


今毎日来ているキツネは、暗くなってから、人気のないときに来るタイプなので、ほとんど写真が撮れず、撮ったものも不鮮明なものしかない。以前来ていたダンディから縄張りを引き継いだキツネと思われるが、対面までは気長に慣れてくれるのを待つしかない。


9月6日から7日は旧知の知人や帰国した友人らと箱根で宿を共にし、彼らの元気な姿を見届けて深夜に北海道へ帰った。どんなにメディアが発達しても、同じ空間で過ごす事ほど貴重なことはない。森に行くのも、野性たちとそんなひと時を過ごしたいからだろう。キツネのいる場所へ行くときは、研究機関から頂いた条虫駆虫薬の入った疑似餌を持参し与えている。微力ながら「生物多様性(Biological Diversity)」に向け、何ができるか模索する毎日だ。筆者のブログは、それを壊す紛争や環境の変化やその原因、そして、それを守る人類の英知やイノベーションが大きな課題となっている。この視点から見れば、人間は何と多くの無意味な論争や紛争、無駄なものへ時間や資金を浪費している事だろう。


今は、雪が積もると中庭の餌場にやってくるキジが待ち遠しい。昨年は毎日、オス1羽、メス2羽の3羽で、連日の大雪の為よく食べた。餌代も毎年少しずつ値上がりしているのが痛い。
野生生物には餌を与えるなとの言い分もあるが、よく観察したうえで必要な場合は、それも有りであろう。根釧原野のタンチョウヅルがいい例で、湿原の開発で餌が不足してタンチョウヅルが激減した。一人の農夫が細々と続けた給餌で今は数が増え、立派な観光資源にもなっている。この事にも最初は反対もあったが、湿原を復活させることで、鳥だけでなく、多くの生態系が維持される結果を招いた。自然は放置しておくだけでは再生できないところまで破壊されている。以前在った樹木を植林し、時には野性の餌になるものを増やす努力が必要になっている。また、この分野での日本の行政は、非常に立ち遅れていると筆者は経験上感じている。過去ブログ:2018年1月雪の東京で旧友と会う: