zealand林芳正外相は2023年2月27日、ニュージーランドNZのマフタ外相Nanaia Mahuta, Minister of Foreign Affairs of New Zealandと東京都内で会談した。「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けて安全保障分野での協力強化を確認。機密情報の交換を可能にする「情報保護協定」の早期締結へ交渉を加速する方針で一致した。
NZは対中国貿易への依存度が高く、中国との経済的な結びつきが強い為、中国との関係を優先して、隣国オーストラリアとの摩擦も言われたが、大きく方針を変更した様だ。両外相は、太平洋島嶼(とうしょ)国・地域への協力に関し、海洋安保や気候変動、インフラ整備FireShot Webpage Screenshなどの課題で連携することも申し合わせた。中国が太平洋島嶼国に影響力を強めている現状が念頭にある。情報保護協定は、2022年4月の首脳会談で交渉開始を確認していた。
マフタ外相は2021年5月、対中関係について、中国との見解の相違を解決することが一段と困難になっていると発言。同国議会は、中国の新疆ウイグル自治区でウイグル族の人権が侵害されていると全会一致で宣言し、中国の反発を招いていた。

dba4b990その後、米英とカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5カ国が機密を共有する枠組み「ファイブ・アイズ」に対して、中国に配慮した態度を取っていたNZだったが、南太平洋の島国・ソロモン諸島と中国が安全保障協定に基本合意した事で、中国の南太平洋におけるプレゼンス拡大に不信感を募らせ、中国がソロモンとの安保協定を通じて太平洋での戦略的基盤と軍事的影響力を強め、西側が及ぼす影響力が揺らぎかねないとの懸念をNZが持つに至り、この流れが、今回の日本との安全保障分野での協力強化の確認に繋がった。参照記事 参照記事 過去ブログ:2022年11月日本が情報同盟「新ファイブアイ」に正式加盟の動き:8月25ヵ国の「反中国」の国会議員連盟IPACが南洋諸島を警戒:5月「インド太平洋2022年国際海事博」から中露排除と太平洋島嶼国:2021年11月ソロモン諸島で政治や中国人への不満から暴動、略奪
https _imgix-pr2023年3月22日:南太平洋の島しょ国、ソロモン諸島Solomon Islands の政府は21日、同国港湾の補修や建設工事について中国国有企業傘下の中国土木工程集団(CCECC)が請け負うことになったと発表した。ソロモン政府によると工事はアジア開発銀行(ADB)と合意した1億7000万ドル(約220億円)solomonnnの事業の一部。内訳は、首都ホニアラHoniaraにある国際港の補修と、国内航路向けの港、地方での2港湾の建設だ。

ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ(Manasseh Sogavare)首相;右上 は2019年に台湾と断交して中国と外交関係を樹立し、親中姿勢を強めてきた。22年4月には中国と安全保障協定を結び、米国やオーストラリア、ニュージーランド(NZ)は中国による地域の軍事拠点化につながるとの懸念を強めている。参照記事 



nappi11 at 00:00│Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2023年03月01日 11:03
ソロモン諸島と中国が安全保障協定に基本合意した・・・あらまっ、戦前の日本が必死に頑張って酷い目に遭ったのに、中国はチョロンか。
皆(と言っても、同類項だが)、考えることは一緒なんだ。
2. Posted by 甲東   2023年03月01日 19:28
林君、G20外相会議欠席。統一自民の方針の様な。インドの各紙は、信じられまへん、と言ってると。普通は、対外的なことが優先だが。
どうせインドは、日本の思い通りになる様な国では無いのは確か。
3. Posted by 甲東   2023年03月01日 20:55
インドという国の外交は、日本の数十段上だろう。
2020年の輸出相手国1位はアメリカ、2位は中国、輸入相手国断トツの1位は中国。降りかかる火の粉はバシッと払うが、それはそれ。自分から多少突っかかって行くのは兄弟国のパキ程度。常に冷静にGoing my way・・・という印象。イギリス首相も輩出。
4. Posted by 甲東   2023年03月03日 11:13
インドはロシアから石油類を結構買っているが、ロシアの侵攻開始から100日くらいは従来通りの量で、その後どんと増えたと。増えたと言っても、同資源を一杯持っている中国の1/3程度、ドイツ、トルコより少ない。
ひょっとして、昔からのよしみでやむなく助け船を出したか。G20を蹴飛ばした国より人間的には上だったりして。アハハー。それにしても貧相。
5. Posted by 甲東   2023年03月03日 17:29
第2次大戦直後のインドは、経済面では社会主義的な施策を採用したと。アメリカ方式では格差がとんでもないことになり(商売上手多し)、国家の存亡に関わるからと。また、ベトナム戦争を批判したことにより、アメリカから(軽い?)経済制裁も受けたと。ここら辺が、どちらかと言えば親ソになった理由でしょうか。同志。年寄り連中は、未だ昔のことを良く覚えていそう。
ポーランドは、独立して暫くは欧米の資本主義に翻弄されていた。最近は?
80年代後半からのインドは、資本主義に近づいて来ていると。かかってこんかい、だろうか。
6. Posted by 甲東   2023年03月03日 18:17
兄弟国のパキもアメリカを避けた。しかし、宗教以外の中身が無いサウジを頼ってしまった。金はバカスカもらえるが、大チョンボだろう。

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