image-210ウラジーミル・プーチン大統領とつながりのある当局者や実業家に関わる謎の事件が次々に起きているが、今度はロシアの元治安機関幹部バディム・ジミンVadim Zimin(53)が自宅で撃たれているところを発見された。ロシアの大衆紙モスコフスキー・コムソモーレツによると、ジミンは2022年6月20日、モスクワ近郊クラスノゴルスクの自宅で「血の海のなかに」倒れていたという。弟が発見し、ジミンは病院に搬送されたが、昏睡状態に陥っていて、楽観的はできないという。
発見された時点でジミンは頭部に銃弾を受けており、横にはIzh 79-9TMエアピストルが転がっていたと報じられている。

Newsweek紙によれば、ジミンは贈収賄疑惑で捜査の対象となっていた。中央関税局の上級職という地位を利用して、政府と締結した契約に関して分け前を要求したという。彼は不正を否定したが、職を解かれ、自宅軟禁となっていた。銃撃の前日、ジミンの弟は、収賄事件の経過を知るためにダゲスタン共和国からモスクワにやってきたという。銃撃があった日、弟は、自殺するつもりだと言ったジミンを思いとどまらせた。その後、別の部屋で撃たれているのを発見した。同紙によると、ジミンは仕事と収入を失ったため、落ち込んでいたという。

8d68fa3e-e0b7-45c3-b019-3c225f2a4f0c_w722_r0_s_d2プーチンの周辺で相次ぐ死:ジミンはロシアの主要な治安機関である連邦保安庁(FSB)で大佐に昇進、プーチン大統領の核ボタンのカバンを運ぶ役目を務めていた。プーチンのそばでカバンを持つジミンの姿が写真に残っている。彼が初めてカバンを運ぶ任務についたのは、エリツィン元大統領の時代だった。実際にはカバンに核兵器の発射ボタンは入っていないが、発射命令をロシア参謀本部の中央軍司令部に送信することができる。

プーチンのウクライナ侵攻が始まって以来、ロシアの高官や実業家たちの原因不明の死が相次いで報じられている。開戦翌日の2022年2月25日には、国営エネルギー大手ガスプロムの幹部アレクサンドル・トゥルヤコフの遺体が発見された。 ロシアのガス大手ノバテックの幹部セルゲイ・プロトセンヤ、元ロシア政府幹部でガスプロムバンク元副社長のウラジスラフ・アバエフも死体で発見された。3月24日には億万長者の実業家バシリー・メルニコフ、5月8日にアレクサンドル・スブボティンの遺体が発見されている。参照記事  

(ゲーム等で使うガス式のエアピストル という物は存在するが、それで自殺はできないだろうと思う。奇妙な状況だ。別の英文記事270px-ИЖ-79-9Тから察するとIZH-79-9T "Makarych" (ИЖ-79-9Т «Макарыч») が残されていた銃で、銃の種類として、non-lethal gas pistols(非殺傷ガスピストル)とあり、通常BB弾が使用される。また、英文記事には「ジミンは、月曜日に起こった銃撃戦の間、浴室に隠れていた弟によって発見された。彼は頭部を負傷し、血の海に横たわっていた。Izh 79-9TMと書かれたピストルが近くに横たわっていた。」とあり、参照した上記のニューズウィークNewsweek紙が引用したロシアメディアの報道内容とは大きく違う。なぜNewsweek紙が、一読すると自殺かと思わせる様な記事を引用したのかは不明だ。英文記事では、銃撃戦の末に銃弾を頭部に受けたとなっている。頭部の銃弾を調べれば撃った銃の特定ができるのに、その報告も無い。サスペンスドラマ風に推理すれば、撃ったのは、自殺をほのめかす弟となるのだが、、、。どうでもいい事件と言えばそれまでだが、ロシア記事の奇妙さと共に、謎の多いロシアである。)



nappi11 at 00:02│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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