アメリカ・ミシガン州で凍った湖に誤って人が落ちる事故が起きた。水中に落ちた飼い主の命を救ったのは、そばを離れなかった愛犬だった。通報を受けて駆けつけた警察官をナイスアシストする姿が、見た人たちの心を温めている。州警察の発表によると、命を落としかねない事故が起きたのは雪が降り積もっていた2024年1月18日。午前11時45分ごろ、飼い犬を連れた65歳の地元住民が凍った湖に落ちたと目撃者から州警察に通報があった。
警察官Kammeron Bennettsがイーストベイ・タウンシップにあるアービュータス湖Arbutus Lake in East Bay Township, michiganの現場に駆けつけると、凍てつく水中から出られずにいる飼い主と、その様子を心配そうに見ている愛犬の「ルビー Ruby」を発見した。
状況を把握した警察官はすぐに車両からフリスビーのような形をした、要救助者のところまで投げて引っ張り上げられる「レスキューディスク:rescue disc」を取り出した。できる限り近づこうとしたが、氷で足場が悪く、思うようには進めづ、ディスクを投げてみたが、要救助者まで届かなかった。
警察官は「自分まで落ちて要救助者を増やしてはいけない。でも、極寒の水中では要救助者が3秒もつか、3分かもつかわからない切羽詰まった状況だった」と取材に話し、一刻を争うなかで思いついたのがルビーに協力してもらうことだったという。警察官は要救助者からルビーの名前を聞き、見知らぬ自分からの指示に従うか尋ねた。答えは「イエス」。
ルビーの名前を呼ぶと、ルビーは飼い主のもとをいったん離れて、警察官のところに駆けてきた。ルビーの首輪をつかみ、ロープがつながったレスキューディスクをくくりつけた。くくりつけられると、ルビーは自分が何をすべきかわかっていたかのように水中で待つ飼い主のもとに急いだ。
ルビーは飼い主に飛びついてレスキューディスクを届けた。記録映像と記事 警察官らがロープを手繰り寄せ、水中に落ちてから16分後、要救助者を引っ張り上げることに成功し、要救助者は、地元の病院で治療を受けその日のうちに帰宅したという。動画を見た人たちからは「ルビーなしでは救出できていなかった」「機転が利く警察官とルビーの最強タッグ」「犬って本当に素晴らしい」などルビーに心を動かされたというコメントが寄せられている。参照記事