2021年7月、膠着状態は終わりを告げ、西側諸国の航空支援を失ったアフガン政府軍は一気に崩壊した。過去ブログ:2021年7月タリバンの攻撃で政府軍兵士がタジキスタンへ逃避。タジクは国境警備強化
しかしバイデン政権は、タリバンの奇襲攻撃に対抗しようとはしなかった。そしてタリバンは米軍が撤退したあとの空白を埋めた。アルカイダやイスラム国、そして他のテロ集団もアフガンに戻ってくる恐れがあるし、事実IS:ホラソン州のイスラム国(IS Khorasan Province:IS-K) は8月26日カブール空港Kabul airport(Hamid Karzai International Airport)外れで米軍兵士ら13人:左 を含む100人以
上を殺害するテロを起こした。
写真下段、右から3人目の海兵隊整備担当だったニコル・ジー(Nicole L. Gee、23)さんは、テロ発生の約1週間前、カブール空港で両手に抱えた赤ちゃんを見ている自身の写真をインスタグラムに載せ、「私はこの仕事が好き」と書いていた。テロの犠牲になった米兵らの平均年齢は22歳だった。
上段、左から2人目の海兵隊員のカリーム・ニクイ(Kareem Nikoui、20)さんは、9・11テロが発生し、これによってアフガン戦争が始まった2001年に生まれた。子どもの頃から柔術に長けていたニクイさんは、海兵隊員を一生の職業にしようとした。ニクイさんの父親は、テロ発生後、ニュースを確認するためにテレビを見ていた時、家に訪ねてきた3人の海兵隊員から息子の死の知らせを聞いたと、ロイター通信に明らかにした。父親は「息子は戦争が始まった年に生まれ、戦争が終わる年に生を終えた」と話した。ニクイさんは自爆テロが起こる数時間前にも、アフガンの子どもたちと一緒にいる動画を家族に送った。 参照記事 過去ブログ:2021年8月カブール飛行場でのISの連続自爆攻撃の死亡者90人以上
民主主義を支持するアフガン人は、アメリカが彼らを保護し、避難場所を提供してくれると思っていた。国務省の官僚は、ビザ申請の処理には12〜18か月かかると述べている。その間、タリバンの処刑部隊は逃げ遅れた数万人もの人々を虐殺する恐れがある。(米軍に関係したアフガン人リストは8万人と言われ、今も6万人前後が国内に居ると言われている)
アメリカはもっと上手く対処できたはずだ。秩序ある撤退が実現していたら、多くの人命を救うことができ、アフガン政府も崩壊を免れたかもしれない。そのためにNEO:Noncombatant Evacuation Missions すなわち非戦闘員避難作戦があるのではないだろうか。最近では、2016年3月、周辺の治安悪化を理由に、シリア空爆に活用しているトルコのインジルリク空軍基地Incirlik Air Base in Turkeyから、数百の米兵家族を退去させている。英文記事

米軍は非戦闘員避難作戦に非常に熟達している。アフガニスタンと同じ広さの地域を対象とする場合でも、統合参謀本部が上手に調整を行い、国務省が安全な第三国に難民収容施設を確保できさえすれば、30日から45日程度で計画から準備までできたはずだ。少なくとも、タリバンによって安全を脅かされているアフガン人が大勢国内にとどまっている状況(多くの米国人も残っていた)で、バグラム空軍基地Bagram Air Base(U.S. Bagram Airfield)から撤退するという決定を下したことは、まったくもって愚かなことだった。参照記事から抜粋、編集、加筆。、、、結局、カタールの和平協議で撤退を煽られた米軍が、撤退を最後にすべき国際軍も利用していた空軍基地撤去に着手し、その機を見て、タリバンは約束を守ることなく一機に各地で戦闘再開に転じ、用意不足で士気の低い国軍は孤立し逃げまどい敗退し、治安の混乱の中「イスラム国IS-K」は報復テロを行い、新たな内戦ぼっ発の可能性も言われている。過去ブログ:2021年8月湧き上がるタリバン不信と抵抗組織NRF、ISが自爆攻撃も 8月タリバンが州都制圧 加速 アフガン
アフガンの最大民族はパシュトゥン人で人口の4割を占め、タリバンの9割を占めると言われる。
その他、約10%のタジク人やハザラ人という少数派が居り、外見が日本人によく似たモンゴロイドのハザラ人:右 は多数派のパシュトゥン人らからは差別され、迫害を受けてきた歴史がある。少数派ゆえの迫害を受けてきたハザラ人らは、多くがイスラム・シーア派であるため、テロを公言するスンニ・過激派のISーKP(ホラソン州のイスラム国:IS Khorasan Province )には異教徒として狙われることになる。アフガンの総人口は、3800万人と言われている。映像で見るアフガンの民族 参考:海外に逃れたアフガニスタン人の生の声
2021年8月31日:アメリカ中央軍は米国現地30日、アフガニスタンに駐留していたアメリカ軍の撤退を完了したと発表した。アメリカ中央軍 マッケンジー司令官:US Central Commander (CENTCOM) chief Kenneth McKenzieは、「この撤退は軍事的な避難計画の終了を意味すると共に、2001年9月11日の直後に始まったアフガニスタンでの20年近い任務が終了したことを意味する」と、日本時間31日午前4時29分にアフガニスタンに駐留していた最後のアメリカ兵を乗せた軍用機が現地を離陸したと明らかにした。撤退完了後もアフガンに残された約200人の米国人、米軍に関係した数千人のアフガン人の避難については、今後何らかの方法で実施すると公表された。
これまでに米国と同盟国により空路で出国した外国人、関係したアフガン人は約12万3千人以上に上った。アフガンでの累計米軍戦死者は2461人、負傷者は約2万人以上とされる。しかし、今回の米軍駐留が、米国とイスラム過激派との戦いと見れば、2001年に起きた9・11の犠牲者(死者約3000人、負傷者25000人以上)も合わせ、また紛争に参加した各国からの兵士にも死傷者が出ており、単に米軍死傷者の数だけで紛争の結果が語られてはならない。更に、正確な集計すらないアフガン兵士、市民の死傷者加えれば、死亡者は軽く数万人になるだろう。決して小さな紛争ではなかったのだ。
米国は同時テロへの報復に端を発したアフガンとイラクの戦争に約6.4兆ドル(約700兆円)を投入し、米兵約7000人を失った。この金額は日本の国家予算の約7倍に当たるとの試算がある。この間、両国で犠牲になった民間人は20万人以上と言われる。政治面では、ブッシュ氏は2001年の大統領就任当初、中国を「戦略的競争相手」と位置付けたが、その後の対テロ戦への傾斜で、中国の台頭を軽視。結果的に中国による南シナ海の一方的な現状変更など軍事、経済面での勢力拡大を許したとの見方がある。参照記事
また、アフガン紛争の特筆すべき点は、米軍が史上初めて本格的、大規模に、イラク戦争では実験的だった無人機攻撃を行った事で、結果的に誤爆による市民の犠牲者が5万人といわれ、今後の戦争の在り方にも大きな影響を与えた。この事にメディアが触れていないのは残念な気がする。2021年8月26日にカブール飛行場で米兵ら13人が亡くなった事への米国の報復は、中東のカタールから飛来した無人機によって行われた。
アフガンのナンガルハル州Nangahar provinceに居ると思われる約
2000人規模のIS:ホラソン州のイスラム国ISIS-Kに対する報復としては、無人機の他に、カタールの基地からのB-52 大型爆撃機による空爆や、パキスタン沖の米艦船や潜水艦からの巡航ミサイルでの攻撃案が浮上している。
映像記事 参照記事 BBC参照記事 英文記事 英文記事 英文記事と映像 参照記事 英文記事 参照記事 過去ブログ:2021年4月ナゴルノカラバフ紛争で勝敗を分けた無人機攻撃 2020年3月無人機攻撃がより重要になった戦場 2010年10月アフガン情勢 誤爆相次ぐ 報復で補給トラック襲撃か 2008年11月アメリカの勝利なき戦い リーパー MQ-9


最近、アフガンのパラ選手が2人来ましたが、テコンドーの選手はハザラ人でしょうね。ハザラは14世紀にはもういたそうです。中東、ペルシャ一帯を支配したイルハン国の生き残りかもと。ペルシャ系の言葉を話し、シーア派。どんぴしゃという感じ。
現在、ハザラ人は自分達の部隊を作り、様子を見ている様な。クルドの様な事にならなければ良いが。現イランがハザラをどう考えているかは不明。既にイラン国内に40万人はいそう。