

博士の研究成果に当時「すごい研究をした人が居る」と驚き、その研究が、「コロナウイルスの自滅がどうして日本にだけ偏って出たのか」という疑問解明への答えになるかもしれないと、わくわくしたのを思い出した。やはり、ノーベル賞に値するほどの研究成果だったのだ。研究内容から、当然博士は今後も、日本人とネアンデルタール人、デニソワ人との関係の特殊性にも目を向け、研究をつづけるだろう。日本と縁の深い博士の受賞に、心からおめでとうと思うと同時に、世界でも特殊な、日本人のルーツ解明の更なる進展に期待する。すでに日本は2020年、博士の功績に日本国際賞を授与している。



また、これまでの遺伝子データは、ネアンデルタール人と混血していたデニソワ人がおそらく東南アジアに暮らしていたことを示唆し、遺伝子上の痕跡はオーストラリアのアボリジニやパプア人にまで及んでいるとされる。また、日本人はネアンデルタール人とデニソワ人両方に由来するDNAを持っている。 参考:古代人類ネアンデルタール人とデニソワ人を語る-私たち現生人類を定義するものとは?:OIST=沖縄科学技術大学院大学



映像記事で、DNA解析で弥生人と稲作が長江流域から、さらに古い縄文人のルーツがチベットにあると科学的解析が説明されている。驚くのは、稲作と民族の移動に関し、明治時代にすでにこの仮説を唱えた考古学者鳥居 龍蔵の説と見事重なる事だ。

仮説が科学的に裏付けされるのを見るのは実に興味深い。今後、縄文人の中に残っていたと思われる現生人(ネアンデルタール)の遺伝子が、どのような経路を辿(たど)って来たのか?

過去ブログ:2021年6月書き変わるアジア圏の古代人類史 2018年7月縄文晩期の人骨の全ゲノム解析でラオス、タイの古代人に類似と判明 2016年6月日本人の源流のひとつはバイカル湖周辺か? 2015年10月現生人類は欧州より早く中国大陸で出現したのか? 2012年3月「赤鹿人」は新たな人類の祖先か?デニソワ人との関係は?中国