f-35aフィンランド政府は2021年12月10日、老朽化した戦闘機部隊を置き換えるため、F35A多目的戦闘機64機を米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン(Lockheed-Martin)に発注すると発表した。調達費は84億ユーロ(約1兆1000億円)に上り、同国で過去最大の武器取引となる。

 ロッキード・マーチンは、米ボーイング(Boeing)や仏ダッソー・アビアシオンunnamedDassault Aviation)、スウェーデンのサーブ(Saab)、英独伊とスペインが共同開発したユーロファイター(Eurofighter)との入札合戦に勝利した。2021年6月には、スイスもF35戦闘機を発注している。

 競合他社は失意を表明。ダッソーは「またしても、欧州で米国が優先されていることを遺憾に思う」とし、スウェーデンのペーテル・フルトクビスト(Peter Hultqvist)国防相も「遺憾」の意を示した。フィンランド政府によると、F35機の納入は2026年に始まり、30年までに既存のホーネット(Hornet米マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社が開発した戦闘攻撃機)戦闘機を完全に置き換える予定。 、、、ベラルーシのEUへの反発や、ロシアのウクライナへの軍事圧力が高まる中、どうしても気になる軍事情報だ。筆者は千歳上空付近で飛行中のF35(恐らくF35A)を目撃しているが、小ぶりな割に、エンジン音がすさまじかった印象がある。

FireShot Webpage Screenshot #957 - 'Here’s How Finlandフィンランドは情報開示の先進国と言われるだけあって、防衛やF-35A選定の経緯などを大統領や閣僚が1時間22分に及ぶ映像で一般公開している。映像 左から2人目が大統領

この中で、フィンランド国防軍は次期戦闘機(HX)プログラムについて“オープンで公正な競争”と主張していただけあってカイッコネン国防相は「なぜ他の提案を抑えてF-35Aが勝者に選ばれたのか?」を自ら国民に詳しく説明しており、簡単にF-35Aの勝因を説明すると、戦闘・偵察能力と生存能力で他の戦闘機よりも優れた性能を示し、ハイウェイストリップによる分散運用などフィンランド国防軍特有の厳しい運用条件にも適合、契約額が上限113億ドルの予算を下回り年間運用コストも上限(国防予算の10%以下/2億8,600万ドル)で収まることが確認されためと言ったとある。

MP17-0570-Beaufort-MCAS-Day-2-TRM006-1またフィンランドに提案されたF-35Aのメンテナンスはグローバル・メンテナンス・システムに参加する必要がない=フィンランド自身が全てのメンテナンスを行えるらしく、「フィンランドのF-35A運用体制は米国以外で最も充実したものになり、恐らくF-35の独自運用体制が整っているイスラエル並だ」と指摘されている。米国の信頼が厚いのが分かる話で、同じくF35Aを導入している韓国への対応とは対照的だ。参考:Here’s How Finland Justified Its Decision To Buy 64 F-35 Joint Strike Fighters 参照記事

main-22020年末現在、日本の空自に引き渡されたF-35Aは計22機で、レーダーなどで発見されにくい最新鋭のステルス戦闘機で、2018年から配備が始まった2017年時点での航空自衛隊・戦闘機部隊の飛行隊は13個あり、定数は全体で280機で、計算上、いち飛行隊当たり約20機が必用。2018年12月18日の国家安全保障会議および閣議決定で、当初の導入計画42機に105機追加して147機とし、さらに79c4acd71dc3caf2feddd0cba51dcc6890886563うち42機については短距離離陸・垂直着陸型(後にF-35Bに決定:右)に替えることも可能とした。この42機については、海上自衛隊の新型護衛艦「いずも」「かが」の甲板を改修のうえ臨時展開させる事実上の“空母運用”を想定し、中国空海軍の動きの目立つ南西方面島嶼部の防空や、太平洋へ活動範囲を広げる中国空母への対処などを目的としていると言われる。この配備先として、「宮崎県の新田原(にゅうたばる)基地」が有力な候補地とされ、運用開始は2024年とされている。 参照記事 参照記事 参照記事

2021年12月13日F-35はそれぞれの目的に応じて、アメリカ空軍や同盟国が従来の滑走路で用いる「F35-A」、アメリカ海兵隊のために短い離陸距離と垂直着陸能力を持つ「F-35B」、折りたたみ式の翼やより強化された着陸装置を持つ「F35-C」に分類される。高性能な反面、非常に高額で燃費性能などが極端に悪いなどの問題もある。参照記事:問題の多いステルス戦闘機「F-35」の負担軽減のための新機種をアメリカ空軍が検討中



nappi11 at 00:05│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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