プーチン氏は2023年7月4日、オンライン形式で開かれた上海協力機構(SCO:Shanghai Cooperation Organization)首脳会議で演説した。ロシアの雇い兵組織「ワグネル」が先月下旬、反乱を起こして以降、プーチン氏が他国の指導者たちと共に姿を見せたのはこれが初めて。演説で、SCO加盟国間の貿易協定に対して支持を表明し、この協定は、地域の通貨を使うとする内容で、西側の制裁の効果を弱める狙いがあるとみられている。また、「ロシアは外部からのすべての制裁、圧力、挑発に抵抗し、かつてない発展を続けている」とし、西側への対抗姿勢を強調。、、ロシア指導部の行動に対して支持を表明したSCO諸国の仲間たちに感謝したい」と述べた。同時に、中国とロシアの貿易は8割以上がルーブルと人民元で行われていると説明。他のSCO加盟国も同調するよう求め、さらに、ロシアの同盟国ベラルーシが来年にSCO正式加盟国になることを申請したことを歓迎するとした。

SCOは世界の人口の約40%と、世界全体の国内総生産(GDP)の20%以上をカバーしている。イランが加われば、世界の石油埋蔵量の約20%を占めることになる。


4日の会議でインドは、議長国として開催した上海協力機構(SCO)のオンライン首脳会議で、各加盟国は共同でテロと闘い、アフガニスタンを支援するほか、食料・燃料・肥料不足などの世界的な課題に取り組むべきだと述べたが、ウクライナでの戦争や、インド太平洋地域で中国が主張を強めていることについては、直接言及しなかった。しかし、インドは歴史的に非同盟でありながら、米国、西側との結びつきを強化しており、難しい外交政策を迫られている。参照記事
、、、、特に今年の会合でイランが正式メンバーに加われば、西側諸国の反発が予想され、SCOが西側主導のグループとの対立を深めるにつれ、インドにとっては、さまざまな国との外交でバランスをとるのが難しくなる可能性がある。この事は、中央アジアのSCO加盟国にとっても同じで、さらに中露が大国主義的態度で中央アジア諸国の対外政策に口出しをすれば、余程の経済的メリットでもなければSCOに同調しない態度に出るのではと、筆者は想像する。
実際、カザフスタンなどは、ロシアの侵略に批判的だ。カザフ政府は、ロシア軍が占領するウクライナ東・南部の州をロシア領として認めていない。だが、旧ソ連構成国であり中央アジア最大の経済大国カザフはロシア政府の制裁回避を手助けしていると非難されており、指導部はロシア大統領府と緊密な関係を維持しているとされる。カザフは否定するが、西側の制裁によってロシアが直接輸入できなくなった製品は、旧ソ連構成国や中国、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)の企業がまず輸入し、ロシアに再輸出していると疑われている。参照記事 参照記事
、、、、SOCが設立された2001年とは、現在政治、経済状況は大きく異なり、加盟国で居る事で、インド、中央アジアが世界から孤立する可能性すらあるだろう。当然西側は、イランの正式加盟を機に、そのような主張をし、加盟国に制裁さえするかもしれない。3人の写真は2019年6月、大阪G20サミット会場で撮影で、この時はウクライナ戦争やSCOへのイラン加盟の噂(うわさ)すらなかった。
インドの言う「全方位外交」は聞こえはいいが、侵略国との友好や同盟など世界は理解しない。インドの伝統的寛容 tolerantiaにも程がある。またインドは、2016年開業のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、中露と並んで多額融資国となっており、この頃から中露を安易に非難できない立場にあるようだ。左は、設立時の分担金(単位ドル)順位 参考記事映像:行き詰った中国主導の国際投資銀行AIIB

実際、カザフスタンなどは、ロシアの侵略に批判的だ。カザフ政府は、ロシア軍が占領するウクライナ東・南部の州をロシア領として認めていない。だが、旧ソ連構成国であり中央アジア最大の経済大国カザフはロシア政府の制裁回避を手助けしていると非難されており、指導部はロシア大統領府と緊密な関係を維持しているとされる。カザフは否定するが、西側の制裁によってロシアが直接輸入できなくなった製品は、旧ソ連構成国や中国、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)の企業がまず輸入し、ロシアに再輸出していると疑われている。参照記事 参照記事


現在プーチンロシアは、イランからの武器弾薬供給、中印の資源買い支えと中国スパイ網からの傍受情報の提供で戦闘維持に自信を持ち、長期戦への持ち込みで、欧米の支援疲れを待っているようだ。
コメント
1. Posted by 甲東 2023年07月07日 06:04
イランの次の目標はBRICS加盟と。ちんどん屋が偏るほど存在価値が出てくる様な。