ロシアの裁判所は、ウクライナで民間人を殺害したことを認めた兵士に、戦争犯罪ではなく、「フェイクニュース」に関する法律を破ったとして有罪判決を下したと、現地で報じられている。侵略先でロシア兵士が犯した市民虐殺、略奪等は無視した形だ。写真右は、2022年4月5日、ロシア兵による村民殺害や略奪の在ったウクライナのアンドリイカ(アンドリーウカAndriivka)で、放棄されたロシア軍の戦車をチェックするウクライナ兵。
Radio Free Europe系列のニュースサイトSiberia.Realitiesによると、ロシア東部のハバロフスクにある軍事裁判所で、ダニール・フロルキン(Daniil Frolkin 21歳):左図左下隅 に執行猶予付きの判決が下されたという。写真は、名前が判明したロシア兵の様だ。参照記事 2022年8月、ロシアに戻ったフロルキンはニュースサイトImportant Storiesのインタビューに応じ、キーウ北西部northwest of KyivのアンドリーウカAndriivkaという村で民間人を殺害したことを告白している。アンドリーウカは2022年2月末から4月にかけてロシアの支配下にあった。そこでは少なくとも40人が殺害されたとBBCが報じている。
右は、アンドリーウカ村で、ロシア兵に殺害された13人の村民。手を縛られ、拷問されて銃で撃たれた跡が確認されている。
2022年6月、ウクライナの検察庁は、フロルキンがそこで民間人を殺害した疑いがあると発表したが、本人は当初これを否定していた。しかし、同年8月に行われたImportant Storiesによるビデオを通話による、現在ロシアにいるフロルキンとのインタビューでは、彼は語り始めてから2時間後に自白するとともに、実名を挙げて指揮官を糾弾し、民間人を「処分」するよう命じられ、それを実行したのだと語った。
当時の記事によれば、ロシア軍は2022年 2 月 27 日にキエフの北西にある他の多くの村や町と共にアンドリーウカを占領し、4 月までそこに留まった。ロシア兵が撤退後のウクライナ兵士による最初の捜索中に 、ロシア兵が村民から奪った携帯電話が回収された。、、恐らく電池切れで捨てたのだろう。
携帯に残っていた写真には、4人のロシアの兵士が武器を構え、盗んだ喫煙パイプを咥え、盗んだメダルを胸につけてポーズをとっている25枚の写真が在り、これで写真の兵士を特定できた。
彼らは、ロシアの第 64 自動車化ライフル旅団のダニール・フロルキン、ドミトリー・ダニロフ、ルスラン・グロトフ、イワン・シェペレンコで、 Andriivka の多くの地元住民は、写真に写っている兵士に見覚えがあり、村人によると、彼らは強盗、略奪、さらには村民殺害involved in robberies, looting, and even murdersに関与した可能性があると証言した。
ロシア兵は、村民の住宅に在った家電品や食料を奪い、車やバイクを奪い去って乗り回し、村民へ拷問、暴行もした。それでもある村民は抵抗し、立ち往生したVマークのあるロシア戦車の配線を密かに切断したり、弾薬を隠したりしたが、疑われた村民は後にロシア兵に暴行され無残に銃殺された。このインタビュー記事は長文なので、一部を抜粋、翻訳した。
ロシア兵たちは村民に、「プーチンの指示に従いナチを捉えに来た」と言いながら、あらゆる違法行為は指揮官の命令だったと述べたと綴られている。彼らが、まだ暗殺されずに生きているかは不明だ。左は、64旅団の指揮官たち。