img_c2eb4764e0e91e5746cf1147a633baf566315401つの爆弾から多数の小型爆弾が広範囲に飛び散るクラスター爆弾Cluster Munitions,M864: Dual Purpose Improved Conventional Munition/DPICMは、殺傷能力が高く、不発弾は民間人を危険にさらすと言われている。日本を含め100カ国以上が使用を禁止しているが、米国、ロシアおよびウクライナはクラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)を批准していない。ウクライナの初使用は、2023年7月21日とされている。ニュース映像 記録映像 

cdf649f7307595193a264be6d18b56c8 ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、ホワイトハウスでの定例記者会見で、ウクライナ軍は弾薬不足であり、クラスター爆弾は生産が追いつくまでの「繋ぎ」であると説明した。しかし、民主党バイデン大統領がウクライナへのクラスター爆弾供与に踏み切った理由は、果たしてそれだけだろうか。

現在、ウクライナ軍のロシアへの反転攻勢は思うように進んでいないとみられている。年内ないし年明けに停戦交渉を行い、テレビ討論会までに成果を得るには、このタイミングでクラスター爆弾を供与して、ウクライナ軍のレベルアップを図る必要があった。

2024年9月までにウクライナとロシアの停戦交渉が行われ、交渉が進展していないと、バイデン大統領はウクライナへの軍事支援継続に関して共和党大統領候補から集中攻撃を受け、守勢に回る公算が高い。逆に、停戦交渉で成果を収めればアピール材料になる。2024年米大統領選挙に向けて選挙運動を開始したバイデン大統領は、「人権のバイデン」と「米大統領選挙の日程」を天秤にかけ、確かに「困難な決断を下した」のだろう。

一般に米大統領選挙では、外交は主要な争点にはならない。有権者は自身の生活に直結した争点に強い関心を示すからだ。ロイターと調査会社イプソスの共同世論調査(23年7月7~9日実施)では、「米国が直面している最も重要な問題は何か」という質問に、米国民の21%が「経済」と答えたのに対して、「戦争」と回答した者はわずか2%であった。

米FOXニュースは、バイデン政権下でウクライナは433億ドル(約6兆1000億円)の軍事支援を受けたと報じたが、イプソスの全国世論調査(23年7月11~17日実施)では、全体で61 %が2024年米大統領選挙において、ウクライナ支援継続の候補を「支持する」と回答したのに対して、「支持しない」は39%であった。「支持」が「支持しない」を22ポイントも上回った。

 一方、共和党支持者をみると、48%がウクライナ支援継続の候補を「支持する」、52%が「支持しない」と答え、「支持」が「不支持」を4ポイント下回った。共和党大統領候補指名争いで独走するトランプ前大統領は、バイデン政権のウクライナ支援は「やり過ぎ」という立場をとり、支援と税金をリンクさせ、ウクライナ支援を有権者の生活に結び付けて議論しているのだ。今後、ウクライナとロシアの戦争が長期化し、停戦交渉が開催されない場合、トランプ前大統領がウクライナ支援と税金を絡めた議論を強化してくる可能性は否定できない。仮にそうなれば、同前大統領は戦争の長期化をバイデン大統領の最大の弱点と捉え、「ウクライナ支援停止、ないし削減」と税金を主要な争点にして、有権者から強い反応を引き起こすだろう。参照記事より抜粋、編集

images、、、、今の流れでは、仲介者が入っての政治的停戦は期待されてなく、その時期はとっくに過ぎ去っている。戦況で有利に立っての軍事的停戦にむけウクライナもロシアも戦っており、EU,NATOもこの筋書きで支援を強化し「ウクライナを勝たせる」という意見でまとまっている。米国民に支援支持が多いのも、クラスター弾使用容認も同じような心理からではないだろうか?このまとまりを加速させたのは、侵略者プーチンが不用意に「戦術核使用」を匂わせた事が、世界の怒りを招いた結果だと見ている。過去ブログ:2022年4月フィンランドの冬戦争にみる対露関係と過去の日本の独立支援

「こんなはずでは、、」と思っているのはプーチンだけだろう。ロシアが兵器の増産で盛り返すとの見方も在るが、ルーブルは、これまでになく安値になっており、ドル不足のロシアの物価が最近特に高騰し国民の不満が高まる中、兵器製造に必要な輸入部品や材料の入手も困難だろうと想像する。一方でロシアは中国から、141億円分のドローンを購入し、これはウクライナの30倍に相当すると言う。映像記事 

img_8fe0eac5f9b24a66d69ee3ba2baaf37d963798個人的な見方だが、精密兵器が充実してきたウクライナの攻撃に、ロシア軍は、打って出れば叩かれる状態が目につく。兵器弾薬の不足もあるが、ロシア軍には通信機器が致命的に不足で、孤立したロシア兵は救援も呼べずに、自決するか投降するしかないようだ。自決映像

FireShot Webpage Screenshot #903 - '【ゆっくり解説】総集編:ロシア軍遂にまた、ウクライナ歩兵や戦車が使う暗視装置の高性能さや、その情報の活用で、ロシアはウクライナに大きく劣っている。 長期戦の準備の無かった大国は、総身に知恵が回り兼ねている。「小男の総身の知恵も知れたもの」と言うことわざもあるが、この戦争では、小男(コトワザとは言え失礼な表現で、実際はバイデンが183cmと大きすぎるだけ、トランプは190cmある)の知恵が優っているようだ。兵力の少なさを、電子戦で補い戦っているウクライナが、局地戦や夜戦で時には優勢な理由がこの辺にある。 過去ブログ:2023年7月米国が新たな対ウクライナ安全保障分野支援公表:2022年12月ロシア兵が恐怖する新型ロケット弾

ウクライナの7月27日報道での前日の戦果は、露軍兵士590人殺害、戦車9両や砲撃システム18台、巡航ミサイル40基破壊とされている。英文記事 



nappi11 at 00:03│Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2023年07月28日 06:09
昨日、共和党のお偉い爺さんが、インタビュー中に突然言葉が出なくなりフリーズしていた。こうなる可能性が一番高いかも。
しかしなー、トランプだけはやめてくれ。

米空軍の中将が、アメリカ軍のAIはユダヤ=キリスト教文化に根差しており、対立する国(恐らく中国)のAIよりも倫理的だ、とおっしゃったと。神がかり中将。
アメリカ、一体どうなっている。互いに卍固めが決まり、二進も三進もか。
2. Posted by 甲東   2023年07月28日 17:29
2008年、共和党政権時に、国内で小競り合いばかりしていたグルジアが突然NATO加盟申請をし、何とNATOがこれを受理した(現在に至ってもまともな審議すらされていないが)。その数ヶ月後にロシアが侵攻。
2014年は民主党政権で、ウでマイダン革命が起き、ロシアが侵攻。欧米はNATO加盟をちらつかせつつ現在に至る。
両党が功名を争っていないか。バイデンのウ好きはここら辺に・・・今度は俺が上手くやる。
アルメニアさん、気―つけなはれや。小さいだけに一挙に吹っ飛ぶ。
3. Posted by 甲東   2023年07月28日 20:46
2008年頃のグルジア大統領は親欧米のサアカシュベリ。2012年に現政権勢力に負け、追い出された挙げ句ウに迎入れられる。2021年10月、何故か強行帰国し捕まる。この頃からロは大部隊をウ東方に集結し出す。
両国同時蜂起を狙ったか・・・当然、演出家は別にいる。
4. Posted by 甲東   2023年07月29日 11:30
日頃、ウをヨイショしている記者がちょい変なことを言っている。“ウは、今後EU加盟など欧州との経済統合が進むと、更に人口は減る。その時ウにはハンガリーのオルバンみたいな政治家が登場するだろう”、と。
ハンガリー・Firstの人、ハンガリーのトランプと言われている人。どこまで本心かは不明だが、ロシア寄りの人。
大いにありうる話。その時、がっかりしないこと。

コメントする

名前
メール
URL
絵文字