ポーランド外務省は2024年2月21日、自国の農民がウクライナからの安価な農産品流入により打撃を受けているとして抗議活動を激化させていることについて、ロシアの影響を受けている可能性があると警告した。南部ゴジ
チュキ（Gorzyczki）の農民は前日、「プーチン（ロシア大統領、Vladimir Putin）よ、ウクライナとブリュッセル（欧州連合〈EU〉）、われわれの政府に秩序をもたらしてくれ」と記されたバナーを掲げてデモを行った。
外務省は声明で、「ロシアの代理人（スパイ）の影響下にある極端で無責任な過激派グループが農民による抗議活動の乗っ取りを試みているとみている」とし、デモの主催者に対し、そうしたグループの特定と排除を呼び掛けた。
一方、ウクライナとの国境に近い南東部メディカ（Medyka）では、農民らがウクライナ産穀物を運んできた貨物列車2両のタンクを開け、積み荷を線路上にまいた。これを受けウクライナのオレクサンドル・クブラコフ（Oleksandr Kubrakov）副首相兼インフラ相は、「両国の分断を狙った政治的な挑発だ」と非難した。参照記事
現在、穀物貨物は、バルト海の港または他のヨーロッパ諸国に向かう途中でポーランドを経由する場合にのみ同国を通過輸送できる。しかし、ポーランドの農民たちは政府に対し、砂糖や果物など他の食品との国境を閉鎖するよう要求している。彼らは、輸入農産物の多くは品質が悪いか、違法に輸送されていると主張している。参照記事
