630_360_1674639112-416ジョンソンBoris Johnson元英首相は、西側諸国がウクライナを北大西洋条約機構(NATO)へ加盟させる勇気と一貫性を持っていたら、ロシアの対ウクライナ全面侵攻は回避できたであろうとの見方を示し、米ワシントンポスト紙への2023年1月30日の寄稿にて指摘した

ジョンソン氏は、「数十年にわたり、私たちは、NATOとウクライナの題目につき、外交的二枚舌を利用してきたのであり、それは完全な災難の結果で終わった。私たちは、ウクライナ人に対して、私たちはNATOにて『オープンドア』政策を採っており、彼らは『自らの運命を選ぶ』権利がある、ロシアは拒否権を行使すべきでないと伝えてきた。その間ずっと、私たちは、ウクライナは決してNATOには加盟することはない、なぜなら非常に多くのNATO加盟国が自らの拒否権を自分に対して行使しているからだと、モスクワに対してはっきりと伝えていたのだ」と指摘した。

screenshot(12)そして同氏は、その結果、欧州における過去80年間で最悪の戦争が生じたのだとし、プーチン(Vladimir Putin)露大統領が数え切れない人の命、家、希望、夢を破壊していることを喚起した。
さらに同氏は、「プーチンは、ウクライナがNATOに加盟しようとしていると考えたから侵攻したのではない。彼は常に、それが蓋然性(がいぜんせい:ある事柄が起こる確実性や、ある事柄が真実として認められる確実性の度合い)の低いことだと知っていた。彼は、私たちがウクライナの防衛にあまり真剣に向き合っていないと思ったから、ウクライナを攻撃したのだ。それには多くの証拠がある」と述べ、「仮に私たちがウクライナをNATOへ入れるだけ十分に勇気があり、一貫していたら、仮に私たちが話していたことを本当に思っていたのなら、この完全な災難は回避できたであろう」と強調した。

同氏はまた、世論調査では、現在ウクライナにおけるNATO加盟支持は83%と非常に高いと指摘し、「現在、ウクライナの人々はNATO加盟国からの目の眩むような大量の多種多様な装備を極めて上手に、かつ勇気を持って利用している。NATOがウクライナ人たちに戦争の戦い方について教えれることは全く何もないだろう。実際には、彼らが私たちに教えれるであろうことがたくさんあるのだ」と主張した。そして「ウクライナ人は、この戦争をできるだけ迅速に終わらせるために必要なあらゆるものを与えられるべきだ」と強調した。参照記事 参考:プーチン氏から「ミサイル」の脅し ジョンソン元英首相が回想   

3b4c5b1-12putin、、、、このような発言がこれまでNATO向けされなかったのは、ロシアという大国を背負ったプーチンの攻撃的な態度に、大方の政治家が委縮した結果だろう。プーチンの独断的カリスマ性に、何をするか分からないと恐懼(きょうく)した政治家も多かっただろう。
実際、裏工作や暗殺に長けた相手であり、ジョンソン元首相にプーチンは、「ボリス、あなたを傷つけたくはないが、ミサイルならたった1分で済む」と脅したと回想録にある(ロシア側は嘘と言っているが)。相手がそんな狂った妄想家であるからこそ、なんらかの先手を打つことが暴走を止める策だったのだが、多くはドイツのように、プーチンになびくことで対立を避ける策に出た。それをジョンソン氏は今喝破した。思っていたように太っ腹で、明晰な人のようだ。
FireShot Webpage Screenshot #577 - 'プーチン氏から「ミサイ以前に同じような発言をしたのは、フィンランドのマリン首相Finnish PM Sanna Marin、ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領位だ。マリン首相は過去に「容赦なく正直に申し上げる必要がある。今の欧州は力が足りない。、、欧州は長いこと対ロ戦略を築いていた(中略)ロシアからエネルギーを買って、経済関係を緊密にすれば、戦争が防げると思っていたものの、_127871466_882cf9d981e53f79f7eafeこの考えは、まったく間違っていたと証明されてしまった」と述べた。またマリン首相は、プーチン氏には戦争を終結させる能力が無いとも語っている。ジョンソン氏は回想録で述べたが、マリン首相は現職で述べ、覚悟をもって中立を捨てた。りっぱな人だ。相手が勝手な被害妄想で攻めてくる中で、平和は、待っていても自ら歩いては来ないのだ、、。
446c17c6世界は誰もロシアを取ろうなどと思っていない。浮き上がったロシア軍は、現代のドンキホーテよろしく、勝手に「大祖国戦争(防衛戦争)」とやらへ向かって行けばいい。現実は一目瞭然、プーチンは防衛では無く、無謀にも21世紀に侵略を行っている。 参照記事 過去ブログ:2022年12月フィンランド首相、欧州の防衛力強化の必要性を強調  12月ロシアによる送電網への攻撃は「ジェノサイド」 ウクライナ 11月:スウェーデンが国内への核兵器配備容認もありえると、、?? 過去ブログ:2022年9月プーチン大統領のリムジンに暗殺未遂と露の「汚い戦争」 7月黒海のイルカ5000頭が戦争が原因で死亡?とドンキホーテ 

  



nappi11 at 00:03│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

1. Posted by 甲東   2023年02月02日 12:00
ボリス・ジョンソン・・・ペラペラ男が飛び回っている。引退には未だ早いので、次を狙っているのだろう。国内経済はお手上げだが。

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