国連のアントニオ・グテーレス事務総長UN chief Antonio Guterres は、北半球全体の猛暑を「恐ろしい」と呼び、気候変動に対する抜本的な行動を呼びかけている。
事務総長は2023年7月27日木曜日、記録を打ち破る7月の気温は地球が温暖化段階から「地球規模の沸騰の時代‘era of global boiling’,」に移行したことを示していると述べ、気候変動に対する即時の急進的な行動を訴えた。
猛烈な熱波がヨーロッパやアメリカ大陸の一部を含む北半球を襲い、記録的な高温によりギリシャ、イタリア、アルジェリアなどの地中海沿いの国々で壊滅的な山火事が発生している。右図は欧州南部、北アフリカの2023年7月21日から25日（金曜Ｆから火曜Ｔ）の最高温度を示している。
同氏はニューヨークで演説し、北半球全体の猛暑を「残酷な夏」と表現し、「地球全体にとって、これは大惨事だ」と述べ、「今後数日でミニ氷河期が到来するまでには、2023年7月には記録が全面的に打ち破られるだろう」「気候変動がここに来ています。恐ろしいです。そしてそれはほんの始まりにすぎません。地球温暖化の時代は終わりました。地球規模の沸騰の時代が到来した。」と指摘した。
欧州連合が資金提供するコペルニクス気候変動サービスのERA5データによると、7月の最初の3週間は記録上最も暑い3週間であり、同月は7月としては最も暑い月、そして記録上最も暑い月となる見通しだ。これまでの記録上最も暑い月は 2019 年 7 月だった。
米国の広範囲が記録的な熱波に見舞われている中、ジョー・バイデン大統領は木曜日、気候変動による気温の上昇を「存続の脅威」と呼んだ。同氏はホワイトハウスで「気候変動の影響をもはや誰も否定できないと思う」と述べた。科学者たちは、温室効果ガスの排出によって海面が温暖化し続けることは知っていたが、なぜ海水温が例年を大きく上回ったのか、その正確な理由を調査中だ。　参照記事：海水温が史上最高を更新、地球環境に厳しい影響

7月中の異常気象は世界中で大混乱を引き起こしており、中国、米国、南ヨーロッパでは気温が記録を更新し、森林火災、水不足、熱中症による病気や入院の増加を引き起こしている。記録映像　
イタリアのニュース報道によると、イタリアのシチリア島；写真右　で25日火曜日、パレルモ国際空港が一時閉鎖された山火事で焼けた家で２人が死亡しているのが発見された。
地中海やその他の地域の広範囲に広がった激しい熱波により、アルジェリアでは少なくとも34人が死亡し、ヨーロッパの一部では数千人が避難し、ギリシャでは、ロードス島Island of Rhodesでここ１週間続いた山火事：左下　により、当局が国内でこれまでに行われた最大規模の避難を余儀なくされ、２万人以上が家やホテルからの避難を余儀なくされている。参照記事　参照写真記事