2022年01月31日  商業 経済 車、乗り物

2indexindexパナソニック(電池事業:パナソニック エナジー社・2021年10月1日発足)が、和歌山工場(和歌山県紀の川市)で電気自動車(EV)用新型リチウムイオン電池「4680」の量産を検討していることが2022年1月24日分かった。今年中にも数百億円(約800億円)を投じて3月にも生産ラインを立ち上げ、来年車15万台分(10GWh)のバッテリーを量産する計画で、米EV大手テスラへの供給を想定し、生産効率の向上や安全性の検証を急ぐ。b9c0e9adテスラは意欲的に準備中の最初の電気トラック「サイバートラック」:右 に4680バッテリーを搭載するという計画で、パナソニックの米国内での立地が一層強くなるものとみられる。
0003668709_001_20220126110301102パナソニックはテスラと2014年、米ネバダにバッテリー合弁工場:左 を建てるなど、初期事業に参加し、米国で販売されるテスラ電気自動車のバッテリーをほぼ全量供給している。 LGエネルギーソリューションやサムスンSDIなど韓国メーカーもテスラに供給するため4680開発に乗り出しているが、まだ量産計画は知られていない。参照記事 参照記事

4680は一般的な乾電池と同じ円筒形だが、直径4・6センチ、長さ8・0センチ。テスラ「モデル3」などに搭載している円筒形電池2170に比べて、4680の直径は2倍以上、容量は約5倍。1台当たりの電池数を減らして効率よく積み込めるため、航続距離を2割程度伸ばせるとされる。EV用リチウムイオン電池は、四角い形状やパウチに封入するタイプが主流。円筒形は小さな電池を多数搭載するため緻密に制御するのが難しく、大手ではテスラだけが採用している。テスラモデルSに搭載した場合、1回の充電後、走行距離が650キロから750キロに増えるとされる。 参照記事 
005_o一方パナソニック エナジー社は、米国市場で急速にテスラのEVが普及する中で、中国のCATLなどが生産するリン酸鉄リチウムバッテリを採用する姿勢を明らかにしたことについては、「リン酸鉄リチウムバッテリでは300~350kmの走行距離だが、パナソニックはより航続距離が長く、パワーが求められる領域に貢献したい。リン酸鉄リチウムバッテリの生産は考えていない」と述べていた。只信社長兼CEOは、「パナソニック エナジーが担当する電池市場は、2020年には約6兆円の市場規模だったものが、2024年には約11兆円に拡大する。その成長を支えるのが車載向けリチウムイオン電池。また、インフラや民生向けリチウムイオン電池、一次電池も安定した成長が見込まれている」と述べた。 参照記事
03_tesla_2021q4_roadmap-1024x576日本時間2022年1月27日早朝に、テスラの2021年第4四半期の決算発表と製品ロードマップの説明があり、テキサスとベルリン、どちらの工場も操業を開始。特にテキサスは「構造バッテリー+4680セル」を採用した車両を生産していて、車両の認証が取れ次第、2022年第1四半期に納車を開始する。構造バッテリーとは、これまでシャシーにバッテリーを搭載していた方式から、バッテリーそのものがシャシーの一部になる仕組みで、4680セルは2022年の需要に対して十分な量を確保できているとのことなので、パイロット生産ラインの開発が着実に進んでいるものと思われる。パイロットラインが完成したら各国ギガファクトリーに本格的な生産ラインを作り、大量に4680を生産すると予想される。参照記事
、、、、筆者の解釈では、シャシーを鋳造製造する際に、バッテリーパックを収納するスパース部分を一体製造し、従来の保護ケースのコスト削減や重量、スペースの無駄を省いて全体の軽量化を図り、燃費向上を狙ったと理解した。



nappi11 at 00:12│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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