2022年10月23日  商業 経済 欧州 EU

d1dbcc37ddb5e55658632dc7fbaa8f98ドイツのアナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock:元緑の党・党首)外相:左が中国への過度な依存を警告した。独メディアのドイチェ・ヴェレ(独国営の国際放送事業体)中国語版が2022年10月19日付で伝えた。

46294841915_ca74c85536_o-845x530ベーアボック氏は18日、対中戦略を調整するにあたり、「ドイツはロシアのエネルギーに大きく依存していたこれまでの過ちを犯さないようにしなければならず、中国経済に過度に依存してはならない」との考えを示した。同氏は先日行われた外交政策フォーラムでも「われわれはここ数十年のロシアに対する政策から教訓を得なければならない」と述べていたという。また、ドイツがロシアのエネルギーに過度に依存しているという東欧諸国の警告を無視した失策で、ウクライナ戦争勃発後のエネルギー危機に見舞われたことを認めた上で、「一方的な経済的依存によってわれわれは政治的脅迫に直面している。ロシアについては覆水盆に返らずだが、同じ過ちを犯さないことを確実なものにしなければならない。これは、われわれが対中政策においてこの点をより強く意識しなければならないことを意味している」と述べ、「(中国を)完全に切り離すのではなく、代替市場の開拓、多様化、リスク管理が重要だ」とも述べている。

同氏はさらに、政府が現在起草中の「国家安全保障戦略」には対中戦略も含まれるとし、「国際法を信じる国や協力する国と、専制政権を信じる国との間で制度的な競争があることを、ドイツは直視しなければならない」とも指摘したという。

img_9624fc0315e562f8b0eb1782c382388c302523AP通信によると、ドイツ企業は近年、中国に大量の投資を行っており、中国はドイツの最大の貿易相手国の一つ。ドイツでは最近、中国遠洋海運集団がハンブルク港の運営会社に出資しようとしていることをめぐり、激しい論争が繰り広げられている。

3282fac2ドイチェ・ヴェレは一方で、「ベーアボック氏に比べてオラフ・ショルツ首相(Germany Chancellor Olaf Scholz:中道左派):左の態度は保守的だ」と指摘。ショルツ氏が「われわれは個別の国とビジネスを続けなければならないが、それには中国も含まれている」と述べ、中国切り離しは賢明ではないとの考えを示したことを伝えた。参照記事 参照記事 過去ブログ:2022年6月人権や不透明融資絡みでドイツの国策が中国離れに方向転換、、、、最近の習近平の、隠しもしない露骨な専制的国造りのプロセスを見れば、彼らは温厚な共存など考えていない。中国の意にそぐわない小国に対しては遠慮なく干渉し、大国に対しては多少遠慮しているに過ぎない。本人が共産主義と軍事大国の完成を目指していると言う以上、その存在が自由主義体制にとって脅威である事は明白で、中国に政経分離は存在せず、経済進出もまた覇権主義にとっての戦略なのだ。この事を明確に指摘し、警戒を強めているのが英米である。残念なのは、ドイツは、ロシアに対しても同じ過ちをしたことだ。独、仏は、2022年3月になっても中露への制裁に消極的だったが、ウクライナ戦争が深刻化した今は、EUの協調路線としての中露制裁に歩調を合わせている。

p108023082すでに爆破説が有力になったロシアからのガスパイプライン・ノルドストリーム、NS1、2には損傷箇所から海水が流れ込んだため、今後、導管の内側で侵食が進む。将来、修理することは不可能ではないものの、多額の費用がかかるのは間違いないとされている。

その海域では、NATOが監視を強めている。こうした警戒活動の強化は、NS1および同2に対する破壊行為をNATOがロシアの仕業と考えていることの表れである。221018114616-nord-stream-1-underwater-video当初亀裂が入ったとされたが、海底のパイプラインは少なくとも長さ50メートルほどがなくなっていたという。記録映像

「ロシアが、自国企業が所有するガスパイプラインを爆破するシナリオは不自然ではないか」と考える人もいるだろうが、ロシアにとって、ウクライナ侵攻をめぐる欧州諸国との対立のため、NS1および同2の利用価値は大幅に下がっていた。ロシアによる侵略戦争を非難しているドイツ政府が、NS2の稼働を許可する可能性は極めて低く、NS2建設プロジェクトに融資していた西欧の電力会社やガス会社は、すでにこの融資を「回収不可能」として、全額を損失計上している。NS1および同2の重要性が激減した事で、ロシアが自らNS1と同2を爆破して「敵による破壊工作」を演出した可能性はある。参照記事 参照記事 過去ブログ:2022年9月海底ガスパイプライン「ノルドストリーム1、2」でガス漏れ? 5月独ショルツ首相が就任後初めてのアジアの訪問先日本に到着 3月仏、独、中首脳が3月8日会談>中国、ロシア制裁に反対表明




nappi11 at 00:01│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2022年10月23日 06:25
動画は数日前から出ていましたが、知る範囲では広まっていませんね。何故、大衆紙とロボット企業が組んで調査した(?)ものしか出てこないのだろう。何故、近寄れるのだろう。
直径1m程度、内圧200barのパイプであれば、高張力綱を使っても50mm近い肉厚があるのだろう。とんでもない鉄の塊です。動画はよくあるパターンで非常に不鮮明ですが、ぺらぺらの鉄がゆらゆらしている様な。もらもらしているのは外側を覆っているらしいモルタルか。ぺらぺら鉄はその外装材か・・・当局は既に鮮明な画像を手に入れているだろうに。
2. Posted by 甲東   2022年10月23日 07:19
専門家が破片の金属面を見れば、爆破なのか腐食なのか、どんな腐食なのか等々、ほぼ正解が分かるが、時間が経てばドンドン海水に腐食され何が何だか分からなくなる。
このまま闇に消えていきそう・・・仮に腐食だとしても、管理者はロシアだろうが、ドイツも迂闊。まあー、ノルウェイはウハウハかも。

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