2022年08月27日  商業 経済 車、乗り物
独フォルクスワーゲン(VW)のトップが2022年9月に交代する。電気自動車(EV)戦略を強力に進めた現最高経営責任者(CEO)の更迭という見方が多い。 「歴代経営者はみな高圧的、独善的だった。なぜ彼だけが、振る舞いが不愉快だというだけで辞めさせられるのか」との意見ある。
FireShot Webpage Screenshot #1887 - 'Herbe 現CEOのヘルベルト・ディース: Herbert Diess氏(63)は独BMWの出身だ。7年前、まさにディーゼルゲートの火中に栗を拾い、VWに移籍。門外漢としての「しがらみのなさ」を強みに社内改革を進めてきた。 米テスラの経営を信奉し、エンジンを一掃せんがばかりの急進的なものだった。2021年には同社の「雇用の1割が余剰になる」とするメールが外部に漏れ、経営に影響力を持つ労働組合の反発を買う。
結局、これがあだになった。労使の関係悪化に対して、混乱の長期化を恐れた2つの創業家株主は労組の求めるディース氏の更迭に同意を余儀なくされた。しかし、VWグループの全体のオペレーションをコントロールする立場として残ると言う。
porsche_CEO_change-1VWには今後どんな振り子の動きがあるか。新CEOのオリバー・ブルーメ:Oliver Blume氏(54)はVWの生え抜きで、今は子会社ポルシェPorscheのCEOだ。「2030年に世界で50%以上をEVに」との従来目標は「約束する」と強調する一方で、注目されるのは「eフューエル:e Fuel」と呼ばれる、空気と水(正確には空気中の二酸化炭素=CO2=と、水を電気分解した水素)でつくる合成燃料の製造事業に同氏がポルシェでめどをつけたことだ。 ガソリンとディーゼル、どちらのエンジンでもそのまま使え、燃焼中にCO2を出すことはない。つまり、「内燃機関は捨てなくていい」「雇用も守れる」との論法が成り立つ。参照記事 参照記事  過去ブログ:2022年8月災害時にEVは役に立たない。充電器を木箱に入れ配る?米国 7月太陽光で最大週200km超の走行が“無料”!?独で世界初公開! 5月中古市場でEV苦戦、「充電が不便」で見切り売り? 5月マツダロータリーエンジンなぜ水素燃料と相性が良い?保存記事 1月1度も充電せずにEV(電気自動車)を乗りまわせる? 2021年12月EV車の未来予測 11月意外と低いEVのCO2削減率、電源構成で大きな差 7月トヨタMIRAIの満タン水素で1040.5km走破!燃費は197km/kg! 3月寒波で死者多数のテキサス大停電が示したEV車一辺倒の危険2019年4月中国EV補助金削減 水素自動車にシフト トヨタ視察がきっかけ? 2015年5月Audiが原料は水とCO2だけで新しいディーゼル燃料 ドイツ  
一方、米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は化石燃料への依存を減らしていく方針を明らかにしており、「2035年以降、新規に販売される自動車はゼロエミッション(温室効果ガスの排出がない)車とする」という行政命令を2020年に出し、燃料にガソリンを用いる車両の新規販売を制限・禁止する規則を、カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)が発表した。この規則により、カリフォルニア州では2035年までに州内で販売されるすべての新車に対して、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しないことが義務づけられる。まずは2026年までに販売される新車の35%をゼロエミッション車にすることを求めている。この割合は2030年には68%に引き上げられ、最終的に知事の行政命令の通り、2035年にはすべての新車がゼロエミッション車になる。しかし、ニューヨーク・タイムズによると、自動車の業界団体・アメリカ自動車イノベーション協会のJohn Bozzella氏は、メーカーは電気自動車の普及を望んでいるものの、このカリフォルニア州の規則を達成するのは難しいという見解を示したとのこと。参照記事

nappi11 at 00:01│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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