30171200-fs8a6caa922イギリス北東部の町、ヤームYarmから出土した古い兜:The Yarm Helmetを詳しく調べたところ、バイキング Viking(アングロ・スカンジナビア人: Anglo-Scandinavian )の物として英国で見つかったものとして、最古の10世紀の兜であることがわかった。この発見はブリテン島では初めてのことで、ほぼ完全な形で残っているバイキング時代の兜はこれを含め、これまで2点しかない。最新研究によって、バイキング時代 (紀元793~1066年)と中世初期の兜の発展の様子がよくわかるという。バイキングが一時定住したヤームには当時バイキングの市場があり、付近には今も当時の遺跡が多く残っている。
Schematic-plan-and-side-view-of-the-Yarm-helmet-2Yarm-Helmet-in-Stores-at-Preston-Park-Museum-2007ヤームの兜は、1950年代にストックトン=オン=ティーズという町の作業員が発見したもので、所蔵しているプレストン・パーク博物館 Preston Park Museumによると、この兜は鉄でできた帯とプレートでしっかり留められていて、トップにシンプルな突起がついている。兜につけられたハンマーのマークは、鍛冶屋が作ったことを示している。展示用ではなく実用目的で作られた職人気質が感じられる。

images円錐状の兜の厚みは1インチ(2.5センチ)ほどで、剣の一撃を受けても、その衝撃を吸収することができただろうと参照記事にあるが、兜の厚みが2.5cmは変なので、博物館の記事によれば、兜の着用には、厚みが16mmの詰め物入りの帽子を着用し、兜の金属の厚みは1~2mmで、十分衝撃を吸収しただろうとの説明がある。 a padded cap around 16mm thick. The metal is 1-2mm thick and would absorb the impact from a weapon.右は復元されたもの。
X-Radiographs-of-the-Yarm-Helmet近年になって、ダラム大学のクリス・カプル教授らが、この兜を詳しく調査した。ほかの考古学遺物と比較し、金属の特性を分析した結果、10世紀にイングランド北部で作られた、アングロ・スカンジナビア人の兜であると断定された。これまで考えられていた年代よりもかなり前のものだ。アングロ・スカンジナビア人とは、バイキング時代、イギリスに侵攻し、移住した北欧のバイキングとして知られるスカンジナビア人のことである。バイキングの兜は、戦士の体を守ることを究極の目的としていて、豪奢に飾り立て、ステータスシンボルを表わす敵の兜とは違う。
76d04959 状態のいいバイキングの兜はほかにも、ノルウェー南部のGjermundbyでも見つかっている。右が1943年、ノルウェー南部のGjermundbyで発見されたバイキング時代の兜(イェルムンド:Gjermundbu の兜)。10世紀頃のもので、非常に保存状態が良く、ほぼ無傷。修復可能なバイキングの兜の破片は、デンマークのTjele、スウェーデンのゴドランド、ウクライナのキエフでも見つかっている。

vh_03_04vh_03_05-768x488ちなみに、ヴァイキング時代(Viking Age:793年~1066年)の兜はごくわずかだが、代わりにヴァイキング時代よりちょっと前の時代550年から790年頃のヴェンデル時代:日本では古墳時代から奈良時代・西暦400-805年に当たる 日本の甲冑 )の兜ならそ554_slide_1れなりに発見されていている。左は、スウェーデンのヴェンデル(Vendel)およびヴァルスイェーデ(Valsgärde)の船葬墓から副葬品として出土した兜。左の左(Vendel第一墳墓の兜、現物と再現品)、左の右(Valsgärde第六墳墓の兜、現物と再現品)が7世紀ころの物として確認されている。これらの兜は正確にはヴァイキングの兜そのものではないが、文化的に連続する前時代の兜として、ヴァイキングの兜を推測する間接的な手がかりとして用いられることもある。右は、日本の古墳時代の甲冑 参照記事

article-1257333-08affa82000005dc-722_468x4275b95dバイキングが初めてイギリスを襲撃しにやってきたとき、たびたび教会や修道院を略奪した。彼らはのちにおもにイギリス北部に定住し始め、10世紀ごろに兜を作り始めた。多くは、イギリス王に従い、キリスト教徒になったが、10世紀末には、デンマーク王国からのバイキングの来襲が増え、イギリス王に多大な貢物を納めさせ、イギリス襲撃をやめた。
Screenshot(6)その後11世紀から12世紀にかけて北方ゲルマン系のバイキング(ノルマン人=北方系ゲルマン)は英国とフランス西部にまたがり、一時的に念願のノルマン朝王国(Norman dynasty1066~1154年)を築く。(この辺の解釈には別な解釈もあるので参考までに、、。)左の英国紙の地図には7世紀から9世紀にかけて存在し、侵入者バイキングと戦ったゲルマン系アングロサクソン人のマーシア王国が記入されている。参照記事 参照記事 過去ブログ:2018年2月バイキング時代には、女性戦士が実在していた 北欧 2016年5月大航海の先駆者バイキング 2010年3月今も昔も争いは絶えぬ、、ブリテン島がほしかったバイキング(ノルマン人)   参考映像:What Made Viking Weaponry So Effective? | Vikings | Absolute History 

nappi11 at 07:51│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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