2023年06月18日  環境 自然 欧州 EU
FireShot Webpage Screenshot #863 - 'SeineAval-locatmain_image_d36a4b17caf78df6ac966fd432c3533614ae1da3フランスは、2024年パリ五輪の競泳競技をセーヌ川Seine riverで開催できるよう、14億ユーロ(約2100億円)をかけて川を浄化する計画を立てている。五輪開幕が1年2カ月後に迫る中、大きな壁が立ちはだかり、疑問の声も上がっている。
パリ市が五輪関係者に提案したのは、セーヌ川を開会式の会場とし、トライアスロンなどの競技にも使用することだった。だが、セーヌ川には金属や大腸菌が多く含まれているため、1923年以降、遊泳が禁止されている。セーヌ川が通る市内の地区では、住宅やオフィスの配管が古く、下水が漏れる問題に発生しており、大雨が降ると、路上の汚物がそのまま川に流れ込む。さらに、セーヌ川を利用する数多くの船が、汚水を直接川に捨てている。
FireShot Webpage Screenshot #862 - 'How plans are progressing iGettyImages-1145422105米紙ニューヨーク・タイムズが最近指摘したように、こうした問題に対処するには、下水道と排水システムを強化するための大規模なインフラ整備が必要となる。しかしそのためには、配管工事の許可を得るために職員が一軒一軒訪問し、数多くの住民を説得しなければならない。国から補助金が出るとはいえ、厳しい交渉となるだろう。
プロジェクトリーダーのクレール・コステルは英紙タイムズに「難しい問題だ。住民に強制的にドアを開けさせることはできないから」と語った。
1599145291_000-1ih1ht公害はパリ市内にとどまらず、近郊の工場やその他の産業地帯でも問題となっている。フランス北部ルーアンの工場で2019年に火災が起きた際には、有毒化学物質がセーヌ川に流出する恐れがあると当局が警告。翌年には、セメント工場が危険な汚泥をセーヌ川に流したとして告発された。写真右は、パリ郊外、Conflons-Sainte-Honorineで、死んだ魚が浮いている。
当局は、仮に汚染度を許容範囲内に抑えたとしても、大会期間中に大雨が降れば、その努力は水の泡になりかねないと認識している。また、大雨は別の問題を引き起こす可能性もある。セーヌ川は近年、氾濫を繰り返しているのだ。こうしたリスクはあるものの、市当局は水質浄化計画について、五輪閉幕後も見据えた重要な投資だと考えている。アンヌ・イダルゴ市長は、都心部の自動車を減らし、空気の質を改善することを政策の柱に設定。緑地を増やし、自転車の利用を推進しながら、最終的には2025年にセーヌ川が遊泳用に一般に開放されるようになることを望んでいる。参照記事 英文記事 、、、、今頃浄化を検討しているとは、全長780Kmの河川対策としては余りに遅すぎで、予算も余りに少なすぎに思う。筆者の若い時期の無銭旅行の中でも、パリは汚く臭い街のイメージしかない。またパリはネズミの多さも問題で、最近では「ネズミとの共存」も言われている。参考:はびこるネズミにお手上げのパリ、600万匹と仲良く共存へ方針転換

nappi11 at 00:02│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2023年06月18日 06:15
へえー、来年オリンピックなんだー。世の中どんどん騒がしくなっている様な気がするが。セーヌ川の浄化はそれなりで良いのでは。フランスならプールは一杯ありそう。周辺国にも。
2. Posted by 甲東   2023年06月21日 05:55
フランス警察が、早くもパリ五輪組織委本部を家宅捜索したと。日本での実績(?)が世界中に知られていそう。ウの上を行く興行主IOC。
未だどちらもジャブの応酬だろう。

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