全てはプーチンの「ウクライナが国家であることを否定し、ウクライナ人がウクライナの国民であることを否定している。それらの土地には根絶されなければならないナチスしかいない、ロシア人と同化されなければならない」という言説により始まり、ロシア侵略軍は、民間人を標的として爆撃し、集団墓地を掘り、ウクライナの穀物を徴発し、再びウクライナ国民のアイデンティティを今も脅かしている。ヨーロッパがウクライナに対するロシアの脅威を長い間過小評価してきたとすれば、それはおそらく、歴史に関する知識と認識の欠如によるものである。
欧州連合(EU)欧州議会は2022年12月15日になって、90年前に旧ソ連領だったウクライナで起きた大飢饉ききん「ホロドモール」が、人為的に引き起こされたジェノサイド(民族大量虐殺)だったと認定する決議案を賛成507票、反対12票、棄権17票で採択した。当時の記録映像
欧州連合が決議でホロドモールを、1932年から1933年にかけてソビエト政権ヨシフ・スターリン:Joseph Stalinによる「ウクライナ国民と人道に対する恐ろしい犯罪」と認めたのだ。すでに 2008年10月に、欧州議会はホロドモールを人道に対する犯罪と認める決議を採択していたが、ドイツ、フランス、イタリア、およびアメリカ合衆国を除くほとんどの西側諸国の政府は、この承認を個別に公式化していない。写真は、米国紙が報じた1935年のウクライナ。 英文記事 過去ブログ:2022年11月ロシアの変わらない非道さに、世界が警鐘を鳴らす
毎年11月第4土曜日は、ウクライナでは「 ホロドモール(ウクライナ語: Голодомо́р;ロシア語: олод на Украине;英語: Holodomor, Famine Genocide、ウクライナ語で飢え死に)」犠牲者追悼の定めている。ウクライナ人600万人以上の人々に対して行った飢餓によるジェノサイドで、350万から500万人が死亡したと推定されている。警察、兵士、共産主義組織の若いボランティアらは暴力的に地方の農民を強制的に集団化し、大規模な工業都市を養うために田舎で生産されたすべての食料品の差し押さえ、種まき用のものを含め、利用可能なすべての穀物を襲撃した。共産党政権は、当時ソ連だったウクライナの農業資源を押収していき、あらゆる財源を没収し、食品の販売と供給、取引を禁止し、飢えた人々が食糧を求めてソ連や他の地域に移動するのを防ぐための国内と国境に部隊を配備した。
これら抑圧的措置の実施により、ウクライナ人たちは、巨大なゲットーに投獄されていることに気づいていたが、食料は絶え飢えていった。生き残ることは不可能であったという。街の通りには餓死した人の遺体が大量に横たわっているが、遺体を埋葬する人などいないし、その力も残っていない、皆が死にかけていたからであるという。
1920年代後半、スターリンStalinは、完全に規制された経済と社会を確立することを目的として、ソビエト国家の経済的および社会的構造の根本的な変革プロセスを開始することを決定した。
1927年以降、スターリンは土地を農業協同組合 (Kolchoz) または国営企業 (Sovchoz) に統合するよう手配した。これらの企業(集団農場)は、国が設定した価格で製品を提供する義務を負うとし、この結果、個人所有の農場の長い伝統を持つウクライナでの国家の行動は、劇的で悲劇的な結果をもたらした。地図は、ウクライナ独立前1930年代のソ連西部の様子。ウクライナで収穫された麦一粒までモスクワに奪取され、西側へ輸出することで、ソ連の工業化への資金集めに利用された。記録映像
1932年8月7日、ソ連では集団財産が「神聖かつ不可侵」であると宣言し、子供を含む誰もが「社会主義者の財産」に対して窃盗を行ったとして、
飢えで死にかけている自分の息子のためにトウモロコシの穂を密かに摘み取った者に対し、罰則として強制収容所での10年間の強制労働または死刑の判決が下された。農村人口の4分の1の男性、女性、子供が飢餓によって一掃され、収穫穀物の強制接収と移動の制限という厳しい政策によって年末に意図的に市民生活が悪化させられ、1933年1月から6月までのわずか6か月でウクライナで400万人が死亡した。
飢饉の目的は、農民の絶滅とともに、ウクライナの文化的、宗教的、知的エリートの根絶を目論むもので、すべてのカテゴリーはソビエト政権にとっては「社会主義の敵」と見なされたからである。すべてを奪っていったソビエト当局は、飢饉が進行中であることを否定し、体制が崩壊するまでその責任を認めることを常に拒否した。ウクライナ農民が餓死し、残った肥沃な農地にはロシア本土からの農民が強制的に移住させられ、民族の入れ替えが行われた。後にこれを手本にチベットで実行したのが中国・毛沢東で、習近平が引き継いでいる。、、、21世紀になって世界は、ロシアの2014年のクリミア半島奪還を許してしまい、勢いづいたプーチンは、スターリン時代の蛮行を非難しないばかりか、ウクライナ全土侵略を2022年2月に開始し、彼は今も武器、弾薬でウクライナのインフラを破壊し、市民から水も食料も電気も奪っているのが現状である。スタートから、地域紛争でも領土問題でもなく、大国が武力で小さな独立国家を滅亡へ追い込む侵略戦争だったのは、今更疑う余地はなく、プーチンの横暴が、ウクライナ周辺国や北欧諸国に、1930年代を思い出させる結果になった。東欧や北欧には、日本と文化、経済で関係の深い国が多く、この事を無視した発言をする政治家が日本に居るのは情けないことだ。国連では今、ソ連崩壊後、ロシアを今の常任理事国の座に自動的に承認した事を見直すべきとの発言が出ている。当然だろう。 参照記事から抜粋、編集、 参考英文記事 英文記事 プーチン露大統領、新年の国民へのメッセージ 過去ブログ:2023年1月モルドバ首相「私には、侵略国と協議することは何もない」と 2022年12月ゼレンシキー大統領の2022年12月28日の年次教書演説
、、、、、ここまで書いて、筆者の中学生時代、当時ソ連のソホーズ、コルホーズの発展を熱く語った社会科の教師を思い出した。彼の背広の襟には護憲バッジが光っていて、中学生ながら、社会党なんだなと思った記憶がある。
プーチンの過去の発言で、英国のクロムウェル、仏のナポレオンと同じくスターリンも神格化されていると述べていた事から、プーチンもそれを望んでいるのだろう。その程度の男で、この程度の男の妄想に、世界はかき回されている。戦争続行の大義を失ったプーチンは最近の発言で、言うに事欠き「祖国防衛の為」と言い始めた。無知からの妄想は、敗北続きで被害妄想paranoiaと化したようだ。それに歓喜するロシア国民を、筆者には無知と形容する以外の言葉が見つからない。スターリンは、秘密警察による巨大な警察国家ソ連を誕生させ、拷問と暗殺、処刑、収容所送りを繰り返したが、もう忘れてしまったのか?

