2023年11月28日  犯罪 アメリカ、カナダ
f2bbf4f3-s_131816737_0681cc64-0e15-4352-a8e4-305385ab9d6f2020年5月に米ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さん(48)を殺害した罪で有罪となった元警官が2023年11月24日、収容先のアリゾナ州の刑務所で刺された。米メディアが報じた。
黒人であったフロイドは、2020年5月25日、20ドル札の偽札を渡そうとした疑いのあるコンビニの外の路上で、白人警官であるショーヴィンに彼の首に膝を9分半押し付けられた後に死亡した。
AP通信は情報筋の話として、デレク・ショーヴィン(Derek Chauvin)受刑者(47)が別の受刑者に刺され、重傷を負ったと伝え、米紙ニューヨーク・タイムズも、ショーヴィン受刑者が襲撃されたと状況を知る人物2人が話したと報じた。過去ブログ:2020年5月米黒人死亡で暴動発生 州兵出動  警官を逮捕 米国

61739863-11147087-image-a-14_1661465451417米刑務所局は声明で、11月24日午後12時30分、アリゾナ州ツーソン市Tucson,Arizonaにある連邦刑務所の受刑者が刺されたと認めた。同局によると、刑務所職員が現場を制圧。負傷した受刑者は「救命措置」を施され、その後、病院に搬送された。この声明では受刑者の名前は明らかになっていない。他の受刑者にけがはなく、ショーヴィン受刑者は一命を取り留めたという。米最高裁は数日前、ショーヴィン受刑者の控訴を取り下げたばかりだった。ショーヴィン受刑者は控訴の中で、公正な裁判を受けなかったと主張していた。
geograph-6500285-by-Rossographerw1280-p4x3-2021-03-07T235447Z_116700247_RC2N6M9IOこの事件はアメリカだけでなく世界的に人種差別や警察暴力に大勢が抗議するきっかけとなり、「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」が叫ばれた。

同受刑者はその後、2021年4月に第2級殺人、第3級殺人、故殺の3つ罪すべてで有罪評決を受け、6月に実刑22年6か月の量刑を言い渡された。2022年7月には、フロイドさんの公民権を侵害したとして、さらに20年の量刑を受け、2022年8月に厳戒態勢のミネソタ州刑務所から、事件の起きた、男女約380人収容で、高、中度警備のツーソンの刑務所に収容されていた。この刑務所は、警備がおろそかで人員不足に悩まされている中程度の警備の刑務所との記事もある。
ツーソン連邦刑務所でのこの事件は、この1年あまりで2件目の大事件である。2022年11月、同施設の低セキュリティー刑務所収容所の受刑者が銃を取り出し、面会者の頭を撃とうとした。受刑者が持っているはずのないその銃は誤射し、誰も怪我をしなかった。
ショーヴィンの弁護士、エリック・ネルソンChauvin’s lawyer, Eric Nelsonは、彼が標的になることを予想して、彼を一般集団から遠ざけ、他の受刑者から遠ざけるよう主張していた。以前のミネソタ州の刑務所では、ショーヴィンは主に独房に入れられ、「主に彼自身を守るため」とネルソンは昨年の法廷書類に書いている。 参照記事 英文記事 英文記事   、、、、現在進行中のAP通信の調査によって、米国の3万人以上の刑務所職員、15万8000人の受刑者、年間予算約80億ドルを有する司法省最大の法執行機関である刑務所局内の、これまで報告されていなかった深い欠陥が明らかになった。AP通信の取材により、職員による性的虐待やその他の犯罪行為の横行、数十件の脱走、慢性的な暴力、死亡事故、深刻な人員不足が、受刑者の暴行や自殺などの緊急事態への対応を妨げていることが明らかになったと報告されている。英文記事 



nappi11 at 00:02│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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