現地メディアが2024年7月29日に報じた。政府は昨年、電力料金を26%値上げし、今年7月にはさらに20%値上げしたが、これは国際通貨基金(IMF)が今月初めに承認したパキスタンに対する70億ドル(約1兆770億円)の新規融資の条件のひとつである。地元メディアによると、政府は電気代に様々な税金を上乗せし、この1年で2倍以上に膨れ上がったと話す人もいるという。IMF理事会はパキスタン融資をまだ履行(りこう)していない。写真は、2024年7月28日/パキスタン、首都イスラマバード近郊のラワルピンディ、電気料金の値上げに抗議する座り込みデモ(AP通信)参照記事 参照記事 過去ブログ:2024年3月パキスタンでイスラム系分離主義組織?が自爆テロ 中国人5人死亡:2023年8月パキスタンの自爆テロ死者54人でISが犯行声明と復興:2021年12月グワダル港湾開発に市民がデモ 中国はデマだと無視:8月タリバン訪中の会談の内容と中国の投資が進む隣国パキスタン:2020年10月パキスタンで資源開発企業の車列が襲撃され死者15人以上か?:2019年1月中国融資の大型プロジェクト停止や縮小相次ぐ パキスタン
43fb1964-sece6b64f 、、、筆者には、パキスタンで政治が安定した時期が在ったと言う記憶が無い。中国、イラン、インドに接し、地理的にも重要な位置に在り、未開発資源も多い事から、今はしっかり中国に付け込まれた。グワダル港Gwadarを向う40年のリースで抑える事で、中国は、この港湾からの利益をほぼ総取りし、同時に中国は石油資源が豊かなイラン、中東へのアクセスが大きく改善された。参考:グワダル港から見える中国投資の問題点
 貧困にあえぐパキスタンは、これまで540億ドル(約5兆8000億円)規模のインフラ整備事業「中国パキスタン経済回廊(CPEC: China-Pakistan Economic Corridor):鉱山開発、水力、火力、太陽光発電、道路、鉄路整備など」:右図 などの下で中国政府に、投資とローンを繰り返し頼っていた。汚職が蔓延したのも当然だろう。債務超過を引き継いだ現政権が、今年急に国内に居る100万人以上のアフガン難民に帰国を促したのも、今回のIMFの融資条件だったのかもしれない。

nappi11 at 00:02│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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