15748677953202014年からロシアが占領を続けるウクライナ南部クリミアのバフチサライBakhchisaray村にて2023年8月24日、占領政権治安機関がクリミア・タタールCrimean Tatars系住民の自宅を家宅捜索した上で6名を拘束、その内3名を拘留した。以前からクリミア半島では、併合後も迫害されてきたクリミア・タタール人Crimean Tatarsが、パルチザンPartisan としてロシア軍への破壊活動を活発化させ、ウクライナ軍へ情報を送っていると言われている。
1692956909-266最近の、ウクライナ特殊部隊のオレニフカOlenivka(Olenevka)付近での半島上陸に絡み、ロシア側が黒海艦隊の軍港のあるセバストポリSevastopol地区の軍施設や車両の往来などの情報漏えいを警戒したための行動と想像できる。最近はこのセバストポリ地区の燃料タンク、施設などが無人機攻撃され炎上している。人質の意味で在れば、3人の拘留は長引くだろう。
FireShot Webpage Screenshot #964 - 'Tornado-G – Mul43ウクライナ記事では、半島のペレバルネPerevalne村に拠点を置くロシア黒海艦隊第126旅団:126th Separate Guards Coastal Defence Brigade of the Russian Black Sea Fleet に対しての8月25日の無人機攻撃で、多くのロシア兵を死傷させたと報告されている。大きな爆発が複数回確認されており、弾薬庫が爆破された可能性がある。 参照記事 英文記事、、、名前から米軍の海兵隊に匹敵する部隊かと思ったが、概要によれば、自走式地対地ロケットランチャー等を保有していると在り、地上での後方支援機甲部隊かもしれない。
 82493e89ea08632e0c8912ae35490e52過去ブログ:2023年8月クリミア半島へ、ウクライナの先遣特殊部隊が上陸か?:8月露軍黒海沿岸居住地域へ砲撃と民間貨物船に銃撃:4月露軍、ウクライナに向け対戦車「特別部隊」編制とクリミア:3月改めて見直すクリミアの歴史:2月ロシアの徴兵と民族浄化、2月23日は露の「祖国防衛の日」:2022年3月ウクライナの民族問題、ナチスを警戒するロシア:3月プーチンの勝手な決めつけとクリミア半島併合に対する失策:2014年3月ウクライナ クリミヤの過去
1692966992-2081692967025-876クリミアの市民記者ネットワーク「クリミアの連帯」は、拘束された人々はシンフェローポリ(シンフェロポリ)SimferopolのFSBロシア連邦保安庁庁舎に連行されたと伝えた。同日、クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表部は、今回のクリミアでのロシア占領政権いわゆる「治安機関」による、バフチサライの先住民クリミア・タタール民族の代表者に対する大規模家宅捜索と拘束という違法行為を非難する声明を発出した
クリミア半島の人口のおよそ12%~15%を占めるイスラム教徒の多いタタール人は、何かにつけロシア占領軍から差別や弾圧を受けてきた。Dysz--XUwAA_07M特に近年は、ロシア軍がクリミア・タタール人を狙って集中的に動員し、ウクライナ軍と戦わせようとしていると指摘されている。 参照記事 参照記事 参考:クリミアとタタール人の現状 
写真はクリミア半島を故地とするクリミア・タタール人の装い。「タタール」の名称は、かつてテュルク系ムスリムが広くタタールと呼ばれていた名残だが、ロシアのヴォルガ川流域のタタール人(現在のタタールスタン共和国付近)とクリミア・タタールは異なる歴史や文化を持つ参照記事  
FireShot Webpage Screenshot #966 - '【ゆっくり解説】クリミアの鉄道拠点で列車2023年8月28日:ウクライナ南部のロシア軍の戦況悪化で、ロシアはその地域のロシア軍への兵站:military logisticsルート確保が急務となっている。
Crimea-Mapしかし、半島から北への物資輸送が、ウクライナの攻撃やパルチザンによる、道路、橋、鉄路破壊などで難しくなり、物資や燃料貨物車が交通の要衝で兵站基地であるシンフェローポリ(シンフェロポリ)Simferopol(北側には軍用飛行場:オクチャブリスコエ飛行場:Oktyabrskoye airfieldが在るがウクライナの無人機攻撃を受けている)で溢れていると言う動画ニュースが目についた。英文記事 参照映像:クリミアの鉄道拠点で列車完全停止!補給物資を積んだ列車で溢れかえる!クリミア橋への攻撃でクリミア半島はほぼ孤島化!:今ロシアは、予備役の大隊を、東部に投入するか、南部に投入するか賭けに出なければならない状況だと言う。
630_360_1674007118-3132023年8月30日
米国のブリンケン国務長官(US Secretary of State Antony Blinken)は29日、ロシア占領政権による一時的被占領下ウクライナ領クリミアの先住民クリミア・タタール人への迫害を強く非難し、ロシアに対して全ての政治囚を解放するよう呼びかけ「米国は、ロシア占領政権によるクリミア・タタール人への、新たな大規模逮捕と拘束の波を含む、長引く迫害を強く非難する。ロシアは、クリミア・タタール人への迫害とウクライナの占領を終わらせ、全ての政治囚を解放せねばならない」と伝えた。参照記事 

nappi11 at 00:02│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2023年08月27日 07:37
ボルガ川上流にいるタタールの主力は、ちょい昔までボルガ・ブルガールと呼ばれていた。ブルガリアを建国した人達からの別れとか。同じ様な時期、同じ様な民族(マジャール)がハンガリーに移住し建国した。
ゲルマン人が西、南に大移動した後、忽然とスラブ人が現れたような流れとなっているが、スラブ人はゲルマン以上に多くの民族が混ざり合って出来たのでしょう。西の端にいるクロアチア人ですら、大昔は黒海北岸にいたという説あり。北のスラブほどフィン・ウゴル系も混ざっている。
タタールという言葉の定義がフラフラしている理由でしょう。スラブ人でございと言う人にも、多くのタタールの血が流れている。プーチンはバイキングだろうが。

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