グリーンランドGreenland が、首都ヌークの北東150kmに位置するイスア鉄鉱石プロジェクト The Isua iron-ore project located 150km north-east of Nuuk.
に於ける中国の鉱山採掘会社General Nice社(中国俊安グループ、中国矿业公司・俊安集团：1992年創立、中国最大の石炭輸入企業）の鉱山開発ライセンスを22日撤回したと2021年11月23日報じられた。政府の声明を引用してロイターが報じたところによると、採掘現場での活動が活発でないことと、同社が保証金の支払いを怠っていることを理由に、ライセンスが取り消されたという。
グリーンランドのNaaja Nathanielsen資源大臣：左は、「ライセンス保持者が合意された期限を何度も守らないことを受け入れることはできない」と述べた。ジェネラル・ナイス社は、グリーンランド政府から、鉱山に関連するすべての地質データの返還と、採掘エリアの清掃を要求されており、また、政府は中国企業に対し、残りの支払いである kr1.5m（150万デンマーククローネと計算すると約2,619万）を支払うよう指示している。
ロイター通信によると、ライセンスは政府に返還された後、他の関心のある企業に提供される予定。2013年にイスアの開発ライセンスを取得したLondon Mining社は、鉄鉱石価格の下落
により2014年に倒産し、中国のジェネラル・ナイス(中国俊安グループ）が、2015年にロンドン・マイニング・グリーンランドの100％子会社からイスア鉱山プロジェクトを取得していた。
その後環境汚染への心配から開発に反対する住民デモが起き、グリーンランド自治政府は2021年11月9日に、中国企業によるウランの採掘を禁止する法律を可決し、南部クベーンフェルド（Kuannersuit）でのレアアースの採掘も禁止している。この背景には、レアアース開発に反対の野党が、2021年4月の選挙で勝利した事があると思える。これより以前デンマークは、グリーンランドでの開発に伴う中国企業の港湾整備が、将来中国の軍事基地化に繋がる可能性に懸念を表明していた。 参照記事 英文記事 英文記事 参照記事 参照記事 過去ブログ：2021年4月デンマーク領グリーンランドでの中国資源開発 住民反対でとん挫？
