ハマスは攻撃に先立つ10月６日に声明を出し、イスラエルが米国の仲介で進めるサウジとの正常化交渉を批判。「イスラエルに一層の犯罪を促すことになる」として見直しを求めていた。
写真左は、ガザ地区から、イスラエル領へ乗り込む用意のハマス兵士。兵士の一部は、パラグライダーで低空を飛行して イスラエル領へ侵入した。映像： 攻撃に参加したパレスチナパラグライダー部隊
国境沿いのイスラエル領地では、国境を越えたハマスによ無差別的イスラエル人殺害や警官との銃撃戦が起きていると言う。左は、襲撃された音楽祭（音楽フェス）会場での被害者。　ニュース映像　映像ニュース：銃撃、ロケット弾、大虐殺：前例のないハマスの攻撃にイスラエル国民は唖然とし、動揺している　参照記事　英文記事　
攻撃に加わった武装組織「イスラム聖戦」も正常化に反発しており、両組織には攻撃により交渉を妨害する意図がありそうだ。サウジは、パレスチナ和平が実現するまでイスラエルとは正常化しないとの立場を取っていた。アラブの盟主とされるサウジとイスラエルの関係が正常化すれば、パレスチナ情勢への国際社会の関心低下は避けられない。
　パレスチナ自治政府はサウジに働き掛けて対パレスチナでイスラエルの「譲歩」を引き出そうとしているとされるが、効果は不透明。また、パレスチナ自治政府と対立するハマスは、不満を募らせていたと言うが、戦術での対立か？　参照記事　参考：イスラエル・サウジ接近に危機感　ハマス、異例の越境攻撃：

2023年10月9日：レバノンLebanonを拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラHezbollahは8日、国境沿いにあるイスラエルの占領地、シェバ農場Shebaa farmsでイスラエル軍のレーダー施設を砲撃した。記録映像
死傷者が出たとの情報はないが、イスラエル軍もレバノン南部のヒズボラの拠点を無人機（ドローン）で報復攻撃したと明かした。
ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが7日朝に開始したイスラエルとの戦闘で、双方の死者が合わせて900人を超した。イスラエル側の死者は600人以上となり、2007年以降のハマスとの戦闘では最多。ガザでも313人の死者を出した。イスラエルはガザへの地上侵攻も準備し、情勢は緊迫の度合いを増している。写真左は、イスラエルの攻撃を受けるガザ地区。
イスラエルメディアによると、ガザとの境界を破り、イスラエル側に侵入したハマスの戦闘員は数百人とみられる。多くはイスラエル兵に殺害されたが、一部は多数の民間人や兵士を虐殺し、多くの市民らを人質としてガザに連れ去った。今後、イスラエルに拘束されてきたパレスチナ人との「交換」を求めるとみられる。参照記事　参照記事　

、、、世界は争いに溢れ、中には、争いを国民統一の糧（かて）にしているのではと思える国が在る。それらを一括（くく）りに出来る言葉が「歴史修正主義: historical revisionism」で、共通するのは、今、或いは過去に加害者、または目的の為に暴力的だった歴史を持ちながら、今に於いて都合よく歴史をつまんで修正し、被害者を装って戦争を叫んだり、争う事に挑戦的（好戦的）な事だ。ロシア、中国、韓国、米国、北朝鮮等。この視点から見ると、イスラエルもパレスチナも、この枠に入る。筆者が日本を入れないのは、敗戦後日本は、どことも直接的に戦争行為をしていないし、その様な主張も行為も法で禁じられている（交戦権の放棄）為だ。今回のハマスの意図は？権力誇示の意図的暴発か、、、。過去ブログ：2023年1月イスラエル、パレスチナの対立激化　イスラエルは報復空爆：2021年6月イスラエルが連立政権発足後初のガザ地区空爆実施：5月イスラエルとパレスチナの歴史：5月イスラエルが14日未明ガザ地区へロケット1800発＞21日停戦：2019年5月イスラエル、ハマスの停戦の背景：2018年7月ガザ地区支配のハマスが、イスラエルとの停戦に合意?：2014年7月イスラエルの空爆は過激化：7月イスラエル、ガザ地区へ2008～2009年以来の大規模空爆か？：2009年2月ハマスの正体：
　複数のイスラエルメディアによるとこれまでにイスラエル側で少なくとも600人が死亡、2000人以上がけがをし、ガザ地区の保健当局は8日、イスラエル軍の攻撃によりこれまでに413人が死亡したとしていて、イスラエルとパレスチナ双方の死者は、あわせて1000人を超えている。
　攻撃に参加しているパレスチナの武装組織「イスラム聖戦」は、8日「これまでに30人以上を人質にとっている。イスラエルに捕まっているパレスチナ側のすべての囚人が解放されないかぎり、彼らは解放されないだろう」とする声明を出したが、ハマスによって捕らえられ、連れ去られた人質の正確な数は明らかになっていない。
　アメリカのバイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ（Benjamin Netanyahu）首相と8日、電話で会談し、イスラエル軍に対し、弾薬を含む軍事装備品などの供与を始めたことを伝えるとともに、今後、追加の軍事支援を行う見通しを明らかにした。イギリスのスナク(Rishi Sunak)首相も8日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談し、いかなる支援も行うと伝え、英米首脳は、状況の進展に応じて緊密に連絡を取り合うことで合意したという。
　一方、イスラエルと敵対し、ハマスやヒズボラを軍事的にも支援してきたイランは今回の攻撃を支持する姿勢を鮮明にしている。イランは2023年に入り、7年間にわたって断絶していたサウジアラビアとの外交関係を正常化させる一方、そのサウジアラビアをはじめとしたアラブ諸国が近年、イスラエルと関係改善を進めつつあることに警戒を強め、繰り返しけん制している。参照記事