米国テキサス州 Frisco, Texasでテスラ社のモデルS 85Dが突然火を噴き、所有者や近くを通りかかったドライバーの前に炎が立ち上った。所有者は車からかろうじて脱出することができたが、あぶなく事故に巻き込まれるところだった。ワシントン・ポスト紙が報じた。記録映像
2020年12月23日、ウスマーン・アフマッドUsmaan Ahmad氏(41)はテスラ社の2015年式で走行していたが、車の下部で大きな金属音がするのを耳にした。彼は車を止め、音の原因を確認しようと車を降りた。その時、突然、電気自動車が火を噴いた。ドライバーは立ち上る炎がまるで火炎放射器の火のように感じられた。火災発生後、通報によりすぐに消防隊がかけつけ、火が消し止められた。消火の際、隊員らはアフマッド氏に自動車のドアを開けるように依頼した。モデルSは、キーが車に接近した際に格納式のドアハンドルが浮き上がることでドアを開閉が可能となる。しかし、同氏の車はキーに反応しなかった。
消防隊は自動車の所有者は運が良かったと見ている。もしドアが閉まったまま社内に留まっていたら、おそらく外に出られなくなっただろう。ドアの開閉システムが機能しなかったことで、ドライバーがテスラ社の車内で火災に巻き込まれたという事件がすでに発生している。火災のくわしい原因について調査が行われている。アフマッド氏によれば、車の充電は60%程度で、おそらくバッテリーが爆発したとみられる。参照記事 英文記事
、、、2012年から発売のモデルSは、85kWhという高出力のバッテリーを床下に設置することで重心を低く押さえ、高速域でも安定して走行することを可能にしており、その瞬発力は4.4秒で時速100km(※)に到達するほど。クルマの高電圧の電気を送電するケーブルはすべてオレンジ色のケーブルが使用されている。これは全世界共通で、ハイブリット・PHEV・EVすべて高電圧ケーブルはオレンジ色です。右図のAWD(all wheel drive)は日本で言う4WDを指す。モデル3のAWDはP85Dで、今回炎上した2015年発売のモデルS 85Dは2WD(後輪駆動)タイプと思われる。
モデルSはパナソニック製の18650型セルを採用しています。テスラのバッテリーはすべて水冷式です。赤丸の格子状の中をバッテリー冷却水が流れており、すべてのセルに触れるように配置されています。水色ものは『温調シート』といい、セルとセル間の温度を均等にしたり熱伝導体の役割をはたし、バッテリー内の温度をコントロールしやすくし,温まりやすく冷ましやすくすることで充電など発熱にも強い構造になっている。参照記事 英文記事 過去ブログ:2019年7月中国EV車に相次ぐ発火事故 テスラの世界販売は好調 4月テスラ「モデルS」上海で炎上 テスラは調査チーム派遣
2021年1月2日:米電気自動車(EV)大手テスラは2日、2020年の生産台数が目標の50万台を突破したと発表した。販売台数となる同年の納車台数は49万9550台で目標の50万台をわずかに下回ったが、端数を切り上げれば目標到達と言える。通期の生産・納車台数は前年から3分の1以上増加した。昨年は、米国内の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出禁止令により、カリフォルニア州フリーモントにある同社の主要工場が3月中旬から5月上旬にかけて2カ月近く閉鎖された。それを考慮するとこれは目覚ましい増加だ。参照記事