日本のメディアの報道によると、日本政府は2020年12月26日、イギリスなどで感染力がさらに強い新型コロナウイルスの変異種（new COVID19 virus variant：新型コロナウィルスの変異体、亜種「VOC 202012/01」）が流行し、日本でも空港や東京都内で確認されたことに対応するため、全世界からの外国の国民の入国を禁止すると発表した。禁止期間は12月28日から2021年1月末までの約1か月間。

 日本の国民と日本の在留資格を持つ外国の国民は入国することができるが、14日間の隔離措置が取られることが告げられた。発表で、中国や韓国など11の国と地域で行われているビジネス関係の往来は認められることが明らかにされた。

 日本の厚生労働省は、12月25日、イギリスから羽田空港と関西国際空港に到着した男女５人から、新型コロナウイルスの変異種が確認されたと発表した。それぞれの空港で検疫した結果、英国の変異種「VOC 202012/01」と同様のものであることが判明した。これは、日本国内での初めての変異種感染例となった。さらに、日本の厚生労働省は、12月26日、イギリスへの渡航歴があるパイロットで東京都在住の男性と家族で渡航歴のない女性が新型コロナウイルスの変異種に感染していたことが確認されたと発表した。変異種が空港の検疫所での検査以外でも確認されたのは初めてであることから注目された。また、これは日本国内で変異種が人から人への感染が確認された初めての例となった。これにより、日本国内での変異種感染者は7人となった。参照記事

　ウイルスの変異は珍しくなく、新型コロナは約２週間に１回のペースで変異を重ねている。中国で昨年見つかった初期型は、今春に変異種の欧州型が世界に広がると姿を消した。こうした種の交代例もあるが、大半の変異種は性質が変わらない。国立感染症研究所によると、日本でも春の拡大期に欧州型の変異種が約３００確認されたが、性質はほぼ同じで、大半は消えてしまった。だが英国の変異種は、新型コロナの感染力に関わる構造（突起の先端部）が変化。さらに感染者の急増と同時期に広がり、感染力は従来の最大１・７倍と推計された。ただ感染の拡大時期と変異種の出現が偶然重なった可能性もあり、感染力の結論は出ていない。南アフリカで見つかった異変種は「501.V2]で、英国でも確認され、ナイジェリアで見つかった異変種は28日時点で、特定を急いでいる最中とある。　参照記事　参照記事　新型ウイルスの変異種、いまわかっていること　SPring-8 NEWS 特別号（2020.9月）　過去ブログ：2020年12月英国で発見の新型コロナ変異体は感染速いがワクチンは有効と

2020年12月28日：韓国政府は２８日、英国から入国した家族３人から新型コロナウイルスの変異種を確認したと発表した。韓国で変異種が確認されたのは初めてとなる。韓国政府は２３日からロンドン発の直行便の運航を中止している。参照記事