ロシアの政治学者によると、ロシアによるウクライナ侵攻はNATOを構成する国々とのより大きな戦争に向けた「リハーサル」だという。これは国際安全保障研究所の研究員アレクセイ・フェネンコ氏 Professor Alexei Fenenko氏が2022年5月19日にロシア国営テレビのトーク番組『60ミニッツ』で語ったものだと、『デイリー・ビースト(Daily Beast)』のジュリア・デービス(Julia Davis)記者は紹介している。箇条書きにすると以下のような内容だ。発言映像
- ロシアはウクライナ侵攻を北大西洋条約機構(NATO)とのより大きな戦争に向けた「リハーサル」だと考えていると、ロシアの政治学者アレクセイ・フェネンコ(Alexei Fenenko)氏は指摘した。
- 「我々の武器がいかに強いかを戦場で見る」ことが目的だとフェネンコ氏は話している。
- 「将来の戦いに向けた学習経験になるかもしれない」とも同氏は話している。

一方、米中央情報局(CIA)のロシア担当の元分析官マイケル・E・バン・ランディンガム(Michael E. van Landingham)氏は「アメリカやヨーロッパのコンピューターを使用不能にしたり、ウクライナの重要インフラを破壊するサイバー・アルマゲドンに対する(能力をロシアが所有している)認識はある。ただ、プーチンはウクライナで限定的な戦争を戦いたいと考えているので、恐らくそれは起こらないだろう」と指摘している。英文記事 参照記事

しかし問題は、ロシアが独裁体制を維持する限り、プーチン後にさらに過激な人物が登場すれば、彼ももまたそれを容易に実行できるということだ。実際、プーチンの取り巻きは、過激な発言を繰り返している。過去ブログ:2022年5月プーチンロシアの危ない大統領補佐官 先のことはさて置いて、連日、将来的なリハーサルの過程で人命が失われているならば、こんな愚かしいことはない。参考:ロシアによるウクライナ侵攻 「出口なき戦争」の現在地、その被害と損失戦力