2021年12月23日  商業 経済 欧州 EU
K10013314451_2110201553_2110201701_01_10ロシアが欧州連合(EU)とウクライナ国境緊張などで対立を生じさせている中で、ロシアから欧州に向かう天然ガス供給量が急減したとロイター通信が2021年12月21日に報道した。ロシアの「エネルギー武器化」により冬季の欧州でエネルギー大乱が現実化するとの見通しが出ている。「ヤマル・ヨーロッパ:Yamal-Europe(YEP)」はロシア西部トルジョークからベラルーシのミンスク、ポーランドを経てドイツ東部フランクフルトに至る2000キロメートル以上のガスパイプラインだ。ロシア国営ガス会社ガスプロムGazpromが運営し欧州へ向かうロシア産ガスの20%を供給する。EUは天然ガス輸入量の40%以上をロシアに依存している。  パイプ図参照記事
800px-Yamal-europeロイター通信はこの日ドイツのガス企業ガスケードの資料を引用し、ロシアからベラルーシとポーランドを経てドイツに向かうパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」のガス供給が12月18日から減少し、21日未明に停止。その後、ガスが流れる方向が逆転したことがドイツのパイプライン管理会社、ガスケードのデータで示された。ロシアからドイツに流れるガス供給は一時中断後にドイツからポーランドに供給方向が変わりドイツでガス供給難を引き起こしかねないと通信は伝えた。同パイプラインの流れが東向きに変わったことを受けて、欧州のガス価格が過去最高を記録した。参照記事 参照記事
西側諸国の政治家や産業界の専門家の一部は、ウクライナを巡る政治的緊張やノルドストリーム2の承認の遅れを理由に、ロシアが欧州へのガス供給を抑えていると非難している。ロシアはその関連性を否定している。ロシアのペスコフ大統領報道官は21日の記者会見で、ヤマルの流れとノルドストリーム2との関連についての質問に「(ノルドストリーム2との)関連は全くなく、これは純粋に商業的な状況で起きている」と答えた。
https _imgix-proxy.n8s.jp_DSXZQO1395105018122021000000-411月にはヤマル経由のガス量と方向が、ポーランドへの東方向と西方向で交互に変わる状態が続いていた。
ヤマルのパイプラインからガスを調達しているガスケードは21日、要望に応じてガスを輸送しているとして「状況に応じて、どちらかの方向により多く輸送するのか指示を受けている。それが方向を変更する理由だ」と述べた。
エナジー・アスペクツの欧州ガス部門責任者、ジェームズ・ワデル氏は「今冬、欧州には貯蔵の余裕がほとんどなく、例年に比べて輸入に大きく依存している」とし、「さらにガスプロムは従来、欧州への供給量の約20%をポーランド経由で出荷してきたが、今年はこの流れが安定せず、欧州が実際にロシアから受け取るガス量について不確実性が高まっている」と指摘した。天然ガス価格がLNG価格へ影響する事から、LNG輸入の多い日本にとっても注視すべき問題だ。 参照記事 過去ブログ:2021年11月中断相次ぐ「ノルド・ストリーム2」とガス価格高騰の要因  参考:欧州ガス高騰、アジアに波及 国内の電気代も高止まり

nappi11 at 06:20│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by POPPO   2021年12月23日 19:23
困った欧州はアジア向けの天然ガス・タンカーを札束で顔をはたいて向きを変えさせているらしい。w
日本は長期契約で船ごと確保しているので影響は少ないかもしれないが、韓国あたりはスポットの比重が高そうなので、私は何やら起こりそうと期待している。w

露助は白昼堂々とガスの供給を脅迫の材料に使う。w
こんな奴等と信用や信頼を元に商売は出来んぞと、私は確信した。w

支那畜や韓国が大陸の電力を日本に供給したいなどとヌカしているが、電力価格でシェアを伸ばしてから脅迫の材料にするだろうと、私は推測している。w
シェアを圧倒的に確保して他国を操るやり方だから、安値攻勢で他国の産業を壊滅させ、その後はやりたい放題がミエミエと、私は断定したい。
悪意満々で仕掛けてくる連中にはそれ相当の対応が必要と思う。

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