2023年7月21日:過去3日間続いているロシア軍によるウクライナ南部オデーサの港湾インフラを狙った攻撃と穀物備蓄の破壊につき、欧州連合(EU)のボレルJosep Borrell 上級代表は、世界にて大規模な食糧危機を引き起こす暴挙だと指摘した。
個人的には、ロシア軍が作戦ミスで動揺していた2022年4~5月に、EU,NATOがプーチン・ロシアに対し、武力対決も辞さない断固とした態度を見せ、対応するべきだったと思っているが、この時期特に、独、仏は、それまでの発言とは裏腹にそれに消極的だった。結局ロシアは、6~7月にかけて攻撃態勢を立て直した。右図で、2022年2月から4月にかけては、ウクライナ軍が自力でロシア軍を後退させたのだ。左の写真は、2023年2月8日の物で、その時期プーチンは、徹底した武力行使から一歩も引かない態度を見せていた。左の写真の独仏首脳の声明は、2022年早期に在るべきだった。 過去ブログ:2023年2月改めて、プーチンがウクライナ侵略に狂った経緯をみる:
ボレル氏は、「今日(20日)、当然、私たちはウクライナ情勢について協議を行う。クレーバ氏(ウクライナ外相)も一緒だ(編集注:クレーバ外相はオンラインで参加)。ロシアはすでに三夜連続でオデーサのあらゆる港湾インフラを爆撃し、破壊し、穀物を消し去っている。6万トン以上の穀物が焼き払われた。よって、彼ら(ロシア)は、ウクライナからの穀物輸出に関する穀物合意から離脱しただけでなく、その穀物を焼き払っているのだ」と発言した。
同氏:左 はまた、オデーサの港湾インフラに対する大規模な攻撃は民間人の犠牲者を生み出すだけでなく、穀物倉庫を著しく破壊していると伝えた。さらに同氏は、「私たちがすでに知っていることは、そのような行為は世界での大規模な食糧危機を生み出すということだ。その穀物は、倉庫に閉じ込められていただけでなく、消し去られているのだ。それはつまり、世界で食糧不足、穀物不足が生じるということである」と強調した。ロシア軍は、過去数日オデーサと同市の港湾インフラへの攻撃を続けている。7月19日のミサイル攻撃では、6万トン以上の穀物が被害を受けたことが発表されている。 参照記事 過去ブログ:2023年7月露のウクライナ攻撃で中国への農産物6万トン失われる。:、、、、、今改めてボレル氏は「ウクライナは支援を一月単位で必要としているのではなく、長期展望での長続きする構造的支援を必要」と述べているが、裏読みすれば、今のプーチンの穀物合意(黒海イニシアチブ)破棄、港湾、黒海での民間貨物船への攻撃予告は十分に予測できたことだと思う。結局、長期展望でのウクライナ支援をEUは怠っていたと言える。西側とは全く異質な、専制国家ロシアへ対し、緊張を欠いた警戒感が、プーチンに常に先手を打つ機会を与えているようにも見える。EUにはロシアの中で突出した、プーチンロシアの国家主義を叩き潰すという覚悟が無いのだ。ナチスの暴挙を経験し、ヒトラーに翻弄された歴史を持つ欧州の、先読みの浅さが悔やまれる。実際西側は、ウクライナへ約束した武器支援でさえ、今もその半分ほどしか実行できていない。 過去ブログ:2023年7月ナチスのチェコ併合とゼレンスキー氏の歴訪 EUも結束:2022年10月ロシアは武力、経済戦争でEUへ圧力と強まるEUの反発:5月相次ぐロシア内部からのプーチン批判: 独仏首脳は、2022年2月24日の露軍侵攻前の1月ベルリンで会談し、共同記者会見でマクロン氏は「侵攻があった場合、対抗措置が待っている。高い代償を払うことになる」と語っていた。個人的には、ロシア軍が作戦ミスで動揺していた2022年4~5月に、EU,NATOがプーチン・ロシアに対し、武力対決も辞さない断固とした態度を見せ、対応するべきだったと思っているが、この時期特に、独、仏は、それまでの発言とは裏腹にそれに消極的だった。結局ロシアは、6~7月にかけて攻撃態勢を立て直した。右図で、2022年2月から4月にかけては、ウクライナ軍が自力でロシア軍を後退させたのだ。左の写真は、2023年2月8日の物で、その時期プーチンは、徹底した武力行使から一歩も引かない態度を見せていた。左の写真の独仏首脳の声明は、2022年早期に在るべきだった。 過去ブログ:2023年2月改めて、プーチンがウクライナ侵略に狂った経緯をみる:
コメント
2. Posted by 甲東 2023年07月22日 07:14
責めるべきはEUではなく、ちんどん屋でしょう。遠くからピーヒャラ騒ぐ(武器提供)だけで、何もしない。昔からウが好きだが、何故だろう。
事務総長は使いっ走り。次の話が出ないなー
事務総長は使いっ走り。次の話が出ないなー
まー、ガセとしてもカタールの立ち位置が想像できる話しですね。バイデンがいらつくはずだ。岸しゃんは、仲良くしたい様だが。
日本が見返りとして、脱炭素化技術を提供する様なニュースが流れていたが、日本の太鼓持ち政治部記者達のヨイショ記事では・・・100年の寿命が102年になってもなー