2021年12月25日:絶滅した動物として有名なマンモスは約400万年前に登場し、1万年前頃に絶滅したと考えられてきが、マンモスの一種でありユーラシア大陸の広範囲や北海道、北米大陸に生息
していたとされるケナガマンモスWoolly mammothsのDNA(デオキシリボ核酸: Deoxyribo nucleic acid)から、マンモスが実際には5000年前まで生き延びていた可能性が示されている。
北米大陸で発見された「ケナガマンモスのDNAの断片が含まれる凍った土」が、過去10年間にわたり実験室の冷凍庫の中で保管され、このケナガマンモスのDNAを、オンタリオ州マクマスター大学人類学部の研究員であるタイラー・マーチーTyler Murchie氏ら研究チームが分析した結果、マンモスは現在のカナダ・ユーコン準州周辺 Yukon Territory in Canadaで約5000年前までバイソンやヘラジカとともに生存していた可能性が明らかになった。
マーチー氏によると、研究グループはユーコン準州中央部の永久凍土層から新手法で,殺菌したたがねを使って土壌サンプルを採取し,さらに小分けしてかき混ぜてから,「コールドスピン法」という方法で可能な限り多くのDNAを分離する。このDNAを既存の遺伝子ライブラリーと比較し,一致する生物種を見つけ出す。収集されたケナガマンモスのDNAの断片はひとつひとつは非常に小さなものですが、土壌中に大量の断片があったため、多くのDNA情報を集めることができた。DNAを分析することの利点について、マーチー氏は「化石化しない傾向のある生物を分析できること」を挙げています。
研究チームが3万年前から5000年前の土壌サンプルを分析したところ、更新世から完新世(1万4000~1万1000年前)あたりに絶滅したと考えられてきたマンモスが、これまでの想定よりもはるかに長く北極圏で生存していた可能性が明らかになり、マンモスは更新世から完新世への移行により急激に個体数を減らしたものの、このタイミングで完全に消えたわけではないことが示唆されている。しかし、北極圏の氷は急激な温暖化により溶け続けているため、「氷が溶けることで古代に関する貴重なデータを永久に失うこととなります」とマーチー氏は語った。参照記事 英文記事 英文記事 英文記事 参考:土のなかの古DNA
